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思いのカケラ

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自分自身で書きためていた詩や想い、短編小説をこちらに載せています。過去の作品を載せているものもあります。
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#短編

ありきたりな日常の一コマという短編

-君はいつだってどこかに目を向けてるんだ。

ゆっくりと珈琲を啜りながら心の中でそっと呟いた僕は
もくもくとパソコンに向かって何かを作っている姿を眺めていた。

”少しでもいいから、その視線を僕に向けてくれたらいいのに”
そんなことを思いながらヤキモチしていたっけ。

そして「後もう少しで終わるから」の言葉に何度か踊らされて
信じているのが馬鹿みたいじゃないとか散々愚痴っていた僕に君は苦笑いしなが

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-幽霊になっても貴方を護るよ。

あの日、あの時間、あの言葉…
貴方から貰った想い出を抱いて眠りにつきたいのに、今はそれは叶わない。

そして散らばったビジョン、音、声、全てが再生されていくのをぼんやりと眺めていた。そこには私が居ないのにもかかわらず、止むことなく再生されていくのだ。

あゝ解っている、それは自分で望んだことだから今更後悔しても遅いのは解ってる。
でも、触れられないもどかしさは今でも慣れない。

だって

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