国民への奉仕と国民の義務と
今年も残すところ少なくなりました。2022年は皆さんにとってどのような1年だったでしょうか。私は3回生になり将来の進路の準備を始めました。1,2回生の時に比べてかなり遊べる時間が減り、しんどい期間も多かったように思います。一方、様々な面で成長を感じられる場面もありました。そして、何より、今年の最大の目標であった国家公務員総合職教養区分試験に合格することができました。これは皆様が応援してくだったおかげだと思います。本当にありがとうございます。まずは「国民への奉仕」ということで教養区分についてのお話を書きたいと思います。来年以降受ける方にとって参考になるかは分かりませんが、よろしくどうぞ。
エクストリーム官僚体験記
エクストリーム官僚とは
熊野寮祭の企画の一つとして行われています。人気企画である”エクストリーム帰寮”をもじってこのような名前となりました。国家公務員試験は無料で受けられるので、物は試しと集団受験してみようという企画です。
ちなみに、私は昨年エクストリーム帰寮の方に参加させていただきました。その時は琵琶湖の島の方に飛ばされたのですが……この話については1年前のノートを貼っておきますのでこちらもぜひ。去年はエクストリーム帰寮、今年はエクストリーム官僚。来年はエクストリーム帰寮の運営側として参加者をスタート地点まで飛ばすエクストリーム車両を手伝ってもいいかなと思っています。
私は特に熊野寮生でも何でもないのですが、1回生の時から何らかの形で参加している熊野寮祭に全く参加しないのは悔しいので今回応募させていただきました。いつもはエクストリーム帰寮のほかにも京都駅大階段グリコや麻将皇帝戦に参加させていただくのですが、今年は公務員試験や民間就活の対策のせいで参加できませんでした。来年は熊野寮祭にフルで参加したいと思っています。
それでは本題に移りたいと思います。そもそも、国家公務員試験とは何なのか、そして教養区分試験とは何なのかという基本的な情報については各自で調べて頂きたいと思います。今回は10月2日にあった一次試験と11月26、27日にあった二次試験に分けて、試験の中身や思ったことなどを書いていきたいという風に思います。来年受ける方は参考にしてください。一応私は予備校などには通わず対策をしていました。一方、メルカリで教養区分の過去問集を買ったり、公共政策大学院の先輩の力を借りたりゼミの友人と協力しあったりはしていました。割と人脈ゲーです。
一次試験は基礎能力試験(マーク式)です。第Ⅰ部(知能区分)と第Ⅱ部(知識区分)に分かれています。この結果をもって一次試験の合否が決まりますが、最終合格を決める際には第Ⅰ部が28分の3、第Ⅱ部が28分の2を占めるに過ぎません。
二次試験はマーク式試験の結果に加え、第一次試験の日に書く総合論文試験、二次試験1日目に行う政策提案試験、二次試験2日目に行う政策課題討議
試験、人物試験の点数によって合否が決まります。総合論文試験は全体の28分の8、政策提案試験は28分の5、政策課題討議試験は28分の4、人物試験は28分の6を占めます。
10月2日(日)一次試験
正直、受かると思っていませんでした。例年一次の倍率は10倍、実質倍率でも7~8倍という試験です。私は夏休みの間はほぼ民間企業のインターンシップに参加しており、対策ができたのは本番前10日間だけでした(しかも9月中旬はコロナで死んでいました)。
しかし、蓋を開けてみると一次の実質倍率は5倍を切っていました。教養区分は徐々に合格者数が増加しており、その分一次合格者も増えているようです。
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来年も合格者数は増加すると思いますが、来年からは現役入学の2回生の代も受験が可能になるので、受験者数自体も増えると思います。そうなると今年より倍率が高くなるかもしれません。私としては非常にラッキーでした。
