勝利して反省できるってしあわせ

2023年1月14日　岐阜スゥープス８０-７３しながわシティ

前半戦26試合を終えて、岐阜スゥープスは8位。ギリギリプレーオフ進出圏内に付けている。後半戦への折り返しであり、23年のホーム初戦でもある今節は、最下位しながわシティが相手。ただ「僕たちには簡単に勝てるチームはない」（ジェレル・ライト）と、気持ちを引き締めて臨んだ。

その言葉の通り、試合はシーソーゲームになった。序盤の自分たちの流れの時に引き離せず、得点ランキングリーグトップのアドネシー・ジョシュア・ブラマーに得点を重ねられた。

試合の行方は全く分からないまま、第4クォーター残り3分の時点で73-73の同点に。

インサイドで鬼神のごとき強さを発揮した#4ジェレル・ライト

そして、次の大事な得点をスゥープスが奪った。ノア・ダールメンのシュートのこぼれをジェレル・ライトが決めて2点をリード。さらに古賀森人のフリースローなどでリードを広げ、スゥープスはなんとか勝ちきることができた。

接戦に持ち込まれながらもしっかり勝ちきったことは、チームが成長できている証。しかし交代で出場した選手が、チームのギアをもう1段階上げることができれば、安定感のある試合ができたようにも感じた。

試合後のインタビューで選手たちは、それ以上に細かな課題を感じていた様子。8位以内を死守するためには、今後上位との対戦でも勝利していく必要があるし、下位チームからの取りこぼしは絶対に避けなければならない。まずは勝ちきれたことを喜びつつ、次の試合に向けて修正を重ねていきたい。

梶本健治ヘッドコーチ

--試合の総括を
相手の2番（アドネシー・ジョシュア・ブラマー）と22番（レナルド・ディクソン）がカギでした。この2人で45点取られていて、うまく守れていない部分がありました。攻撃に関しては、今、変化をさせているところで、もう一つ別のフォーメーションを使いながらやりましたが、まだそれがうまく馴染めていなくて。ただ、こういった競り合いの試合に勝てたということは、少しずつ力がついてきているのかなという気がします。ジェレル（ライト）がカギになりますけど、そこにまだ上手くボールが集まっていなくて、それができると今度は外が空くので、外の選手の得点が増えてくると思います。そのあたりを明日の試合は注意しながらやっていこうかなと思っています。

--立ち上がりの良い時間はボールがうまく動いていたが、途中で少し止まった感じがするが？
そうですね、メンバーチェンジでそういう流れになってしまったところはありますが、明日はしっかりやってくれると思います。

--第2クォーターでサンブ・アンドレ選手を入れた意図は？
やっぱりリバウンドですね。サンブが入ることによって、リバウンドとブロックが結構効くので、相手の外国籍選手はジャンプ力があるし動きもいいので、サンブが合うかなと思いました。シュートブロックから得点につながるケースも多いので、あれを止めてくれたのは大きかったですね。

--第4クォーターは集中力が素晴らしかったが？
流れを持ってきたのは、ハンター（コート）がカットした場面ですかね。あそこから流れがこっちに来たような気がします。

--明日の試合に向けて
もっといい感じで、きちっと差をつけて勝ちたいですね。

ジェレル・ライト

29得点15リバウンドと文句なしのMOM

--試合を振り返って
今日は本当にタフなゲームだったと思います。みんな分かっていたことですが、B３で僕たちが簡単に勝てるチームはないので。たとえ今日の対戦相手が最下位だとしても、彼らは上位チームに対して、非常に競った試合をしています。なので、このような試合展開になるのは分かっていました。その中でもみんながハードワークして、1勝を何とかつかめたのは大きいと思います。

--特に後半は鬼神のように得点を取りまくっていましたが？
チームに求められていることをやろうと思っていました。チームは僕にアグレッシブにプレーしてほしいというのが願いだと思いますし、前半はなかなか自分が持つべき位置でボールを持てなかったので、得点よりもリバウンドを意識していました。後半は自分の体を使って攻めることを意識しました。

--リバウンドは15本、中でもオフェンスリバウンドは8本と素晴らしかったが？
少し運が良かった部分はありますが、自分がいるべきタイミングでいるべき場所にいられたことが良かったと思います。キャリアを通して僕は良いリバウンダーだと思っていますし、自分のマークをうまく押し出せたことで、自分のところにたくさんボールが飛んできたと思います。

--得点も29得点で素晴らしかったが、もっと出来る選手だと思っています。
チーム全体としても、個人としても取り組まないといけないことがたくさんあります。特に今日はフリースローですね。成功率が50％だったので、それは受け入れがたい結果です。2ポイントの確率もチームとしてそれ程良くなかった（54.9％）ので、改善すべき点はたくさんありますし、もう少しオフェンスでは、前半からアグレッシブにプレーしていればもっと高い数字が残せたと思います。明日もタフなゲームになると思いますが、いい準備をして明日を迎えたいと思います。

サンブ・アンドレ

2本のシュートブロックはインパクト抜群。11分間のプレーで10得点と活躍

--試合を振り返って
今日は、自分たちがやるべきことをできていない部分があったので、それに対して明日どう対応するのか、今日中に考えて、明日は接戦にならないように、みんなで頑張っていきたいと思います。

--どんなことができていなかったのか？
相手の3ポイントとか簡単にやらせないこと。相手の2番のドライブとかですね。相手を苦しめるようなディフェンスとか、どういう風に止めるとか、ちょこちょこやられたので、明日はやられないように頑張っていきたいです。

--ブロックやスティールなど素晴らしいプレーが多かったが？
僕はまだまだだと思うので、もっとチームの力になれるようなプレーとか、リバウンドとか。とりあえずフィジカルからレベルアップして、相手の3番とか2番とか、ポイントガードに対してもディフェンスできるようにトレーニングをして、もっと試合で使ってもらえるように、本当にレベルアップしていきたいと思っています。

--コートに入る時にHCから受けた指示は？
ディフェンスとリバウンドを頼むよと言われました。自分はいつもコートに立つときには、どんな状況であろうとも、できるだけみんなにエネルギーを与えられるように、みんながもう1回エンジンをかけられるようなプレーをしようと考えています。

--勝利はしたけど、そこまで良くなかった試合だったと感じているのか？
そうですね。これで満足している選手は誰一人いません。今日は勝てましたが、強い相手だったら勝てるかどうかの試合だったので。最下位相手でもディフェンスをしっかりやって、こういう競った試合にならないように、明日はみんな切り替えてくると思うので、これから岐阜らしさを見せられると思います。

--スゥープスでのプレーをどう感じていますか？
みんな徐々にステップアップしていると思いますし、リーグの最初の頃に比べると、チーム力が上がってきていると思います。でももっとレベルアップできると思います。それにコート上でもコート外でもみんなが助けてくれます。それは選手だけじゃなく、スタッフもボランティアの方々もいろいろやってくれます。ものすごく感謝していますし、その支えがあるからもっと頑張ろうという気持ちが生まれています。ブースターのみなさんとか、初めて試合を観に来た人たちを楽しませるプレーができるように頑張っていきたいと思います。

1349人の『ゴールドフィンガー』は圧巻でしたが写真では伝わりづらいかなぁ…

本文以上です。以下はおまけの写真です。