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人や環境から逃げても己からは逃げない

上勝町に来てちょうど1ヶ月が経とうとしている。
ゼロ・ウェイスト生活にかなり限界がきて、どこかへ引っ越して人生リセットしたいとお決まりの逃げ癖が発動した時もあった。そんな私を見かねたシェアハウスの友達が私を徳島市のイオンまで連れてってくれた。イオンに陳列されていた消費しきれない商品の量の多さに眩暈がした。私は上勝町に逃げ戻った。
上勝町と徳島市、どっちが現実で非現実なのか、両方現実なんだけど、まだ徳島県に慣れてないから両方他人の世界に見える。同じ日本なのによー
上勝町やゼロ・ウェイストに関してはこちら

何をすべきで、しないべきか迷い考え抜けた1ヶ月


上勝町の魅力を端的に友達に紹介したくてYouTubeで発信していたんだけど、上勝町の人々が積み重ねてきた大切な何かの一部を自分が映像で断片的に切り取ったり言葉を選んだりして安易に顔の見えない誰かに共有するのは、なんかおかしいと思って辞めた。ここのまちのことを観光客レベルでしかわからない私は上勝町内外の人々に責任を取れない! て、何を大袈裟なこと言って怖気付いているんだか笑

自分がよそ者の土地でそこに住む人へどう向き合うのかをこんなに意識する様になったのは「海士町」で1年間過ごしてみて土の人と風の人の気持ちに触れることができたから。
海に囲まれた離島「海士町」と森に囲まれた村「上勝町」は住む人の心や暮らしに蓄積されてきた風土も歴史も全く異なるであろう。だから私はまた0からやり直し!

自責のリハビリ

残りの2ヶ月間、上勝町での暮らした経験を記録に残さないのは自分が後悔するだろう。自分の日記なら誰も損得ないだろう。てことでnoteにやってきた笑
今度は誰かを変えるためではなく、自分が変わるために。上勝町での暮らしを通じて変わらない自分にも出会いたい。