試験当日は午前中に総合論文試験があり、昼食を挟んで午後に基礎能力試験がありました。総合論文試験は4時間で2題、基礎能力試験の第Ⅰ部は2時間で24題、第Ⅱ部は1時間半で30題です。総合論文試験は正直4時間もいらなかったので2時間半が終わった時点で退出し、友人とご飯を食べながら午後に向けて知識の詰め込みを行っていました。反対に、基礎能力試験の第Ⅰ部は全く時間が足りません。慌てず確実に解ける問題を解くのが大切です。
総合論文試験は文章や資料を読んだうえで自らの考えや政策を書くというものです。コツは問題文をよく読むことと文章を構造的に書くことでしょうか。思想の強さなどは問われないのでご安心を。論理的に一貫しているかどうかがポイントです。何度か過去問で練習をすること、予備校に通っている友達に文章を書く定型的な流れを教えてもらうこと(模範解答例なども見せてもらうこと)、友達同士で文章を互いに見せ合ったり先輩に添削してもらったりすることなどが対策としてできることだと思います。
総合論文試験は正直手応えが分からないので当日気にする必要はありません。逆に、二次試験の合否には大きく関わるので対策をおろそかにはできません。
午後の一発目は知能区分です。問題は全部で24問ありまして、最初の3問は日本語の文章理解、4問目から8問目は英語の文章理解、9問目以降は判断推理や数的処理です。よほど頭が良くない限り時間は絶対に足りません。足りる人はこんな駄文を見なくても受かります。対策としては問題に慣れること(春の一次試験の教養よりは難しいので教養区分の過去問を解くことをお勧めします)、そして練習の際に時間を意識すること。これらが大事です。民間企業のSPIの対策はここにも活きてくると思いますので、民間企業を少し受けて試験に慣れるのも良いかもしれません。目標は24問中18問ぐらいがちょうどいいでしょう。死守ラインは14問ぐらいだと思います。私は練習よりも解けた問題数が少なくギリギリ死守ライン付近でした。最後に適当に塗ったマークは1つも合っていなかったので、計算ミスなどであと1問落としていたら落ちていたと思います。あと5年分過去問を解いておけばもう少し余裕があった気がします。
一次試験の最後は知識区分です。センターレベルの問題が出てきます。分野は時事、数学、理科(物化生地)、社会(世日地)、法律、政治、文化など幅広く、全部の対策はできません。文系であれば理科や共通テストで選択していなかった社会の科目は捨てて対策することになると思います。時間は1時間半ですが、これは余裕があります。高校の時の教科書を見たり、過去問を解いたりするのが対策としては有効だと思います。点数上の重要度はⅠ部の方が上なので、対策をしすぎないようにするのが大事です。30問のうち目標24で死守18ぐらいだと思います。私はこちらも死守ギリギリでした。
試験が終わり、予備校がやっている「自己採点集計」みたいなやつに点数を打ち込むと予想ボーダーが出てきます。私の得点したラインはボーダーより2段階ぐらい下でしたが……合格者増加という僥倖もあり何とかギリギリで二次試験に進みました。
11月26(土)、27(日)二次試験
二次試験に進んでも油断はできません。プレゼン、ディスカッション、面接の対策をしなければならないからです。私は民間企業の本選考の面接でたまに東京に行きつつ、内定を2社ほど稼ぎながら二次試験の対策をしていました。後から考えるとこれが良かったと思います。企業の本番で教養二次の練習ができるからです。あとは京僚会やX KASUMIの対策イベントに参加したこと、先輩や友人と共に対策したのが良かったです。
まず、当日の試験の流れについてです。人事院から1日目と2日目それぞれ午前の部か午後の部のうちの指定の回に来るように指示されます。
1日目の前半は政策概要説明紙に考えた政策を書いていきます。これが1時間30分です。後半はその政策概要説明紙をもとに一人ひとりが部屋に呼ばれて政策の提案を行います。プレゼン時間は5分です。その後、質疑応答の時間が20分間あります。プレゼンの1人前のタイミングで控室に移動し、そこで10分間の練習時間が与えられます。
後半は待ち時間が地獄です。試験の公平を期すために読書などが認められていません。長い人では3時間以上の間、トイレに行く以外にはずっと座ってじっとしなければならず、政策概要説明紙も回収されているため脳内でプレゼンのイメトレをするしかありません。私はマシでしたが、5人目にあたった友達は本当にかわいそうでした。
