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私が見てきた不思議な世界

1日目

「大丈夫だよ笑」
そう友達に言われたから下駄箱に亀さんと兎さんを下駄箱に入れて、教室へと向かうことにしました。

私は至って普通の高校生。今日は授業中、運悪く先生に当てられてしまい「はいせんじ」を黒板に書くことになってしまいました。指名された後、先生が私のノートを見て

「○○は、前回の授業休みだったな。宿題やってきていないだろう。」
「書けますよ。」

そう強がりを言ったけど、いまいち自信が無くこっそり机の中で2つ折り水色の携帯を弄って調べて前に書くことにした。いざ黒板に書こうとすると、書く場所が一番上なのもあり、まるで3本の毛が生えている某お化けキャラクターみたいなプルプルした文字が出来上がってしまいました。

なんとか無事授業を終え、宿題が出されました。次回は某有名お菓子の動物を漢字で書く授業をやるらしい。

教室を後にしようとした瞬間急に、朝下駄箱に入れてきた亀さんと兎さんは本当に一緒に下駄箱に入れておいて大丈夫だったのだろうか?という疑問や不安に襲われ慌てて校内で箱や籠がないかを探してみたものの見つからずただただ怖くなって靴も履かずそのまま帰ることにしました。

帰り道、草をひたすら踏みながら歩いていると何故か見知らぬ池にたどり着いてしまいました。気が付けば辺り一面池で、どうやって帰ればいいのか分かりません。悩んで水面を見ても、鯉さんが口をパクパクしているだけです。

取り敢えず、上から垂れ下がっていた草だか蔦だかを掴んで等間隔で捨てられていた箱の上をジャンプしていくことにしました。そうやって移動していくと、狭いコンクリートの橋の下に沢山のプラスチックの箱が詰め込まれている場所を発見。試しに1つ向こう側に落としてみると、水位はそこまでなさそうでした。

箱をどかして制服を脱ぐと、何故かスク水を着ていたのでそのまま犬かきで泳いで橋の下を通ると水のない空き地に出ることができました。しかし、今や私の服装はスク水で靴も履いてない。これでどうやって自宅まで帰ろうかと途方に暮れつつ、携帯を開くと先ほど撮ったはずの池の写真など1枚もなくこないだ友達を行った回転ずしの写真ばかりがそこには並んでいました。

狐に化かされたのでしょうか、それとも夢でも見ていたのかもしれません。ともかく今日も変な1日でした。



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ゆり
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