明日から
とうとう、無職になった。
という書き出しは正確ではないにせよ、私の今の気分としては的確なためにこう書いておく。
実際のところ金曜まで出勤していた会社に籍はあるし、なんならなるべく早く戻ってきてくれという哀願に近い言葉をかけられてもいるが
とりあえず明日の月曜日以降長期に渡って出勤せずとも良く、また問い合わせの電話も殆どないであろうことを考えると、心理的には仕事がなくなったと思ってしまう。
これは今年の始めに妊娠がわかったときから決まっていたことで、むしろ世の中で規定されているよりも少し長く働いたのだから何も問題はない。それでも、なんとなく明日からの私が手持ち無沙汰になるのが目に見えているのだからどうしようもない。
世の母と呼ばれる人たちは皆、仕事が休みに入ってから実際に出産するまでの期間に何をしていたんだろうか。
だいたいの必要な物は買ってある。産まれてみないとその子に何が必要なのかはわからないのだから、なるべく最低限で良いですという台詞を鵜呑みにしているのだが本当にそれで良いのだろうか。
里帰りするつもりもない。彼は産まれたら育休を取る手筈になっているし、もし困ったらそう遠くないところに住んでいる母も駆けつけてくれるだろう。だからこそ、日中はぽつんと1人で自宅にいることになる。
運動不足にならないように、少しくらい身体を動かさなければ。そう思って彼が休みの日日に散歩に付き合ってもらったが、1人で安全に歩けるのはせいぜい30分から1時間だ。それ以上歩くと身体中からいろいろなサインが出て危険だと知らせてくる。
明日から、私は何をすればいいのだろう。