2日目は前半に政策課題討議試験を行い、後半に人物試験を行いました。これは午前か午後かによって入れ替わることもあるそうです。政策課題討議試験はまず最初にお題が出されるので20分間でそれについての自分の意見を書きます。それが終わると討議を行う会場に移動し、1人5分ずつ与えられて自分の意見を述べます。その後、45分間の討議を行い、最後は1人3分で自分の考えの変化や気づきなどを発表して終了です。
人物試験は1人ずつ行われるので、これも待ち時間が長い人は2,3時間ほど待たされます。しかし、1日目とは異なり読書はできるのでまだ楽な方です。スマホは見てはいけませんが。人物試験は1人20分の面接です。
続いては、それぞれの試験の中身と対策についてです。
まずは政策提案試験から。これについてはもっと対策を詰めたかったなと思います。試験当日は90分でプレゼンテーションシートを埋めて5分でプレゼンして20分で質疑応答ですが、この試験は当日に至るまでで勝負が決まります。まず、一次試験に合格すると人事院から参考資料が3つほど提示されます。ただこれを読むだけではなく、その資料から予想問題を3つほど考え、それに対する政策の提案を細部まで詰め、それぞれにおいて想定される質問を考え、回答を練っておくという作業が必要です。非常に楽しくはありますが、とてもしんどいと思います。友人同士でこれをやった上で、合格経験のある先輩に見てもらうとなお良いです。本番で質問されそうな部分を突かれるので受け答えの練習ができますし、回答に詰まったところは本番までに回答を考えておけば大丈夫です。
この試験の点数は全体の28分の5を占め、12点満点で決まります。平均は6点ほどで、4点以下だとその時点で不合格らしいです。まだ点数は出ていませんが私はあまり自信がありません。6点ぐらいじゃないでしょうか。
政策課題討議については、民間試験を受けていたのがもろに良い方に出ました。中身としては自分の意見を20分で書き、それを5分間で発表し、45分間の討論を行い、3分でまとめをするのですが、ディスカッションは慣れているかどうかが全てです。民間就活で慣れている人と公務員専願で初めてディスカッションをする人では雲泥の差があります。対策はGD(グループ・ディスカッション)がある民間のインターン選考を受けることです。GDはある程度のお作法的なものがありまして、それに則って進めるとそんなに外れた議論にはなりません。まず前提を確認して現状分析して、それぞれの案のメリットとデメリットを洗い出してどちらかの案を選んで、それを選んだ際に出る弊害に対する策を考える、みたいなそんな感じです。教養区分のGDは大体「AとB、どっちを選びますか?それはなぜですか?」みたいな感じなので、この二者択一系GDの練習をしておけばいいと思います。
この試験の点数は全体の28分の4で、AからEの5段階評価で決まります。ほとんどの人がCをもらうことになり、Eを取った人はその時点で不合格です。
人物試験についても民間就活をやっていたのがいい方向に出ました。というか、やっていなかったら普通に落ちていたと思います。GDと面接はやればやるほど上達するので早めに民間就活を始めるのがオススメです。面接は事前に面接カードというものにいくつかの事項を記入してそれを提出し、それを面接官が見ながら質問をしてくるという感じです。面接官3人と受験生1人が部屋の中に入っている状態です。面接カードには名前などの基本的な情報や専攻分野、これまで取り組んだこと、志望動機などを書く欄があります。これまで取り組んだことは学業や職務においてというものと、社会的活動や学生生活においてというものと、日常生活その他においてというものの3か所書く欄があります。それぞれの活動やそこで得た力、感じたことなどを最後の志望動機に繋がるよう、全体的に一本の筋を通す感じで書くのがコツだと思います。
この試験の点数は全体の28分の6で、AからDの5段階評価で決まります。政策課題討議試験と同じく、ほとんどの人がC評価をもらうことになり、Eを取った人はその時点で不合格です。私は本番で超絶ラッキーなことがあり、気楽に臨めたので比較的良かったと思います。
