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【展覧会レポ】 パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 @ 国立西洋美術館

国立西洋美術館で開幕した『パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展』に行ってきました。

◆公式サイト

日本では50年ぶりとなる『キュビスム展』とのことで、非常に楽しみにしていました。パリにある近代美術の宝庫とされるポンピドゥーセンターから選りすぐりの100点が来日し、文字通り"キュビスム"を振り返る大回顧展となっています。

開幕日に足を運んできたので早速レポしていきたいと思います。


キュビスムとは

※撮影はすべて著者によるものです。

ピカソとブラックによって生み出された絵画手法、それが"キュビスム"です。形の解放とも訳されることがあります。絵画を現実の再現としていたルネサンス以来からの常識を覆し、幾何学的に平面化された形によって画面を構成する、それまでにまったく無かったスタイルが誕生したのです。

本特別展では、"キュビスム"が誕生する前夜からその歴史を追体験しながら広がりと歩みを紹介していきます。

展示構成は全部で14の章に別れています。全体的な系譜と合わせて、時代ごとに活躍する画家たちもフィーチャーされています。お気に入りの作品とともに"キュビスム"がアートの歴史に与えた影響をぜひ体感してみてください。


キュビスムの系譜


セザンヌやゴーガンなどのポスト印象派から始まる"キュビスム"の系譜は、ブラックとピカソにより集大成化されます。

よくわからない絵だな、そう感じるかもしれません。しかし、画家たちがどんな思いで"キュビスム"に辿り着いたのかを理解するとそれぞれの特徴が見えてくるように思えます。そして、誰の技法に影響を受けたのかも注目してみてください。

多くの作品を観ていると、鑑賞が紐解かれる瞬間がきっとあると思います!

そして、"キュビスム"の波はロシアや東欧に広がっていきます。驚いたのはシャガールやモディリアーニもキュビスムに影響を受けていたことでした!全然知らなかったですね、シャガールのいつもとは違うタッチやモディリアーニが彫刻から始めていたことなど発見があって面白かったです。

ブラックやピカソの他にも様々な画家が"キュビスム"を求めて制作をしました。彼等をピュトーグループとしてまとめたのが、デュシャン三兄弟でした。ここでデュシャンが登場するのか!と勝手に胸熱になりながら展示を楽しむこともできます。

ロシアや東欧では、立体未来主義というキュビスムと未来派が折り混ざった系譜も登場します。"キュビスム"が各所に与えた影響と絵画にとどまらない勢いを感じることができると思います。

最後に、本特別展でのお気に入り作品を紹介します!

ブレネー『腰かける男性』

キュビスム的な作品の中でも色合いや輪郭がわかりやすく、初めてでもキュビスムを体感しやすいなと感じました。

他にも素敵な作品が本当にたくさんポンピドゥーセンターから来ていますのでぜひ皆さんのお気に入り作品を見つけてみてください!


展覧会は1月28日まで国立西洋美術館で開催中です!

最後まで呼んでいただきありがとうございました。

※執筆にあたり、公式サイトや解説パネルなどを参照しています。

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