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なまえデザイン

おはようございます 渡辺です。
今週は、「なまえデザイン」- 小藥元 を紹介します。

著者は博報堂のコピーライターで、DAISOの300円ショップ「THREEPY」のネーミングを手掛けた方になります。


「なまえデザイン」とは

この本のタイトルでもある「なまえデザイン」について、カバーでは、本文引用として以下のように書かれています。

名前は「書くもの」というより「生きもの」。
「名づける」というか「はじまる」もの。
動き出し、「つながり」「ひろがり」を生むべきもの。
その先のコミュニケーションや未来をデザインしている感覚。
社会にデザインしていく意識。

P006

例えば、ということで挙げられているのが、水戸納豆、博多明太子、僕の実家山梨だと八ヶ岳牛乳や清里牛乳など・・地域が名前についただけで、何か特別感が増しますね。それは、長きにかけて作られた、ブランディングであったり、限定感だったりするわけですが、このように「なまえ」は、「もっと伝えたい」「もっと売りたい」「もっと興味をもってもらいたい」「もっと巻き込みたい」といった、ビジネスにおける課題を解決に導いてくれるものだったりします。ディズニーランドの「アルバイト」を「キャスト」と呼ぶのも一つの良い事例かと思います。

という訳で、今週はこの本から幾つか事例を紹介していきたいと思います。
暑い日々が続きますが、今週もよろしくお願いいたします!

モチベーションをクリエイティブする

おはようございます 渡辺です。
今週は、「なまえデザイン」を紹介しています。今日は、名前により、「モチベーションをクリエイティブする」ということです。
ここでのポイントは、

なんとなく間違っていないからその名前にする(名前を置く)
         ↓
やりたいこと、やるべきことを考え、名前にする(名前を掲げる)

P043

たまに、名刺交換した際に突飛な部署名で「何をされるんですか?」ということもあるのですが、部署名というのは、「何をするチームなのか?」というのを明確にした方が良いかなと思っています。実態と伴わず、ムムムとなることもあるのですが、名前が意識を生み、意識が行動を作り出し、行動が未来になることを考えると、多少未来を考えても良いかと。

例えば、「営業」は、雨の日も晴れの日も靴をすり減らし、お客さんに怒鳴られながらも、頑張って関係を築いていくようなイメージがなんとなく、ドラマの影響とかで出来上がってしまったかもしれません。そのせいか、最近だと「アカウントエグゼクティブ」や「ビジネスプロデューサー」なんて呼び名で呼んだりもしますね。これは、なんとなくスタイリッシュというのもあると思いますが、クライアントのパートナー的な役割を担うんだという印象も与えられますね。

という訳で、今日は身近なところでのやるべきことに沿ったネーミングを探してみてください!
それでは、本日もよろしくお願いいたします!

距離を縮める。愛される

おはようございます 渡辺です。南海トラフも今日特段なく過ぎるとよいですね。今週は、「なまえデザイン」を紹介しています。今日は、「距離を縮める。愛される」というテーマです。

メタボリックシンドローム→メタボ や サブスクリプション→サブスク のように、略されることにが、広く認知につながった例というのは、多くあると思います。略されることで、それが愛称となり、ユーザーを巻き込みながら広がる感覚ですね。

ここでのポイントとしましては、

左脳 + 右脳
   ↓
納得 + 好き
理由 + 愛着

P097

左脳という理論だけで詰め切らず、右脳にも訴えかけて距離感を縮めていく。この左と右のいったりきたりというのが大切ということですね。

私事ではございますが、僕は個人的に言うと「ナベケン」というのはそんなに好きではないです。決して嫌いではないですが、どちらかというと昔からの友人が呼ぶ「ワタ」、DJ仲間のから呼ばれる「ワタさん」、大学の友人から呼ばれる「ワタナベ」の方がしっくり来ているといった感じです。

一方で、Shufoo!の部隊周辺では「ナベケン」と呼ばれることが多かったので、ONE COMPATH への転籍を期に皆さんとの距離を少しでも縮めることが出来ればよいなと思って、「ナベケン」を前面に出していくことにしました。おかげさまで、といっていいか分からないですが、多くの人から「ナベケンさん」と呼んでもらうことで、少なからずとも、当初の目的は果たせたんじゃないかなと、この本を読みながら思い出しました。

という訳で、今日は身近なところでの「距離を縮める、愛される」ネーミングを探してみてください!それでは、本日もよろしくお願いいたします!

価値ピラミッドをつくる

おはようございます 渡辺です。朝から雨降りですね。出社の皆様はくれぐれもおきをつけくださいませ。

今週は、「なまえデザイン」を紹介してきました。最終日の今日は、「価値ピラミッドをつくる」というテーマです。
ここでのポイントとしましては、下のようになります。

あれもこれも言いたい
    ↓
どれが一番言いたい

P153

これは、実際に小藥さんが出がけた案件を元に見ていきたいと思います。

靴下メーカー岡本さんの「三陰交をあたためるソックス」という名前の商品なのですが、独自の技術で足首にあるツボの三陰交を温める機能をもち、明治国際医療大学と共同開発されました。さらに、東レ、東洋紡、岡本の3社共同開発の特殊保温・発熱素材を使用し、今までよりあたたかい靴下を実現しました。このような渾身の新商品でしたが、思うようなユーザー獲得には至らず苦戦していました。

ネットで検索してもらうとわかるのですが、わりとストレートなパッケージデザインに言いたいことを詰め込んだ感はします。

そこで「価値ピラミッド」つまり、一番言いたいことは何か?というのを整理していくわけですね。そこで、「三陰交」をあたためた結果どうなるのか?と考え「とてもあたたまる」というのが一番伝えたいことになる訳です。そして、ことばのジャンプにより、下のようになりました。

あたたまる
  ↓
まるでこたつぐらいあたたまる=差別化

P156

そして「まるでこたつソックス」とリブランディングすることで、東急ハンズやロフトといった今までは取り扱いが無かった流通先にも興味をもってもらい、結果として大ヒット商品となるわけです。

2016年には、2013年のリニューアル前と比べ17倍以上の売上を記録し、今でも成長しているそうです。

という訳で、今日は身近なところでのリブランディングして大ヒットしたネーミングを探してみてください!
それでは、お盆週もおつかれさまです。今週もあと一日よろしくお願いいたします!
(2024.08.13-08.16)

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