私は本当にギリギリ合格なので細かい試験対策などはあまりあてにはなりませんが、国家公務員総合職を目指す人でも民間企業を見ておいた方が絶対に良いということは伝えておきたいです。自分がなぜ国家公務員になりたいか、国家公務員として最適かということを他の対象と比較しながら言語化できるという点は人物試験で生かされますし、その先の官庁訪問でも生きてきます。また、選択肢が広がるという点でも非常に素晴らしいと思います。広い視野を持つことは行政官として必要なことですし、その結果自分が本当にやりたいことは公務員よりも民間の方ができるということに気づけることもあります。その上、民間での選考の経験が教養区分に必要なGD力や面接力などに繋がるので言うことないです。私としては、民間しか考えていないような人にもぜひ教養区分を受験してもらいたいと考えています。教養区分は比較的対策が要らない試験ですし、民間の面接により一層磨きがかかるという相乗効果もあると思います。国家公務員にしかできないスケールの大きい仕事に魅力を感じて、国家公務員志望にシフトチェンジする可能性もあります。受けるだけならタダなのでぜひ受けてほしいです。
教養区分の話については以上です。ありがとうございました。質問がある方は気軽にお申し付けください。
国民の義務について
上記の進路についての話とも関連しますが、私は今年一年、様々な場面で「自分にとって最も大切なものは何か」ということについて考えました。その中で、自分の人生にとって主役は誰なのか見失いそうになることもありました。他者なのか、国民全体なのか、自分が崇拝したり推したり愛したりするような対象なのか、最も尊敬できる対象なのか、、、就活のための自己分析の中で考えに考え抜きましたが、でもやっぱり自分の人生の主役は自分しかいないという結論に達しました。他者貢献にしても、どんなに社会的に意義のあることだったとしても、とどのつまりは自己実現なのです。自己が中心にあるうえでの利他的行動なのです。私はそう思います。
自分の人生の主役は自分であったとしても、もちろんそれは我がままに生きることが無条件に認められるという訳ではありません。一定の義務というものが存在します。日本国民の義務はなんでしょうか?納税の義務、勤労の義務、教育を受けさせる義務。それともう少しありますね。これは納税の義務にも含まれていますが……ハイ、分かりますね。有馬記念です。後半は有馬記念について書いていこうと思います。
「エフフォーリアは、エフフォーリアは中団で揉まれている!中団で揉まれている!エフフォーリアピンチ!!」
新年度の始まりと共に迎えた春の最強中距離馬決定戦、大阪杯。主役は紛れもなくエフフォーリアでした。2021年JRA年度代表馬。皐月賞、秋の天皇賞、有馬記念を制し、通算7戦6勝2着1回。唯一の敗戦となった日本ダービーもハナ差負け。その実力を疑うものは少なく、単勝オッズは1.5倍と、圧倒的な支持を集めました。
しかし、終始追走に苦労し、直線に入ってもいつもの爆発力が見られないエフフォーリア。終わってみればまさかの9着。惨敗でした。あの日のウインズ難波の異様な雰囲気は忘れられません。
続く宝塚記念でも復活を期待され1番人気に支持されましたがここでも見せ場なく6着に。日本競馬を引っ張るはずだった主役は今年まだ1つの勝ち星も上げていません。
エフフォーリアだけでなく、今年はJRAのG1でことごとく1番人気が敗れています。競馬における主役はやはり1番人気の馬なのですが、2022年に1番人気でG1を制したのは天皇賞(秋)のイクイノックスと阪神ジュベナイルフィリーズのリバティアイランド、朝日杯のドルチェモアだけです。
1番人気の最長連敗は15、勝率は13.6%。これまではグレード制導入以降、1番人気の勝率が最も低かったのは1992年と1995年の18.75%でした。今年のJRAの年間プロモーションは「HERO IS COMING. 」です。そんな年のG1で、レースの主役である1番人気が全く勝てないのは皮肉なものです。
有馬記念とは?みたいな部分は前述の去年のノートにも書いているので割愛させていただきます。今回は
1 今年の出走予定馬
