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人と違うことの心地よさ

「なぜ自分はみんなと同じようにできないのだろう?」

私は長らく、この悩みを抱えていました。

新卒で銀行に入社した私は、同期たちと同じ研修を受け、同じキャリアパスを歩むはずでした。しかし、周囲が期待する「平均的な成果」を出すことがどうしてもできなかったのです。同じルートを進んでいるのに、なぜ自分だけが取り残されてしまうのか。成績は常に下位で、自分の無力さを痛感する日々でした。
毎日仕事に行くのが鬱で、自分には価値がないと本気で思っていました。

海外に行きたいという夢があり、転職して公務員として海外の補助金のプロジェクトマネージャーを任されたとき、状況は少し好転しました。私はCPAの勉強して、周囲とは異なる役割を期待されました。自分が得意とする分野で力を発揮でき、苦手なことは他の人に任せることができたのです。
初めて価値を提供出来ているかもしれないという環境に出会えた瞬間でした。
また、その会社の古い伝統的部分のややこしいしがらみなどについては中途入社だったのであまり巻き込まれずに済み、かなり心地よく仕事をすることが出来ました。

今、アメリカの会計事務所では、他の人とは違うキャリアを歩んで来た上で働いています。日本のいわゆるJTCで働いていたので、日本の企業とのコミュニケーションや、しきたりなどを知っている分、他の人とは違うバリューを出せているような気がします。

これらの経験を通じて気づいたのは、違う道を歩むことで得心地よさです。他と違うことは決して悪いことではない。むしろ、自分だけの道を歩むことで、他の人とは違うバリューを提供でき、苦手なことを人にお願い出来るようになります。

アメリカに来たことで、私はさらに違う道を歩むことになりました。しかし、それが私にとっては解放でもありました。決められたルートや平均的な期待が全くないので、自由になった気がしました。なので、もし私がアメリカで生まれ育っていたら、日本で働くことでそのような幸せを感じていたかもしれません。

もし今、あなたが「自分は他と違う」と感じ、平均になれないことで苦しんでいるのなら、あえてその違いを受け入れてみてください。新しい場所、新しい環境に飛び込むことは勇気がいるかもしれません。でも、その一歩があなたを解放し、新しい自分を見つけるきっかけになると思います。
J1ビザでアメリカに来たことは自分の中では正解でした。来る前にUSCPAの資格など自分が出来ることをコツコツと進めていたので来てからより充実したと思っています。ただアメリカに来たら幸せになれる。ということではないかもしれないというのは最後に付け加えて置きます。
それでも、もし同じ悩みを持っている人がいればぜひ挑戦してほしいと思っています。

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