環境を言い訳にいつも途中で投げ出す自分をじっくり煮込んでやりたい。

ってなことでとりあえず1ヶ月間をテキトーに振り返ってみるYO

到着した日
ずっとメディアで見ていたHOTEL WHYの中に自分が足を踏み入れていることに感動して写真撮りまくり。この石はね眼を表現してるんだよ。運営会社BIG EYEとこの眼は「社会を見る眼」であり、世の中に疑問符を投じる役割的な感じらしい。ジョージ・オーウェルの1984を意識してるらしくて、もう1回本読みたくなった。熱い!
cafe polestarでランチ
上勝町にご縁を感じたのは、私が海士町で働いていたEntoでここのカフェの東てるみさんとお話した時。自分の気になった人をその人の暮らす土地まで追跡するのが好きで気づいたら上勝町に来てたよ。再会できて光栄でした。
ゼロ・ウェイスト宣言がとってもわかりやすく可視化されてるイラストを発見!これなら親しみやすい。絵っていいな〜
RISE&WINっていうビール工場兼BBQレストランがあるんだけど、そこのむぎ畑。
これから上勝町のきれいな水で育った麦もビールに使おうってさ。応援したい!いつか私も上勝町でそのビールを飲んで見たい
これがそのレストラン
上勝町の人の、、ダイレクトに言えば廃棄物である家具や窓枠、瓶をこんなにおしゃれにアップサイクルしよる。「おしゃれ〜♪」をきっかけに気軽にゴミ問題とか上勝町に入門できるのは超いいと思う。地方って頭がキレる人はいてもセンスのあるオシャレな人がなかなかいない気がする。ここは一味違ったぜ
新環境に慣れるのがゆっくりな私は疲労爆発で始めてもらったお休みは
マッサージ機と床に背中を吸い取られに行った。
まちで唯一のゴミステーション!
ゴミ捨て場って表現が皆に伝えやすいけど、ちょっと違うんだよね。ゴミの分岐点みたいな感じ。
上勝町にはゴミ収集車が走ったことがなくて、昔は野焼きをしたり、焼却炉が2機あってゴミを燃やして埋め立てたりしてたらしい。だけど焼却炉が国の基準を満たせなくなった時、これ以上ゴミにお金かけれないってなって、役場の人を中心に上勝町民でゴミを「可燃・不燃」ではなく「まだ使えるもの・どうしても使えないもの」と分別するように頑張ったらしい。で、今の45分別があるらしい。
分別されたゴミはまちの外に運ばれて、生まれ変わったり、仕方なく処分されたりする。
今までの人の並大抵じゃない努力と、それを継承している今の人たちよ。尊敬しても足りない!
プラスチックを3種類に分別する訳の解説をお願いしてる時の私。撮影すると自分の五感フル活動できなくなるから、今の自分はYouTubeしてる余裕ないなと思ったわ。
インターン同期で3ヶ月間一緒に過ごす同居人の「りんり」
彼女の自分に言い訳をせずストイックに自分の目標へと突き進んでいくワイルドさ!やりたいことしかしない姿に超刺激貰いまくり。口癖は「別にええんちゃうん」
にほんの棚田100選?に選ばれたらしい。こんなに美しい風景があと99個もあるなんて嘘でしょ。死ぬ目でにあと何箇所に出会えるのかな。
上勝町の仙人と呼ばれる中村修さんの家にお邪魔させていただいたの図。
脱サラして世界中旅した後にご縁で、上勝町に移住し20年。0から暮らしを作る楽しさを教えてくれた。冷暖房や車は持たない。管理するのが大変だからなるべく物は持たない。誰かが管理してくれたらいいけどと微笑んでいた。
ない状態をどう快適に過ごすか、田舎には工夫する幅がある。って
ゼロ・ウェイストを無意識に、超シンプルに楽しそうに体現されていた。素敵すぎるやんけ
中村さんの楽しみは旅中でチベットの村人から習ったり自己流を発見したりした塗り絵や切り絵。私は塗り絵をさせてもらった。
最初に「好きな線を引いてみて」と白紙と長く大切に使われているペンをくれた。
その後四角の枠を渡されて、白紙から自分の好きな部分を切り取って、好きな色を塗ってと言われた。線も色も全部自由。無我夢中で絵を描き続けていた自分の保育園生時代を思い出した。
「都会の人や大人に言うと戸惑われることが多いんだよね」と中村さんはいう。自分の思うがままに線を引いたり、枠からはみ出たり、自分の色を出したりそんな自由を手放し、忘れてしまった人たちが世の中には沢山いるんだろうな。
ももなさんに連れられ上勝町に住むご夫婦のお家へ。
ご夫婦が毎年育てている「飲む」番茶を、今回はももなさんの東京に住むご友人が開発したレシピのもと、「食べる」試みをするらしい。私たちはご夫婦のPCからZOOMに入り、ももなさんのご友人数人と繋がりながら見よう見まねに料理した。皆初対面とは思えないほど、和みが生まれていた。美味しかったことよりも、ももなさんの人と人の隔たりを感じさせないお人柄のインパクトが強すぎて笑感動した。彼女の周りにいる人は超幸せだろうな。だってももなさん自身が楽しそうだもん。