2 展開予想
3 最終予想
という流れで進めたいと思います。
1 今年の出走予定馬
まずは今年の出走予定馬16頭について紹介していきたいと思います。
1 アカイイト 幸
昨年のエリザベス女王杯勝ち馬。それ以来勝ち星はありませんが、前走のエリザベス女王杯では4着と、非根幹距離でのG1ではある程度の強さを見せています。昨年の有馬記念は7着。馬場や展開がハマれば一発あるかもしれません。
2 イズジョーノキセキ 岩田康
今年の府中牝馬ステークスで初の重賞制覇。3歳時から重賞で見せていた才能の片鱗をついに開花させました。前走のエリザベス女王杯は10着。今回は岩田騎手に手綱が戻ります。武器である切れ味を生かして大物喰いを狙いたいところです。
3 ボルドグフーシュ 福永
前走の菊花賞ではアスクビクターモアをハナ差まで追いつめての2着。3,4コーナー中間から一気にスパートしての激走でした。過去の9レース中7レースで出走馬中の上り3F最速をマークするなど、確実に伸びてくる堅実な末脚が魅力です。
4 アリストテレス 武豊
今年は2走していずれも2桁着順と低調な成績。ただ、AJCCを勝利しており中山適性は十分。昨年の有馬記念も6着と健闘しています。鞍上は去年と同じく武豊です。今年のダービージョッキーが有馬記念でもあっと言わせるでしょうか。
5 ジェラルディーナ C. デムーロ
前走のエリザベス女王杯でG1初制覇。大外を豪快に突き抜ける豪快さは母ジェンティルドンナを彷彿とさせるものでした。今回の有馬記念は母娘制覇が懸かっています。今年秋に急成長した良血の大器がグランプリでも花を咲かせるかもしれません。
6 ヴェラアズール 松山
前走のジャパンカップは初のG1挑戦ながら直線で馬群の間を突き抜け完勝。京都大賞典からの連勝で国内外の強豪を破りました。当初は脚元が弱くずっとダートを使っていましたが、芝を使い始めてからは全レースで上り最速の末脚を発揮するなど、そのラストスパートにはまだまだ力が秘められています。
7 エフフォーリア 横山武
昨年の年度代表馬であり、昨年覇者のエフフォーリア。今年は大阪杯9着、宝塚記念6着とまるで別馬のようになってしまいました。半年間かけてじっくりと態勢を立て直し、秋初戦のレースとしてこの有馬記念に出走。1年ぶりの勝利を、奇跡の復活で果たすことができるでしょうか。
8 ウインマイティ― 和田
今年は春のマーメイドステークスで10番人気の低評価ながら勝利。2年ぶりの勝利が初の重賞制覇となりました。前々走の京都大賞典でも3着に好走。エリザベス女王杯は16着に敗れましたが、父ゴールドシップに続く有馬記念での好走を期待したいです。
9 イクイノックス ルメール
今年の春は皐月賞2着、ダービー2着と惜しくもクラシック制覇はならず。秋は春の悔しさを晴らすかのような異次元の末脚で天皇賞を制しました。まだキャリアは5戦と浅いですが、経験を上回るポテンシャルで日本現役最強馬に名乗りを上げます。
10 ジャスティンパレス マーカンド
春のクラシックはいずれも9着と実力を発揮しきれませんでしたが、秋は神戸新聞杯を3馬身差で圧勝し、菊花賞でも僅差の3着に入りました。昨年の冬にも結果を残した中山のG1レースで、今度は頂点に立つことができるでしょうか。
11 ラストドラフト 三浦
今年はG1の出走は無かったですが、重賞では堅実な走りを見せています。ここ3走はいずれも勝ち馬から0.2秒差しか離されておらず、展開一つで逆転の可能性もありました。現在最低人気ですが、可能性はあります。
12 ポタジェ 吉田隼
今年の大阪杯の勝ち馬です。しかし今年馬券内に入ったのはその大阪杯だけであり、秋は毎日王冠7着、天皇賞13着と振るいません。5歳となって衰えもあるかもしれませんが、もう1度頑張ってほしいものです。
13 タイトルホルダー 横山和
今年は天皇賞春と宝塚記念を制し、日本競馬を引っ張る主役となりました。秋は凱旋門賞に挑戦し、果敢に先手を奪いましたが11着。それ以来のレースとなります。昨年は大外16番枠から先行して5着。今年も外寄りの枠ですがそれでも昨年よりはマシでしょう。3歳馬に対して貫禄を見せつけ、年度代表馬を確定させるでしょうか。
14 ボッケリーニ 浜中
