愛媛県大洲市|スマホアプリと地デジデータ配信で防災対策
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愛媛県大洲市は、愛媛県西武に位置し、県庁所在地である松山市からは約50km離れた場所にあります。
国勢調査によると、人口は2005年に約5万人、2015年に約4万4千人となっており、10年間で約13%が減少しています。大洲市の少子高齢化の進展は著しいことが分かります。
ここ最近では豪雨などの災害による被害が増えているため、ICTを活用した防災対策へ取り組んでいます。
■本記事のまとめ
・災害情報伝達用スマホアプリで、災害情報や避難地情報などをプッシュ通知する。
・地デジを使い、テレビで災害情報を放送。
「災害に強いまちづくり」の推進
大洲市は、平成30年7月に起きた豪雨で多大な被害を受けていました。また、度重なる川の氾濫や、今後発生すると言われている南海トラフ大地震などに備えて、「災害に強いまちづくりの推進」を実行しています。
具体的な目標としては、災害情報を的確に伝えること、逃げ遅れをゼロにすること、などが挙げられています。
これらの目標を達成するために、ICTの活用を進めました。
1.災害情報伝達用スマホアプリ
市や消防団は、広報車やスピーカー放送などを使って災害情報をアナウンスしていましたが、こういったアナログのやり方では、「激しい雨風で聞こえない」「放送のタイミングが分からない」などの課題がありました。
そこで、災害情報伝達用のスマホアプリを導入し、アプリを導入した利用者に対してプッシュ通知(新しいメッセージやメール、ニュース速報や天気予報、セールの開始など、アプリが自動的にお知らせを表示する機能)をすることで、情報伝達の課題解決へ取り組んでいます。
※画像:大洲市地域 IoT 実装計画
2.地デジを用いたデータ配信
大洲市が避難地に関する情報を発信しても、情報に辿り着けず、実際に避難する人が少ないという課題がありました。
そこで、どの家庭でも持っているテレビ・ラジオを使って配信する取り組みに着手しました。
地デジのメリットとして、対災害性に優れていること、新たな放送設備投資が不要であること、屋外アンテナ工事が不要であること、などが挙げられます。
※画像:大洲市地域 IoT 実装計画