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みんな大好き陰謀論_20241204

アメリカ大統領選やキラキラ女子のおかげでいま話題の某県知事選挙では、その勝因に対してSNSを含むネットの影響力に大きさが取りざたされていますが、その背後には荒唐無稽な「陰謀論」的な情報がエコーチェンバー効果で人々の心のスキマを埋めていったことが特徴として挙げられます。

そんな「陰謀論」に関する本を読んでみようかと、タイトルだけ見て図書館で借りたのが本書です。
このタイトル見たら、いろんな陰謀論を取り上げながら荒唐無稽な話が陰謀論として人々の心に浸透する原因を分析していそうに見えませんか?
少なくとも私にはそう見えたので手に取りましたが・・・結論から申し上げますと、まったくもって自分の期待からはかけ離れていました。

本書は、世にあふれる陰謀論めいた話のうち、最も悲惨な例として「ユダヤ陰謀論」とそれによって引き起こされたナチスのホロコーストを挙げ、世にはびこるユダヤ陰謀論の代表的な例として「ブレグジット(英国のEU離脱)」や「FRB支配」、「共産主義やソ連」といったテーマを取り上げて、そのバックグラウンドを解説して「ユダヤかんけーねー」と論破していく内容です。

ユダヤとそれに関係する話題をこれでもかと掘り下げていくので、ある意味歴史の勉強にはなるのですが、ユダヤのことを細かく知りたいのではなく、「陰謀論」がどうやって生み出され、どう市井の人々の心に浸透していくのか、そしてそれに対してどんなスタンスで臨むことで侵されずに生きられるのかのヒントが欲しかったですね。

ということで、前書き(はじめに)とあとがき(おわりに)の前の約10ページを読むだけで事足りたなぁという感じです。
釣りタイトルに見事に引っかかってしまいました・・・残念。

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