天皇賞馬ラブリーデイの弟であるこの馬。今年は目黒記念で重賞2勝目を挙げたほか、AJCC3着、日経賞2着、京都大賞典2着と堅実な成績を挙げています。前走のジャパンカップは17着と大敗しましたが、今回は体調もよさそうです。タイトルホルダーを追い詰めた中山2500mの舞台でアッと驚く激走を見せます。
15 ブレークアップ 戸崎
前走のアルゼンチン共和国杯は6番人気ながら斤量も生かして見事に優勝。重賞初制覇を挙げました。ノヴェリスト産駒の強みを生かし、冬場の中山のタフな馬場で2走連続の低評価を覆したいところです。
16 ディープボンド 川田
10度目のG1挑戦となるこの馬。今年は阪神大賞典を連覇し天皇賞春2着、宝塚記念4着となりました。秋は直行で凱旋門賞に向かいましたが18着に終わりました。昨年は凱旋門賞惨敗後の有馬記念で2着に入りましたが、今年も昨年の再現なるのでしょうか。そして、悲願のG1初制覇を叶えるでしょうか。
2 展開予想
逃げ タイトルホルダー
先行 ウインマイティ―、イクイノックス、ジャスティンパレス、ポタジェ、ボッケリーニ、ブレークアップ、ディープボンド
差し イズジョーノキセキ、ジェラルディーナ、ヴェラアズール、エフフォーリア、ラストドラフト
追込 アカイイト、ボルドグフーシュ、アリストテレス
ポイントは上位人気2頭の動き方です。
まずタイトルホルダー。この馬は今回理想的な形に持ち込めそうです。もちろん逃げなくても強い馬ですが、やはり中長距離以上で自分の展開に持ち込んだ時の強さは異常。今回逃げの対抗はいなさそうで、外枠ながらもすんなり先手を奪えそうです。
そうなるとどのようなペースを刻むか。菊花賞と天皇賞のラップを確認してみましょう。
菊花賞 前半1000m60.0-中盤1000m65.4-ラスト1000m59.2
天皇賞 前半1000m60.5-中盤1200m75.4-ラスト1000m60.3
最初の1000mはそこそこ速く、中盤でじっくりペースを落とし、最後の1000mも速くまとめるというレーススタイルです。今回も同じようなレースができそうです。
私のような素人でもこれぐらいの予想ができますが、果たして後続各馬は黙ったままなんでしょうか。おそらく、そんなわけはないでしょう。私はルメールがやってくれると思います。
イクイノックスは差し追い込み脚質ですが、ルメールはどう動くでしょうか。私は2016年の有馬記念にヒントがあると思っています。
2016年の有馬記念はキタサンブラック武豊とサトノダイヤモンドルメールの2強対決でした。前に行く古馬と後ろから狙う3歳馬の対決は今年と同じです。
キタサンブラックはしぶとさが武器の馬でした。サトノダイヤモンドルメールはいくつかの作戦でこれを倒しに行きました。最初は中団につけていきましたが、正面スタンドから1,2コーナーのペースが緩んだところで3番手に上がってキタサンブラックにプレッシャーを掛けに行きました。この動きの再現があるとみています。キタサンブラックを倒した作戦を、キタサンブラックの仔で、しかもあの時と同じクリスマスの有馬記念で……再現があるのではないかと思っています。
ちなみに、サトノダイヤモンドのルメールはキタサンブラックの粘り強さを出させないため、最後の直線も間のゴールドアクターを利用して離れた外から一気に差し切りました。並ぶ間もなくクビ差だけキタサンブラックを交わしたルメールは勝利ジョッキーインタビューで涙を浮かべ「競馬は時々ムズカシイ」というコメントを残しました。懐かしいです。
全体的に馬群の前の方で注目すべきポイントがありますが、それでもラップとしては前に有利な流れになると思います。
3 最終予想
前有利な流れになると思いますし、ルメールも前につけるので上位人気2頭は3着以内に来ると踏んでいます。馬場としては差しも届きますが、ある程度のポジションを4角でとっていないと厳しいです。
そして、中山の良績、騎手、近走の勢いなどを加味すると10ジャスティンパレスが良いと思います。
今年はこの3頭の3連複1点で勝負します。夢を見ます。皆さんも、夢を見ましょう。よいお年を!!!ありがとうございました。
買い目 3連複 9-10-13(1点)