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ビジネスに価値を届けるデザイン。新サイト制作への想い
マネーフォワードエックス株式会社公式noteです。
先日、マネーフォワードエックスの共創サービス本部のサービスを紹介するサイトをオープンしました!
共創サービス本部は、主に大手金融機関をはじめとしたパートナー企業と共創し、課題解決のためにサービスの開発や伴走支援を行う部門です。この度開設したサービスサイトでは、私たちが持つ技術や、これまでに手がけたプロダクトやデザインの事例を紹介しています。
このサービスサイトは企画から制作、ディレクションまですべて自部署で行いました。今回は、サイト制作に尽力されたデザイナーの共創サービス本部 共創デザイン部の井村さんと櫻井さんに、制作時の苦労や工夫、想いを伺いました。
井村 塁(いむら るい)
大阪芸術大学デザイン学部を卒業後、映像制作にアートディレクターとして携わり、グッドデザイン賞ベスト100を受賞したソリューションのリードデザイナー、保険関連会社を経てマネーフォワードに入社。マネーフォワードエックスカンパニー共創事業のデザイン部部長として組織デザインやデザイン戦略などを策定。HCD-net認定 人間中心設計専門家。
櫻井 美幸(さくらい みゆき)
マネーフォワードエックスカンパニー 共創サービス本部 共創デザイン部 プロダクトデザイナー。新卒でWeb制作会社に入社し、コーポレート、サービスサイト制作やアプリのUI設計などを経験。その後、2023年9月にマネーフォワードに入社。現在は共創事業のプロダクトデザインやブランド、コミュニケーションデザインを担当。
インタビュワー:若林亮(わかばやしりょう)
共創サービス本部共創イノベーション部所属。複数社を経て2022年よりマネーフォワードに入社。新たな共創サービスの企画立案に携わる。
共創サービスサイト立ち上げの背景
若林:まずは、共創サービスサイトの立ち上げお疲れ様でした。私も制作に一部携わったので出来上がりをみて感動しました。2024年の7月ごろから企画がスタートしましたが、サイト立ち上げのきっかけを教えてください。
井村:私から本部長に提案をしました。一般的に、デザイン会社はデザインを売って収益を上げていきます。私たち共創サービス本部も、デザイン会社に遜色ない優れたデザイナーを多く有しているので、サービスサイトを立ち上げ、デザイン力を示してビジネスに貢献できればと考えました。また、サイトを制作することでブランディングの再設計や、採用と言った副次的な効果も期待できるとも考えました。
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若林:たしかに、私がマネーフォワードに入社する際には共創サービスを網羅的に説明しているサイトはなく…どんな雰囲気なのかがわからないまま入社した覚えがあります(笑)
井村:元々はマネーフォワードエックスの分社化にあたり、コーポレートサイトのリニューアルを前提に提案をしていました。ただ、マネーフォワードエックスは、全国の金融機関をはじめとした様々なクライアントとお付き合いがあります。提供するプロダクトも、共創サービスが提供するコンサルティングサービスから、地域金融機関向けのSaaSプロダクトまで幅広く取り扱っています。そのために、情報を届ける先も、その内容も多様であり、コーポレートサイトというひとつの箱ですべての情報を網羅するのは難しく、社内の合意形成に難航しました。
若林:そこから、どのように共創サービスサイトの公開へ舵を切ったんでしょう?
井村:個人的には、ライトに作ってみて、効果検証をしたいと考えていました。効果があるかないかを仮説で議論を重ねてもそこに答えはなく、実際のユーザーに問うてみることがデザイン思考の考え方ですし、ベンチャーらしい打ち手のはずだからです。まずは、最小限のコストでリスクを抑えてミニマムで試して、効果がでたら投資をしていく。このようなやり方で進めるには、コーポレートサイトではなく、サービスサイトの方が適しているのではないかと提案しました。
コンセプトを立てるということ
若林:共創サービスにフォーカスをすることで、社内の合意を得られたのですね。櫻井さんがリーダーとしてサイト制作のプロジェクト推進をされていましたが、どんなことを意識しながら取り組まれましたか。
櫻井:今回、共創サービスサイト設立の目的を、クライアント(あるいはクライアント候補)からの受託案件獲得に寄与するものにすると決めました。そこで、社内営業担当と共に、クライアントのペルソナを明確化するワークショップを実施して顧客理解を深めました。マーケティングの観点を意識して、クライアントがサイトを訪問した際の導線を設計していきました。
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井村:デザイナーとしては当たり前ですが、コンセプトを立てるということはものごとを進めるうえで非常に重要だと思っています。ものごとを進める中で関係者から様々な要望がでてきたときや、やるべきことの優先度をつけないといけない時に判断する軸になります。今回は、マーケティングに寄与することが目的のため、訪れたクライアントにとって、サービスの内容や実績が明解であるかを意識しました。
若林:たしかに、デザイナーの方とプロジェクトを進めると必ずコンセプト設計を行いますよね。なぜこれをやるのか、という会話も良く出てくる気がします。
難しさを感じながらも整理された共創サービスらしさ
若林:プロジェクトを進めるにあたり、どんなところに苦労しましたか?
