神社の鈴を鳴らす紐の名は?
『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』
2020年春、世の中が突然コロナ禍に苛まれるようになってから、これまで普通にあったモノが突然無くなりだした。
最初に気付いたのが神社の手水舎に貼られていた水である。
さすがに多数の人が柄杓を手にして口元に含む所作をするモノなので使用中止としたのだろう。
代わりに手水舎に置かれるようになったのが消毒液である。時節柄仕方が無いことだが、風情もなにもあったモノではない……。
多数の人が触れるもう一つのモノに賽銭箱の上に唱え付けられた鈴を鳴らす紐がある。
これもいつのまにかなくなり、神様を呼び出すための手立てがなくなってしまった。
この鈴を鳴らす紐はいったい何と呼べばいいのか?
と調べてみると『鈴緒』というらしい。
鈴紐でもいいようなものだが、『緒』という言葉には「魂をつなぐもの・いのち・玉の緒」という意味があり、「こちら」と「あちら」を繋ぐものということらしい。
この天の神様に繋がる『緒』に『触る』、『振る』ことで音を鳴らして神の力をいただくことに繋がるのだと。
となるとコロナ禍でこそ神頼みで毎週無病息災を祈願しに参拝しているのに、鈴緒に触れなければ神のご加護をいただけないではないかっ!とかれこれ丸2年も経ってから気がついたのである…。
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