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見やすい資料のデザイン

おはようございます 渡辺です。週末結構暑かったですね。一時に比べると大分マシではありますが、まだまだ暑い日が続きますので、ご自愛くださいませ。

さて今週は、「一生使える 見やすい資料のデザイン入門」- 森重湧太 を紹介します。

著者の森重さんは東京農工大学大学院在学中に「研究発表プレゼンがわかりにくい」と感じたことから、教育工学で学んだ知識と独学の資料作成ノウハウをまとめたものを slideshare に掲載したところ人気コンテンツとなった方です。

僕が入社した2000年当時は、パワポの使い方の本はたくさんあったのですが、このようなスライドデザインに関する本は無く、先輩から「なんか、わかりづらいんだよね」「なんとなく、カッコ悪い」みたいな情緒的なフィードバックを頂きながら、試行錯誤したのが懐かしいです。


資料作成の流れ

先ず1日目の今日は、資料作成のフローについてです。
上のスライドシェアにも書かれていますが、

「わかりやすい」とは、「情報の認識に要する時間が短い」

と定義しています。これは、情報の「受け手側の負担を減らす」とも言い換えことができます。その為に、やるべきことが二つ「中身的要因」と「外見的要因」を整えるということになります。

まず「中身的要因」からみていきましょう。要は「何を伝えたいのか?」ということになります。さらに言うと、何かを伝えた結果「どんな行動を起こして欲しいか」です。その為にも、プレゼンの流れが重要であり、いきなり細部にこだわらずに、メッセージを紡いでいくことを意識した方が良いでしょう。この本によると、以下の4つの流れになっています。

1.下地作成:見出しだけでも書き起こし、ストーリーを意識しながら並び替える
2.現行作成:デザインは気にせず、内容を書き込む
3.ブラッシュアップ:表現や見た目に関する処置を行う
4.最終調整:内容、デザイン、ストーリーが繋がっているか

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やりがちなのは、スライド1枚1枚凝ってしまって後半に行くにつれて息切れしてしまったりするのですが、まずはテキストのみ、色もイラストも入れず、ストーリーが流れているかを考える。

僕がよく使う、「WHY?→HOW→WHAT」なんかもそうですが、自分の中でのフレームワークを持っていたりすると良いかもしれません。そのうえでデザインを整えていく。例えば、僕は実際に黄色のアンダーバーをテキストボックスの後ろにおいていたりするのですが、敢えてその行為を行いながら、本当に重要なところに絞って、ポイントを確認しています。
では、明日からこの本のメインでもある「外見的要因」を整えることについて触れていきます。それでは、今週もよろしくお願いいたします!

KISSの法則

おはようございます 渡辺です。
さて今週は、「見やすい資料デザイン」についてです。今日からは「外見的要因」を整えることについて触れていきますが、今日はKISSの法則です。

KISSの法則とは、「Keep it simple, stupid.」(シンプルにしておけ!この間抜け)、もしくは「Keep it short and simple.」(簡潔に単純にしておけ)

という原則です。

昨日、紹介したslideshareでは、これを含め3つの基本概念が紹介されていますが、実際のところKISSに集約されると感じました。では、1つづ見ていきましょう。

1スライド1メッセージ

スライドは想像以上に狭く、多くのことを詰め込みすぎると伝わりづらい。伝えたいことをシンプルに伝える為にも1メッセージで。

情報は凝縮する

文章の短縮、単純化を行い、体言止めで短く言い切る。

必要性の考察

情報の認識に関係のないイラストの排除、タイトルと見出しの重複、過剰な装飾、以下(以上)の通りなどの文 等々なんとなくと入れているものは本当に必要なのか?と考えてみましょう。

箇条書き頼りからの卒業

箇条書きにしてシンプルに見せているが、重複した内容が書かれていないか?順序やストーリーの説明をしている場合には、箇条書きでなく、間に矢印をいれるなど工夫してみる。

原稿作成の時点ではここまで意識する必要はないですが、ブラッシュアップの段階で「他に良い表現方法はないか?」「どうやったら更に分かりやすくなるか?」など考える習慣をつけていきましょう。
それでは、本日もよろしくお願いいたします!

フォント

おはようございます 渡辺です。
今週は、「見やすい資料デザイン」についてです。今日は具体的に「フォント」について触れていきましょう。

1.フォントの統一

本によると、和文と欧文によってフォントを分けましょうとありますが、そこまで出来ると良いですが、最低でもフォントを統一するのは意識した方が良いです。ONECOMPATHのVI規定的には、「游ゴシック」ですが、最近は、Googleスライドを使う機会も多いですが、何を使ってますか?いずれにせよ、スライド内に違うフォントが混在すると違和感があるので注意しましょう。

2.フォントサイズルールの統一

これは、本では特に触れていませんが、次にルールの統一です。見出しに使うサイズ、本文に使うサイズ、注釈に使うサイズ、最低フォントサイズ。など自分の中でルールを決めて守るようにしましょう。さらに、余り1ポイント単位で変えても微妙なので、4pt刻みにするなど違いをはっきりさせるとよいですね。

