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「鉄」を知るシリーズ③-鋼-
第三回目は「鋼」についてお話していこうと思います。
前回「鉄」の章で少しだけお話しましたが、「鋼」とは鉄に炭素を組み合わせたもののことを言います。一般的にはこちらを「鉄」と表現することもありますが、今回は「鋼(炭素鋼)」としてのお話です。
「鋼」は炭素含有量が2%以下のものをいうそうです。ちなみに2%〜7%以下のものは鋳鉄、7%以上には高速度鋼(ハイス鋼)というものがあるようです。炭素含有量が多ければ多いほど「鋼」は硬くなりますが、反対にもろくなるそうなので適材適所で使い分けることが大切ですね。
「鋼」の中でも、炭素含有量によって呼び方が異なる場合があります。人や文献によって示されていることが異なる場合もなくはないですが、だいたいこの図式のようになるそうです。
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極軟鋼はプレス成型用薄板に、軟鋼は溶接用に、半軟鋼と半硬硬は車軸などの機械構造部材に、硬鋼と最硬鋼は工具や刃物などに用いられるそうです。この図式に従うと、弊社敷地内には極軟鋼と軟鋼、硬鋼と最硬硬がありそうです。極軟鋼・軟鋼は商材として、硬鋼・最硬鋼は商材を加工する時に機械や工具に含まれていそうです。もっと探せば沢山ありそうですね。
話は変わりますが、「鋼」は鉄と炭素との合金というお話を最初にしました。実際には加熱した鉄鉱石にコークス(固体燃料かつ石炭)や石灰石などと一緒に高炉に入れ、そこに熱風を吹き込みます。すると高炉内で化学反応がおこり、還元が起こるそうですが、詳しくは読んでもよくわからなかったので、飛ばします。なんやかんやと融解状態になった鉄が高炉の底に、上部には不純物などがスラグとよばれるものになって集まります。ちなみにこの時の鉄を銑鉄と言い、ケイ素・リン・硫黄などが含まれているそうです。この銑鉄に石灰を加えて加熱(1500度以上!)・融解・送風をして化学反応で酸化物にして除去を行う過程で「鋼」ができるようです。
……長い、難しい、化学式がいっぱいという感じですね。入社してから何回か「鋼」ができる過程を詳しく説明されているはずですが、なんとなくわかった気になってしまっています。今回自分でも調べましたが、高一で化学を自主リタイアした身には文字の意味は分かるけど理解が追い付かない現象が生まれています。不思議ですね。
さて今回はなれない化学式に触れて頭がパンクしそうになったので、この辺にしておこうと思います。次回は非鉄についてお話しようと思います。
それでは皆様、ご安全に!
参考文献
秋庭隆,日本大百科全書15,小学館,1995
秋庭隆,日本大百科全書16,小学館,1995
菅野照三・鉄と生活研究会,今日からモノ知りシリーズトコトンやさしい鉄の本,日刊工業新聞,2008