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【ゲーム制作のプロが2人が考えた】NFTのPFPからアドベンチャーゲームを作るための工数と費用感

小説を作る方向に舵を切ったわけですが、シナリオゲームを作る検討からスタートしたので、その際の制作ボリュームを書き殴ります。上の画像であるように、NFTのPFP(プロフィールアイコン)を活かしてツールに組み付けて数十タップ作ってみました。いけるんじゃね?とその時思い、検討を進めたわけです。ゲーム制作のプロが工数見積もりしたらこんな感じになるよっていう書き物です。

私だけではなく、過去の職場で私と一緒に仕事をしていたシナリオプランナーさんと一緒に考えています。大きくは外してないんじゃないかと思います。

シナリオ物量

130~200kb(上限)× キャラ数
※1kbが500文字
1キャラ200kb(100,000文字)のシナリオ、全3キャラ(300,000文字)

※いきなりヤバさ加減が漂っております。30万文字はざっくりいうと、ラノベの文庫本の3冊ぐらいの規模の文字数です。

シナリオ執筆用の資料の工数見積もり

▼世界観設定

112h(フル稼働アサイン2週間)
・世界観(文化、街並み、国籍、街の名称など)
・時系列
・呼称表
・キャラクター初期設定(サブキャラ含めキャラ数分)
名前、年齢、身長、体重、体型、誕生日、職業、血液型、星座、趣味、特技、家族構成、イメージカラー、性格、来歴、欠点、髪の色、瞳の色、他キャラとの関係性、人称、イメージセリフ、ビジュアルイメージ画像 など

▼簡易プロット

56h(フル稼働アサイン1週間)
※50000文字ぐらい

▼詳細プロット

最大56h(フル稼働アサイン1週間)
簡易プロットにさらにプラスの工数
必要があれば作成(ライターさんにノウハウがあったりして、簡易からライティングできるならここは不要)

▼グラフィックの資料作成

112h(フル稼働アサイン2週間)
・立ち絵資料
・背景資料
・スチル資料
・BGM資料
・SE資料

※この辺全部足すとシナリオプランナーをフル稼働で1.5~2か月ぐらい張り付く感じになりますね。私の経験的には妥当な工数です。

ライティングの工数見積もり

1キャラ:1ヶ月半~2ヶ月
・100,000文字シナリオ
・早いライターさんで1ヶ月
・この工数×キャラ数、または章数

※ここはライターさんによる。半年仕事は覚悟しましょう!

シナリオ以外の必要リソースの工数見積もり

▼立ち絵

1キャラ:3ヶ月(ラフ→線画→着彩の3プロセス)
ボーズ差分2、服装差分2、表情差分30を3キャラ分
※ここはNFTをそのまま立ち絵に使えるなら楽になりそうですが、その際、差分を描くところまで協力してらも得るか、あるいは、データの提供を受けて改変できるか。

▼背景

初期パッケージ:3ヶ月(ラフ→線画→着彩の3プロセス)
40枚*時間帯差分3つ(最大120枚)

▼スチル

1キャラ:1ヶ月半~2ヶ月(ラフ→線画→着彩の3プロセス)
5枚~7枚

▼BGM

5~8曲:3~4ヶ月

▼SE

160個:3~4ヶ月

▼エフェクト

モーションなどシステムに入っているもので問題ない?

▼ボイス

必要ない?

※ここに関してはある程度フリー素材使うことは考えられるかと思います。

システムへの実装工数見積もり

あきらめました。すいません。
ティラノビルダーや宴などのソフトを使うことになりますが、私や一緒に考えたシナリオプランナーさんが使ったことがないので未知数領域です。(所属しているゲーム会社のシナリオエンジン使っていたため)

学習コストとスクリプトルール確認に1週間見ておく感じ。さらに実装にかかるスプリプターさんの工数?さらに恐ろしいのは、スマホへ配信するならクライアント開発に発展?Unity…あれ美味しいよね!

逆に組付けられる仕組みをもっているチームでやればコストは抑えられるのかと思います。

ビジュアルノベル検討撤退へ

NFTのプロジェクトでやるには、
・経験者
・実績のあるシステム
・モチベーションが高いシナリオ、アートスタッフ
・投資回収が見込めるマーケティングや顧客基盤
が5人ぐらいでコミットできれば、やれなくはない印象。紙芝居形式のゲームなので、それで収益が取れるかというとマーケティングの課題は付きまといます。
こうして出てくるゲームがいわゆる、同人ゲームというジャンルです。Fateやうたわれだってここから始まりました。ぜひプレイしてあげてください。

そもそもの前提として、ビジュアルノベル単体作品として高い品質を前提にしているからであって、仲間内で作ってみる・作ってみたは全然成り立つと思われます。

私には、残念ながら協力者の方に夢を見させることができないと考え、ビジュアルノベル撤退を決意し、小説・書籍に舵を切ることになります。

でも、いつかはStudioNもゲームを作りたいものです。
真剣に検討にお付き合いいただいた、シナリオプランナーさんに感謝しつつ、ここまで具体的な情報なかなか出てこないと思って、何かの参考になればとメモっときました。では。


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