シーズン初戦は会心の逆転勝ち
2021.1.16第2節GAME①岐阜スゥープス80-77トライフープ岡山
バスケットボールB3リーグもいよいよ20-21シーズンが開幕。岐阜スゥープスはアウェイで昨季5位の強豪トライフープ岡山と対戦した。試合は前半途中に大きなリードを奪われたスゥープスだったが、後半に良い流れを掴み取り見事な逆転勝ち。田中聡新体制初戦で初勝利を挙げた。
「完全に自滅です。勝たないといけない試合だった」。試合後、トライフープの多くの選手が唇をかんで悔しがった。しかし逆から見れば戦略どおりの勝利。自滅したのではなく、この試合に賭けていた緻密な分析と、選手たちの実行力が勝ちを引き寄せた。
試合前のスゥープスの注目ポイントは、アレックス・フロレスカがケガで出場できないセンターの穴をどう埋めるか。そして攻撃の連係面はどうかの2点。前半はトライフープ外国人選手のインサイド攻撃に手を焼き、一旦は16点差と離されてしまった。
しかし、ここで決められながらも粘り強い守備で相手のスタミナを奪っていたのも事実。後半にその効果が現れるが、その前に、2Q残り3分55秒、その16点差のところでテクニカルファウルを得たあたりから、スゥープスに試合の流れが傾き始める。
相手監督が騒ぐ中でのテクニカルファールによるフリースローは外れたが、その後吉田健太郎は2本を着実に決め、ワース・スミスの1点を挟んで田中昌寛と荒川凌矢が立て続けに3ポイントシュートを沈める。前半終了で6点差まで詰めることができた。
ハーフタイムの指示は後述の田中HCのコメントを読んでいただくとして、後半に入り、立ち上がりこそインサイド攻撃を止められずリードを広げられるが、ここで特別指定選手から正式入団となった増本優太がバスケットカウント付きの2ポイントと、3ポイントシュートを連続して決める。さらにアグレッシブにゴールを狙った吉田の連続得点で、ついにこの試合初めてのリード。しかし、地力のあるトライフープも意地を見せ60-63と3点のビハインドで最終Qに入った。
4Qは一進一退の攻防が続く。去年までなら焦れてミスが出る展開のスゥープスだったが、今季はベンチからも大きな声で指示が飛び、粘り強く戦っている。そして71-73で迎えた残り2分50秒。スミスが足の止まった相手外国人選手からボールをスティールし、そのまま走り込んでダンクシュート。この同点ゴールで完全に流れを引き寄せた。
待望の逆転ゴールは、スミスのシュートのこぼれ球を、果敢に飛び込んだ吉田が足元にこぼしながらも懸命につなげると、フィリップ・アブがきっちりと決めて逆転。さらにスミスがスティールから加点し試合を決めた。
試合前に挙げた注目ポイントは、まだまだ改善しなければならない部分だと感じたが、チームとして戦うベースとなる部分、つまり粘り強い守備と最後まで走り切る力を、すべての選手が出して勝ちにつなげたことは好材料。スゥープスは20-21シーズンを最高の形で踏み出した。
HC・選手コメント
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