櫻井:コンテンツ作成や情報設計の部分はやはり苦労しました。各プロジェクトの経緯や既存サービスの仕組みや強みなど、さまざまな情報が部内に留まらず点在しているなかでそれを集約し、サイトを訪れるユーザーに伝わりやすい文章やイメージを作成することには特に粘り強く取り組みました。また、実績の情報はクライアント確認を行う必要があるためできるだけ前倒しで原稿作成を進めるなど、意識すべき点が多くありました。
実はプロジェクト開始当初は入社から日が浅く、まだ部内の情報を把握できていない部分も多くありました。
ただ、だからこそ客観的な視点から共創サービスの強みについて仮説を立ててメンバーにヒアリングし、優先度高く見せるべき情報の取捨選択を行い共創サービスを知らない方にも伝わるサイトを設計できたのではないかと思います。
何度もヒアリングや壁打ちに付き合ってくれた営業メンバーやデザイナーの同僚には感謝しています。
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井村:マネーフォワードはグループで統一されたブランディングやコミュニケーションを大切にしています。マネーフォワードエックスの分社化後も、マネーフォワードのブランディングとの整合性を意識しました。
櫻井:メインビジュアルの策定にあたっては、マネーフォワードエックスらしさがありつつも共創サービス本部の特徴を表現できると良いのではないかと考えました。そこで、まずはマネーフォワードエックスのブランドパーソナリティから因数分解して表現に繋げるキーワードを整理しました。
整理した「ソリッドかつ明快なボールド、道を指し示す意志の強さ、シンプルだけど広がりがある」というキーワードを軸に、共創サービスの特徴である「パートナーとともに共創して新しい価値を生む」イメージを掛け合わせて表現を模索。最終的に、「円と直線の重なりによって生み出される新しい形」を表現したビジュアルが完成しました。
サイトにはトップページにビジュアルを配置しているほか、各所に要素を展開しており統一感、信頼感の醸成に繋げられたと思っています。今後、このビジュアルを営業資料やワークショップに使用するグッズなどに展開して共創サービスのブランディングに寄与できればと考えています。
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これから取り組んでいくこと
若林:マネーフォワードグループの中で、マネーフォワードエックスは金融機関を通じて提供するサービスを開発するドメインですが、そのなかでも共創サービスは「ノウハウ」を売る部門のためサービスを説明しようとすると複雑でわかりづらいんですよね。
にもかかわらず、いままで私たちがどんなサービスを提供できるのかというのを伝えられるプラットフォームがありませんでした。今回このサイトが出来上がったことで、マネーフォワードエックスの共創サービス本部の強みとしてどんなことを提供できるのか、どんな実績を有しているかを説明できるようになりました。
井村:実際に、サイト公開後にクライアントから引き合いがあったと聞いています。早速効果が出ていてとてもありがたいですね。今後は、よりページを充実させることによって、営業効率を高めることができればと思っています。
改めて気付いた共創らしさ
若林:約半年間、サービスサイト制作を通じて、共創サービス本部とはなにか というものに向き合ってきたかと思います。改めてお二人が感じる共創サービス本部らしさを教えていただけますか?
櫻井:自社だけでは実現できない規模の大きいプロジェクトや、社会的にも新規性のあるサービスの開発にチャレンジできるのが共創の強みだと思います。新しいサービスを生み出し、多様なクライアントを通じて全国のユーザーに届けることで、会社のミッションとして掲げる「ともに、金融をすべての人のそばに。」に繋がっていくと感じています。
今後は、共創サービス本部に所属する様々な職種のメンバーにフォーカスして、私たちが持つ「提案力」や「企画力」といった強みを発信していけたらと思っています。
井村:独自性がやはり武器になるなと思いますね。これまでの事業や成功事例にとらわれずに、チャレンジしていくことを続けていきたいと思います。「サービスサイト」としては、やっとスタートラインに立った感覚で、これからが勝負なので。これをどうやって活用して、マーケティングに生かしていくかを考えていきたいです。
若林:一緒に活用していきましょう。今日はお時間いただきありがとうございました。
今回は共創サービス本部のサービスサイト公開にあたり、中心になってプロジェクトを推進されたお二人にお話を伺いました。
私たち「共創サービス本部」のメンバーはデジタルを活用したサービスにより、全ての人のお金の課題を解決し、人生や事業をより前に進めていただきたいと考えています。
デジタルを活用した金融サービスを検討中で、共創サービス本部の事業に興味を持って下さった場合には、以下よりお気軽にお問い合わせください。