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ウェルビーイングの鍵は「つながり」 2024年の記事まとめました!

三井不動産ワークスタイリングは2024年10月、公式note「ウェルビーイングのヒント発見! 幸せな働き方伝え隊!」をはじめました。

これまで、「すべてのワーカーに幸せな働き方を。」を合言葉に、ウェルビーイングを高めるヒントやアイデアを見つけるため、たくさんの人からお話を伺うことができました。

教育、IT、スタートアップ、そして大学――。様々な分野の人々や組織に取材を重ねるうちに、共通するキーワードが見えてきました。それは「つながり」です。

今回はこれまでの取材を振り返りながら、私たち「伝え隊!」が気づいたことをみなさんとシェアしたいと思います。お話してくださった方の印象的なコメントと一緒に、これまでの記事のリンクも添えてありますので、ぜひ改めてご一読ください!

そもそも、「幸せに働く」ってどんなことなのでしょうか? 私たちが最初にお話を伺ったのは、「幸せオタク」を自認されている前野隆司先生です。

前野先生はインタビューの中で、こう話してくれました。

幸せの研究者の立場からシンプルに言うと、幸せに働くためには、仕事自体の「やりがい」に加えて、人間的な温かい「つながり」を感じられることが大切です。

僕が言う「つながり」は、信頼関係、お互いを尊敬・尊重する関係。もっと言えば、愛情のある関係ですね。こうしたつながりが多様であればあるほど、幸福度は上がります。

この記事を読んでくださっているみなさんも、ご自身が働く中での「やりがい」と「つながり」を改めて大切にする1年にしてみてはいかがでしょうか。

いまでは世の中にすっかり浸透したテレワーク。柔軟な働き方が可能になった一方で、社員同士が職場で顔を合わせて「つながり」を持つ機会はどうしても減ってしまっています。そんな課題感から、社員同士のつながりを増やすために「部内ラジオ」を始めたのが、ベネッセコーポレーションUdemy事業本部さんです。

ラジオを発案した小西加奈さんの言葉が、印象的でした。

仕事をしている時間って、人生の大部分を占めますよね。それなら、働いているときも絶対に幸せな方がいい。つながりがあれば、リスペクトや感謝が生まれるので、その分、幸せな組織にしていけると思っています。

続けて、Udemy事業本部をまとめる同社執行役員の飯田智紀さんのお話です。

例えば会社に留まるか去るか悩んだとき、大事なのは「自分は組織に必要とされている」と感じられるかどうか。そして、その実感を得るためには、共に働く仲間とのつながりが欠かせません。つながりが希薄な組織では、自分が必要とされていると感じることは難しいからです。

「つながり」があるから、「やりがい」も増していく。そんなポジティブなサイクルが回っている組織がいい組織なのかもしれません。

総合IT企業のTISさんも社員同士のつながりを「会社の財産」ととらえ、「縁結び」というイベントを開いています。

堀口信一副社長の言葉です。

社員一人ひとりが多様なつながりを持つことで、新たな試みができるし、新しいITやビジネスにつながります。ですから、つながりは会社にとって大きな財産。そのためのお金は経費ではなく投資だと考えています。

縁結びには、様々なグループ会社から幅広い年代が参加しています。堀口さんは多様なメンバーが集まることで、縦や横だけではなく「たすきがけ」の関係性が生まれることが重要だと考えます。

40~50代からすれば、今の20代と接することで一体何を考え、何を求めているのかがよくわかります。一方で、若い社員は上の年代が頼りになる存在だと気づくかもしれません。こうした「たすきがけ」の関係性がどんどん生まれると、組織の力になっていくはずです。

たすきがけの「つながり」づくりは大切な投資であり、会社の財産である、というお考えを持つ経営者がいるTISさんは、素敵な会社だなぁと思いました。

そして、スタートアップのATOMicaさんは、「頼り、頼られる関係性を増やせば、世の中の幸せな総量は増える」と信じ、様々な事業を展開しています。

代表取締役Co-CEOの嶋田瑞生さんの言葉です。

緩くても、弱くてもいい。頼りになる仲間に声をかけ、かけられるような関係性がたくさんあれば、一人で悩む時間がその分減りますよね。これって、ウェルビーイングだなって思うんですよ。

強いつながりがほしいと思ってしまいがちですが、ちょっと相談できる「ゆるいつながり」が実はあなたの幸せをつくっているんですね。

そもそも、幸せになる方法ってあるのでしょうか。前野先生はインタビューのなかで、こうアドバイスしてくれました。

粘り強く取り組めば、必ず幸せになれます。これは、健康と同じです。例えば、食べ過ぎで体重が増えてしまった・・・。そんなときは、運動をしたり、食事を管理したり。体は嘘をつかないので、地道にコツコツやれば、やがて体重は減っていくはずです。
それでは幸せになるために、どんなことをコツコツやればいいのか。例えば笑顔になるとか、「今日も花がきれいだな」と感じてみるとか、人と話をするとか。小さなことでいいんです。

お花と言えば、ワークスタイリングが月に一度、シェアオフィスの一角で開いているイベント「おつかれハナの日」も取材しました。

取材に応じてくれた紺野ゆう子さんは、たまに1輪や2輪の花を買って家に飾り、「今日もきれいだね」などと話しかけることもあるのだとか。花を買ったら花言葉を調べて、その時の自分の気分と照らし合わせるそうです。花を通じて自分の心と対話するって、素敵ですよね。

自分の心と対話するうえでヒントになるのが、武蔵野大学ウェルビーイング学部の中村一浩准教授のお話です。

自分の中にある感情を、まずはちゃんと見つめること。そして、その感情を無理にコントロールしようとせず、仲良くなってほしいんです。なぜなら、その感情には絶対に意味があるから。

例えば、「怒り」という感情にも意味があって、怒りに向き合うことで、自分が大事にしている何かをないがしろにされたということに、ちゃんと気づくことができます。でも、「怒りは良くない感情だ」と思ってコントロールしようとすると、自分の感情にふたをする、なかったことにする、という発想になるんですね。そうなると自分の感情自体を大事にできないし、ひいては相手の感情も大事にできなくなってしまいます。

「伝え隊!」が体験した中村先生の授業では、学生たちが自分の感情に向き合うワークに取り組んでいました。

自分の幸せな働き方を自分でつくっていくには、まず自分の感情を受け止めて、ご自身を労わること。当たり前にできているようで、できていないことかもしれません。まずは、ご自身を大切に!

今後も私たちは、様々な人、企業にお話をうかがい、幸せな働き方のヒントを見つけたいと思います。2025年も「幸せな働き方伝え隊!」をどうぞよろしくお願いいたします!

#人的資本経営 #ウェルビーイング #人間関係