HOTEL WHYで開催予定だった阿波踊りに向けて肩が攣りそうになりながら猛練習。
色々あって今回は見送られたんだけど。とってもいい思い出になった。軟体動物のように動く私を忍耐強く優しく指導してくださった地元の方達にとても感謝。
山の中にあるBAR IRORIさんへ行った日
ここを運営している開拓団という会社?でインターンしてるはっちゃんが予約してくれたの。彼女は私とりんりのシェアメイトであり、等身大の環境活動家でもある。彼女のエネルギッシュさや陽気さと、隠れた人1倍の真面目さ、そしてどんな状況も楽しもうという姿勢が私は好き。尊敬してる。
りんりと鯉のぼりを設置する会に参加したよ。
35年間?位、上勝町の大人たちがこどものことを想って続けてること。上勝町に来たばっかりの私たちをニコニコと受け入れてくださった皆さん。鯉のぼりの設置中はとても真剣な表情をしていてかっこよかった。若い人の参加が少なかったな。これからも残ってほしいコト。
ももなさんたちと山犬嶽へ!
雨上がりの日だったから苔がもう超絶美しくて心躍ったわ。岩から見た森が絶景すぎて、ここで読書したくなった。夏や秋にも来て、違う表情を見たい。
ももなさんのお友達「みねさん」めっちゃイケメン
テキパキと田んぼで動いていらっしゃった。帽子はプラっぽい生地でできていて雨が降っても大丈夫らしい。この後私のライフセーバーになってくれるとは、、
ももなさんのお家でご飯会
手作りの温かいご飯を誰かたちと囲んで食べる。こんなに幸福なことが日々の生活の中にあったなんて。当たり前の豊かさに気づかせてもらった。めっちゃ笑って貪るように食べたな。
ヤッホーおじさんこと、たけちゃんに連れられ、上勝町中でヤッホーと叫びまくった
ヤッホーも、たけちゃんもディープすぎる。掘れば掘るほど幸せの哲学が溢れ出てくる。ちなみにたけちゃんと出会ったきっかけはたけちゃんのお嬢様であるあゆみさんのお陰。たけちゃんファミリーが営む笑店っていう商店の外装からNICEなユーモアが溢れすぎてて入ったの。ほんで初対面とは思えないほどあゆみさんとお互いの人生を真っ裸にして語り合ったんだ。私の話を聞いたあゆみさんは「ハッピー人間」であるお父さんを紹介してくれた。
ハッピーとは待つものではなく自分で築き上げていくものだと気付かされた。てか、たけちゃんヤングすぎる。見た目も中身も!!外見のしわはどうしようもないけど心の若さはコントロールできるからねって。最高!
あの「みねさん」再登場
家から20キロ離れてる、上勝町で一番高い高丸山までチャリ漕いでたら「嘘やん」といって車に乗せてくれた。山頂まであと1KMのとこまで送ってくれた。みねさんの男前さと、チートしてる自分達の状況にニヤけた。
ずっと雨が降っていたんだけど橅木の葉っぱが天井になって私たちを山頂まで守ってくれた。霧?か知らんけどずっと白色のミストが私たちを包んでいた。天国行く時もこんな感じなんかな。「旅の木」っていう本で星野道夫さんが小熊に襲われてこの世を旅立ったと読んだ後だったから、高丸山にいるかも分からない熊を勝手に警戒しながら登った。大袈裟だけど生死の間に近づいて感覚だった。人によって犯されていない、在るがままの森。これこそ本物の自然なのではないか。前言撤回してしまいそうな、アラスカ行ってみたい。てかこんなに自然体ではしゃいでいる自分見るのいつぶり?りんりMADE MY DAY!


めっちゃ耳覚えのある曲だなと思ってたら西遊記の主題歌やった。歌詞の意味も正確に理解できないほど英語力衰えたことに気づく。けど焦らない。英語を使えないと死ぬ。もしくは死ぬほど伝えたい何かがある。って状況に迫られるまでは努力できない性格なんだなと自分を理解してみた。とにかく「逃げないで」「自分の中にヒーローを見つけるよ」「この世の中を今よりなんかちょっといいなって思えるように変えてみせるぜハニー!」ってことはわかった。
上勝町での主題歌にしようかな。


自分の体験を言語化するの体力いるな〜
けど思い出を紡ぐことによって幸せをもう一度今味わえたから自分のために頑張ってよかったや!

こんな感じで自分を観察しながら時にはご機嫌とって時にはケツ叩いて過ごしてみる。自分のために!!

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