20200611
ガラス越しに
久しぶりに近くのカフェで作業をしていた。
カフェにはテラス席があり、屋内と屋外は大きな1枚のガラスで仕切られている。
内外を仕切るガラスのすぐそばの席で作業をしていると、老夫婦が隣に座った。
テラス席では、老夫婦のちょうど真正面にあたる席で少年と少女が1台のスイッチで仲良くゲームをしていた。
1枚のガラスを挟んで男女のペアが向かい合っている光景が、ガラス越しに1組の男女の過去と未来を同時に見せられてるみたいに見えて、勝手に1人で感動してしまった。
「マイ・フェイバリット・雨樋」
家の近所にお気に入りの雨樋がある。
それは竪樋から流れ落ちてきた雨水を、2枚の瓦を組み合わせて作った道で側溝まで導いている。
こういう野性的で、創意に溢れた雨樋を見るとワクワクしてしまう。
雨樋って家を構成する要素の中では一番無関心で、必要悪として捉えられているからこそ住人の本性が出る部分だなと思う。
きっとこの雨樋を作った人は、自転車のパンクとか自分で直せちゃうんだろうな。
私がもし雨だったらこんな雨樋を通って下水にたどり着きたい。
「なぁオレさっきめっちゃおもろい雨樋通ってきてんけど、聞いてや。あんな…」