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短歌 学校帰り 【令和版百人一首/恋の巻/夏の部】

おそくまで ライトてらされ たあいない あのころの夜 君の思い出


夕暮れに歩道橋を渡る --sref 1234109489
おそくまで ライトてらされ たあいない あのころの夜 君の思い出

 誰も通らない横断歩道は、私たちのしゃべり場だった。

「ねぇ、好きな男の子いる?」
「いない」

 人を寄せ付けないそのまなざしは、クラスで孤立するのに十分だった。だから彼女には友達は少ない。彼女はぽつりとつぶやく。

「人を好きになるって……どんな感じ」
「どんな感じって、そうね、その人の事をずっと考えてるみたいな?」
「頭の中が、その人で一杯になるんだ」
「そんな感じね」

 彼女は、口を大きく開けて笑う。あははははっと大声を出す。突然の感情にびっくりしながらも、楽しそうな彼女は、きっと好きな人が出来たと思う。

「私はあなたの事をずっと考えてる」

 彼女の言葉は、軽いようで重いようでわからない。それに気がつくまで、私は時間を使いすぎたと思う。彼女は卒業すると外国で幸せに暮らしているとメールが来る。お似合いの彼女と笑った画像が送られてきた。

「……よかったね」

解説文


以下は参考として作成しています。


帰り道 ただ歩いた 夕刻に 君の背を見て 満足した初夏
彼遠く もう会えないと 泣いていた あのころにもどり たのしめる夢を

#短歌
#百人一首恋の巻夏
#令和版百人一首恋の巻

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