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親は選べない。

「こどもって親のエゴでつくられたんだよね。」
その通り。
「別に産んでくれなんて頼んでない」
それもそう、その通りだよ。

そんな私には今3歳の息子がいる。

当時は結婚はしていたもののこどもはいなかったが、そろそろこどもほしいねと話している時期だった
何も考えずに「子どもほしいなー」と思っていた時期は本当に何も考えていなくて
学生が終わって社会人になり結婚して子供産んでおじいちゃんになって死んでいく 普通ってそういうものだと思っていた

そして自分は4人兄弟の末っ子で兄弟のことは好きだったので子供にも兄弟が欲しいとも思っていた。

兄弟は上から男女男男の4人兄弟で姉は私が中学2年の時に事故死している。
一番上の兄は似ているところが多くかっこいいと思って好きだった
二番目の兄は年が近い分よくケンカはしたけどなんだかんだ好きだった。

自分が小学校1、2年の頃に離婚していて母親に育てられたがそれまでは比較的仲のいい親子だったと思う。
マザコンと言われたこともあるくらいに。

例の出来事が起きてから縁を切るに至るまでには何回も話したし他の兄弟も含めていろいろ話した。

その時に言われた言葉が呪いのように頭にこびりついている。

「私が必死こいて割でたのに感謝の一つもないのかお前は」 「誕生日や母の日だって何にももらったこともない」
「◯◯(姉の名前)じゃなくてあんただったらよかったのに」

その頃から親とは何なのか考えるようになった。

この出来事、ってのが自分たちだけの話ではなくて私の妻とその家族に直接関係していることだから厄介。
家に帰ったら帰ったで「あんたもあんたの家族もどうなってんだ」と言われ。

自分も結婚しているし自分の親兄弟も消えるわけではない。
つまり死なない限りこの問題とともに生きていくことになることが確定したわけだ。

“なんで家族のことでこんなに悩まなきゃいけないのか”
“俺の人生詰んだ”
“死んだ方がどれほど楽か” “助かる道が見当たらない”

とにかく病んだ

まずは自分の家庭を安定させないと気が休まる場所がないと考えて
妻の脳内に私の家族を登場させないためには縁を切って自分たちの人生に干渉されないようにする必要があった。

ただ、妻の家族にも直接関係している内容ある以上完全に断つことはできなかった
完全な対策ではなく軽減策にすきぎないがこれ以上できることがなかった

連絡が来ても反応せずもちろん連絡もしない。
住所が変わっても伝えない
法事も母が参加する場合は参列しない
金輪際母親とは関わらないことを兄弟にも伝えた

その結果問題の根本解決はしていないものの
自分の家庭内では触れることがほぼなくなり落ち着いてた

ただ私の頭のなかではずっと考え続けていた
自分は自分の家族に対してとてもマイナスのイメージを持っていて親との縁も切っている
そして親の行動や思考を否定する度にその息子である自分もダメージを受けている

そんななか自分と妻の間にもこどもがほしいねという考えがあったから。

本当に子どもはほしいのか?
産まれてくるこどもは同じ目に合わないと言い切れるか?
そして何よりこの腐った血を引いた人間を増やさない方がいいのではないか。

そうこう考えるうちに

ヤるかどうかは自分たちの判断
避妊具をつけるかどうかも自分たちの判断
妊娠しても産むかどうかは自分の判断

本当にすべては親になる人間の判断で生まれてくる子供は勝手に作られて勝手に産まれるだけなんだなって。

子どもからしたら
“産んでくれなんで頼んだ覚えはない”ってのも至極真っ当な意見で

全部親のエゴだなって。

親は欲しいから子供を作るわけだから育てることが偉くはないよねって。
だって俺が欲しいゲーム買って全クリしたって別に誰からも感謝されないでしょ?
そういうことよ。

この考えの始まりは確かにただの反抗だったのかもしれない

でも考えれば考えるほど確信に変わり自分自身納得していくのが分かった。
一方で自分は親になったことがないから親の考えを理解できるはずもないと思っていた。

だからこそ自分のために子供が欲しいと思った
いろいろ考えたうえで、
自分が“親”というものになるために
自分のエゴでほしいと思った。

ただ、1人ていい。
こんな親の元に生まれてくる子どもは少ない方がいいに決まっている。
そして自分自身まともな親になれるとも思ってないから1人に全力を注ぎたい。

そう思ってからは避妊具を使わないようにしたが神は残酷なものでなかなか妊娠しなかった

そう、男性不妊だった

完全に希望が無い状態ではないが自然には難しいとのことで タイミング療法も行いつつ人工授精もしてやっとできたのが今の息子。





「私が必死こいて育てたのに感謝の一つもないのかお前は」 「誕生日や母の日だって何にももらったこともない」
「○○(姉の名前) じゃなくてあんただったらよかったのに」





まだ親歴3年だが
もちろん自分の母親のような感情が沸くわけもない

自分は自分がいいと思う親を遂行するだけでそれをどう感じてどう思うかは子次第

好いてくれれば自分のやってきた親は子供からするといい親だった
嫌われればその逆であるという事実だけで
偉い偉くないとかそういう話じゃない

欲しくてこどもを作ったんだから育てるのは当たり前で感謝されることでもない。


これから10年、20年と経つと母親のような感情が沸くのだろうか・・
素質は十分にある。
なぜならあの親の子なのだから。





ここまで読んでくれた人いたらすみません!!
思ってた12倍長くなってしまいました!!
でもありがとうございました。

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