大学教員の給料って、どれくらいなの?

「研究や教育を仕事にしてる」といっても、霞を食べて生活するわけにはいきません。この記事では、大学教員の給料について書いてます。

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一般論、というか私の印象かもしれませんが、人文系の研究者は、給料については頓着しないというか、少なくとも頓着していないふりをしているような気がします。
とはいえ、本を読んでたら食事をしなくてもいい、というわけにもいきませんから、ある程度の給料はもらわないと。そもそも、本を買うためのお金も必要ですよね。

研究界隈以外の方には意外かと思いますが、大学教員って、着任するまで自分がどれくらいの給料をもらえるのか、全く教えてもらえません。聞けば教えてくれるんですが、聞かないと教えてくれません。

というわけで、久々の更新はみんな気になる「お金」について。特に、20代後半から30代前半くらいまでの若手研究者はどれくらいの収入があるのか、考えてみます。

30代前半までで教授職ということはないでしょう。早くても准教授、大半は専任講師か、あるいは任期付きの助教か。

ケース1 早稲田大学

webで調べてみたところ、早稲田大学の助教の給与表が出てきました。
抜粋すると、

24歳:235,040
25歳:251,970
26歳:268,900
27歳:285,830
28歳:304,140
29歳:322,450
30歳:341,650
31歳:360,850
32歳:380,050
33歳:399,250
34歳:418,450
35歳:437,800
36歳:457,150
37歳:476,500
38歳:495,850
39歳:515,200

だそうです。専任講師以上の職位であれば、これよりも低いということはないでしょう。
仮に30歳だとしたら、12ヶ月×341,650円で、年収は月額給与でだいたい410万円。ボーナスについては記載がないようですね。
もしもボーナスが5ヶ月出るとしたら、+170万円、合計で580万円くらいになります。同世代のサラリーマンよりも100万円くらい多いでしょうか?
(追記・補足)ボーナス額については、見通しがちょっと甘かったようです。関係の方からのツッコミが入りました。

ケース2 同志社大学

それ以外の資料では、同志社大学が公開しているものに、法人の給与の最高・最低・平均を示すデータがありました。
最低の月額が301,500円だそうです。若い専任講師あたりでしょうか。
これに12+5をかけると、510万円くらいですね。

ケース3 東京大学

ここまでは私立大学をみてきましたが、国立大学ではどうでしょうか。
国立大学の多くは、規定が公開されています。たとえば、東大の規定はコチラ。※pdf

読み解くのが面倒ですが、助手なら1級、助教なら2級でしょうか。
仮に2級の60号棒なら月額は326,800円、ボーナスを考えると12+4.4をかけて、年収は540万円くらいです。

そんなわけで、あくまでざっくりしたイメージではありますが、30歳で私立の教員なら、だいたい450~600万円くらい、国立で400~550万円くらいではないでしょうか。
短大・高専であれば、そこから50~100万円くらい引けば、近い額になると思います。


(追記)
togetterを見ていたら、40代の京大教授がご自身の明細を公表なさっている、という話をみつけました。元記事は消えてますが、手取りで673万円だそうです。額面で940万円

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