3.装飾を乱用しない

下線、太字、斜体など、必要以上に使用しないことを薦めます。あとは、これらを組み合わせないこと。目立たせたい、何かしら他の文字との違いを出したい為に使うのだと思いますので、ルールを決めて使用しましょう。

4.行間をあける

フォントとは、少し異なりますが、パワポもGスライドもデフォルトの行間がやや狭いので、1.3倍(本では1.25倍)にすると、行間が適度に空いてすっきりと見やすくなります。

如何でしたでしょうか?すでにやっているよ!ということばかりかもしれないですが、改めて整理してみました。もし、意識してなかった!という方はこれを機会に意識してもらえると嬉しいです!それでは、本日もよろしくお願いいたします!

配置

おはようございます 渡辺です。今週は、「見やすい資料デザイン」についてです。今日は具体的に「配置」について触れていきましょう。

本題に入る前に、「整理整頓」について考えてみましょう。小学校の教室の壁とかに貼ってありますが、あらためてこの違いはなんでしょうか?

「整理」とは「いるものといらないものを分け、いらないものを捨てる」ということで、「整頓」とは、「必要なものをいつでも誰でも取り出せるよう、秩序だてて配置すること」

ということになります。なので、整理 → 整頓 が正しい順番となります。昨日までのおさらいでいくと、KISSの法則に従って、「整理」をしたうえで、「整頓」していくことが重要です。では「整頓」としての「配置」のポイント4つとなります。

1.位置を揃える

最近のパワポやGスライドでは、オブジェクトをつかむとガイドの線が出るので、大分意識しやすくなりましたが、オブジェクトの高さや間隔を揃えましょう。

2.グルーピング

情報のまとまりを意識しましょう。簡単に言うと、画像とそれを説明するテキストが離れすぎていないか?もしくは、あまりにも等間隔で並べすぎていないかなどです。

3.余白

スライドは目いっぱい使うのではなく、上下左右の余白を残すことを意識しましょう。逆にいうと、そのエリアは絶対浸食しない!位の気持ちでオブジェクトを配置するのが良いです。

4.関係性

本によれば、「縦は順序関係」「横は並列・比較関係」とあります。スライドに対しZで視線が流れることを想定してのものだと思います。これを大原則にしつつ、横で順序関係を作りたい場合には、横に倒した三角形「▶」を使うなど、一工夫してみると良いですね。
如何でしょうか?それでは、本日もよろしくお願いいたします!

強調

おはようございます 渡辺です。引き続き毎日暑い日が続いておりますが、皆様ご自愛くださいませ。今週は、「見やすい資料デザイン」について考えてきました。最終日の今日は「強調」について考えていきましょう。

伝えたいことにフォーカスして欲しいという目的で強調を行うかと思います。逆に言うと、他の部分と比べて「差」があるから、その部分が目立つわけです。全員がスーツ着ている集団の中で1人私服だと目立つのですが、私服とスーツが半々位だと余り目立ちません。同様に、スライド上で強調しようと思うあまりに、多くの部分を太字にしたり、アンダーラインを引くと本当に伝えたいことがぼけてしまうので、余り得策ではないですね。というわけで、1スライドで強調すべき箇所は3か所(この本では最大4個程度)に留めておきましょう。そのうえで、強調の仕方をいくつか整理してみます。

・文字の変更

僕が入社したころは、パワポの太字機能を使うと字形が崩れる!怒られたものですが、今は気にしなくて良いと思います。強調したい文字を太字にすると目立って目に入りやすいですね。比較的長い文章などは下線を使うのも良いと思います。一方で、斜体や影文字、袋文字などは読みずらいので避けた方が無難です。

・文字サイズの変更

強調したいキーワードの文字サイズを変えるのも良いですね。ちなみに数字を強調したい場合は、数字は大きく単位は小さく(ノーマル)にすると、より数字が際立って見えます。

・色の変更

強調したい部分の色を変えるのも有効ですね。但し、スライド全体で色のルールを統一しておかないと、ページによって強調色が異なってしまうので、全体的にがちゃがちゃしてしまうので要注意です。
一方で、重要な箇所を強調するためにノイズ減らす方法について2点ほど記載します。

・オブジェクトの枠線をなくす

オブジェクトの枠線が太いと線が目立ってしまい、テキストが目立たなくなります。オブジェクト自体に色がついている場合は線無し、透明の場合は細い枠線にするようにしましょう。

・文字と背景色のコントラストをつける

僕も若い頃は余り気にならないのですが、年をとるにつれて色の明るさだったり、同系色のセットは文字が非常に読みづらいんです。ぜひ、ここは頭の片隅置いておいていただけると助かります。

という訳で、今週は「見やすい資料デザイン」ということについて考えて気ました。1日目にありました、情報の「受け手側の負担を減らす」を意識してスライド作りをして頂ければと思います。
それでは、今週もあと1日。本日もよろしくお願いいたします!
(2024.09.09-09.13)

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