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凱旋する。
長編映画『莉の対』
キノシネマ新宿さんでの上映が始まって以来、どんどんお客様が増え
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信じられんだす。
泣く。
とっても嬉しいだす。
そして、正直ここまでお客様が来て下さるとは思ってもみなかったので、逆にお断りしなきゃいけないお客様が増えて申し訳ない気持ちになっています。
「劇場まで観に来たのにチケット取れなかった」
とか
「ずっと前から観にくる予定だったのにチケット無くなってた」
という声を、少なくない数の方々から頂きます。
東京はいつか凱旋上映したいなぁとは思っていましたが、これで僕の中では『マスト事項』となりました。
正直なところ、僕たちの知り合いではない一般層や業界の方にはまだまだ全っ然浸透していません。
分かってはいたけど、もう少しは日本の映画好き達の心を掴めるかな?と期待していたところもあります。
甘かった。
甘納豆くらい甘かった!!
そもそもその層に情報が届いていないんだ。
情報が届かないんじゃ誰も観に来ないよな。
だけど、つまりまだまだスーパーブルーオーシャン。潜在的視聴者は無限に広がっているという事です。そこにどうやってリーチするか、が今後の課題です。
分からないことは、考えて考えて答えに辿り着く。
莫大な宣伝費をかけて宣伝すればそこそこの集客はできると思います。が、その方法は誰でも思いつくから面白くないよね。みんなと同じことをやっても仕方ないから、僕はその分、考えて足を動かして「まぢかー」ってなりながら失敗を重ねつつ、徐々にその層にリーチしていこうと思います。だけど時間も労力もかかるぞー 笑
間違いないことが一つ。
最大の宣伝材料は
「チケット完売」
なのです。
それから
「良い作品であること」
なのです。
そのうちの一つは、テアトルとキノで皆さんがプレゼントして下さいました。
ありがとうございます。
本当にありがとうございます。
そのエクスカリバーを武器に戦いたいと思います。
日々、劇場に足を運んでくださるお客様に感謝。
そして、キャスト達にも感謝。
うちのキャストはキノに入ってからも毎日劇場に来てくれます。
「もう来なくて良いですよ!」って言ってるのに 笑
お客様が少ない日もありました。
その日は、お客様へのご挨拶も一瞬で終わりました。
わざわざ夜遅くに新宿まで来てくれたのに。僕はキャストに対して申し訳ない気持ちになりました。
だけど、キャスト達はお客様が少なかろうが多かろうが、この2週間毎日劇場に足を運んでくれました。
少し話は脱線しますが、
僕はかつてユニットでライブなどをしていた事があって。
月に数回、モールの中にある特設ステージのようなところで無料ライブをしていました。
その頃自分にはファンと呼べる人達がほとんどいなくて、お客さんがゼロの時もありました。
ゼロだとリハみたいな感じで気楽なんですが、逆に1人とかだと惨めな気持ちになります。
だけど
「1人でもお客様が観てくれるなら、その人の為に全力を尽くそう」
と決めました。
その頃の経験がずっと僕を支えています。
舞台でお芝居をするようになって客席がガラガラな日でも、1人でもお客様がいる限り、最高のパフォーマンスをしようと心がけてきました。
満席なら誰だって気合いが入る。真価は、その逆の時に問われるんです。
そして今、映画の上映が始まって、また似たような事を感じています。
1人でも劇場にお客様がいらっしゃる可能性がある限り、僕は毎日一人でも劇場に行って、ありがとうを伝えに行くと決めていました。
なのに蓋を開けると、毎日必ずキャスト達が駆けつけてくれています。
心強いです。
既に映像の世界で成績を残しているキャスト達ですが、そんな人達でも、チャンスを掴む為にすごく前向きなんですよね。こういう人達が、チャンスをもぎ取って行って欲しいと願うばかりです。
俳優って、本当にチャンスが巡ってくることが少ないんです。
僕も俳優として昇っていくにはどうしたらいいか?と考えますが、大体答えに行き詰まります。その解のうちの一つが
「奇跡的に良い作品に出会い、奇跡的にメインキャストに抜擢され、そしてその作品が奇跡的に世の中に拡がり、奇跡的に自分の芝居が人の心をキャッチする」
だと思います。
オーディションすら少ないこの国で俳優の活路はほぼ皆無に等しい。だから僕は「一つのきっかけになって欲しい」と願い、この『莉の対』の制作を開始しました。
奇跡的にグランプリを獲ったこの作品を拡めること。
それは僕にとっては責務なのです。
凱旋できるよう、頑張りまーす 笑
(自分へのプレッシャーw)