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北海道斜里町|利用料と滞在費が『無料』のテレワーク施設「しれとこらぼ」、ヤフー・Googleなど50社以上が利用
北海道斜里町は、北海道オホーツク総合振興局にある町で、道東にある知床半島の北側を占め、オホーツク海に面しています。
北海道斜里町ではふるさとテレワーク事業を行い、施設の整備や企業誘致へ積極的に取り組んでいます。テレワークの事例をご紹介します。
■本記事のまとめ
・1階はワーキングスペース、2階には居住スペースを併設、職住が一体となった施設「しれとこらぼ」。
・利用料と滞在費が『無料』なので、東京に拠点を持つ大企業から中小企業まで50社以上がテレワーク施設として利用している。
・企業にとって、従業員満足度の向上、人材採用の向上、リスクマネジメントという効果がある。
職住一体の施設「しれとこらぼ」
10年間使っていなかった旧法務局の施設をオフィスとして再利用し、「しれとこらぼ」というテレワーク施設を作りました。
『しれとこ斜里でいつもの仕事をしてみませんか』
というキャッチコピーにも表現されているとおり、自然豊かなストレスのない環境で生産性を高め、効率よく仕事をできるスペースを提供するというコンセプトで作られた施設です。
1階はワーキングスペース、2階には居住スペースを併設しており、職住が一体となった施設です。そして、利用料と滞在費が『無料』で提供されています。
※画像:しれとこ斜里テレワークHP
50社以上が利用する施設
羽田空港から約1時間半で女満別空港へ行き、女満別空港から約1時間ほど車で移動すると「しれとこらぼ」へ行くことができます。羽田空港からはわずか2時間半ほどで行けるため、アクセスも悪くないということで多くの企業がこの施設を利用されています。
ヤフー、サイボウズ、トラウト、JTBコミュニケーションデザイン、講談社、日本航空、ゾーホージャパン、Google・・・など50社200名以上の方たちが利用されています。
企業にとっての効果・成果
世界自然遺産・知床にある斜里町なので、しれとこらぼの施設を利用する際、休みの日には知床の流氷をみたり、スキー・スノーボードを行ったり、大自然の中で過ごしたり、ということで斜里町にとっては町のアピールに繋がります。
斜里町だけでなく、テレワーク施設を利用する企業にとっても多くの効果・成果を得ることができます。
◯ 従業員満足度の向上
ワーケーション・ワークライフバランスということで、休みの日には豊かな自然の中でゆっくり過ごすことでストレスなく生活でき、従業員の満足度が向上します。
◯ 人材採用の向上
実際にしれとこ斜里テレワーク施設を利用した企業では、テレワーク導入前よりも内定承諾率が上がったという結果も出ています。柔軟な働き方ができるという点を採用活動でアピールすることも可能になります。
◯ リスクマネジメント
台風や災害時への対処、その他緊急時の備えとしてのテレワーク施設とすることができます。
こういった効果だけでなく、地元の方たちと交流する中で、新しいビジネスを生み出すことも可能になると思います。
ポイント
斜里町の受け入れ体制がしっかり整備されていることがポイントです。
具体的には、2階に居住スペースが用意されていること、観光面でも楽しみながらゆったりとテレワークする方へのおもてなしを地域ぐるみで行っていること、テレワーク体験者の情報を発信していること、などが挙げられます。
テレワークする企業側の立場からすると、仕事中はテレワーク施設を使えばよいけれど泊まるところは別途探さなければいけない、テレワーク施設からの移動はどうしよう、といった課題が起こりがちです。しかし、職住一体となっていればその心配はありませんし、斜里町の方々に観光案内をしてもらえるとより斜里町のことを好きになっていきます。
外から来る人達の不安を払拭しながら受け入れていくというのは、斜里町の方たちの努力が必要となるため、その点は学ぶべきポイントだと思います。