カフェの敵はコンビニであり、コワーキングスペースであり、USJ?
私は個人的に将来カフェをやりたいと思っています。
他のビジネスを軌道に乗せた上で、安定的な経営をするためにも、今は色々と試行錯誤中ですが、その上で感じたことを少しお話したいと思います。
カフェは消費ではなく浪費
カフェを利用する人は、必ずしもカフェに行く必要性が無いと感じています。
よく、お金の使い方は3つに分けられます。
「消費」「浪費」「投資」
です。
この観点からすると、カフェを利用している人の多くは浪費としてカフェを利用しているのではないでしょうか。
極端な話、世の中からカフェがなくなったとしても、餓死する人はいないでしょうし、生きていけない人も現れないでしょう。
例えば、イタリアの場合はバールという文化があり、日本よりもコーヒーの文化が発達しているそうです(私は言ったことが無いので本の知識ですが)。
イタリアでは、1日に何度もバールへ行き、エスプレッソを飲んですぐに出ていったりするみたいで、家では飲めないエスプレッソを飲むという意味合いでは「消費よりの浪費」である可能性があります。
しかし、日本ではそういった文化はありませんので、単純な浪費の様に思います。
その上で何を提供できるのか
個人的にもカフェを出したいと思っているのですが、考えれば考えるほど
「カフェ以外の価値を提供しなければいけない」
と思うようになりました。
カフェは業種的にも人気ですし、ビジネス的に見てもドリンクは利益率が高い。
そのため、ビジネスモデル的にも人気なのでしょうが、ライバルが多いだけに、それ以外の価値提供が重要になってくると感じています。
例えば猫カフェは、カフェというスタイルですが猫を扱う事で、家では猫が飼えない人や、猫好きの人が集まるという新しい価値を提供しています。
漫画作品などの世界を味わうことの出来るテーマカフェも最近増えていますね。
このように、何かしらの価値が付いたカフェが今後も求められる可能性が高いです。
コーヒーを理由にカフェを利用していない
自分自身がカフェを利用する場面を想像すると
・ちょっと待ち合わせまでの時間が空いたから
・仕事をしたいから
・スマホの充電がないから
・友達とゆっくり話したいから
・ご飯後に解散は早いから
・ちょっとお腹が空いているから
といった理由です。
つまり「コーヒーが目的でカフェには行っていない」のです。
もちろん、コーヒーが好きでカフェに行っている人もいるでしょうから、個人的な理由ではありますが、私と同じ様な価値観の人も多いのではないかと思います。
目的がコーヒーでないなら、カフェはカフェをライバルと認識するべきではない
その上で、私自身が店を考える時に必要なのは
「ライバル」
の存在です。
ビジネスは基本的にライバルが少ない方が稼ぎやすいです。
お客さん100人に対してお店が1店舗しか無いなら、100人を相手に出来ますが、100店舗存在すれば、全くお客さんが来ない店だって出てくるでしょう。
そのため、カフェを出す時には周りのカフェなどをリサーチしたりすると思います。
しかし、先程の私の利用用途を考えてみると、ライバルがカフェだけではない事がわかります。
カフェで仕事をする私からすると、近くに便利で安いコワーキングスペースがあれば、カフェの代わりに利用する可能性がありますし、スマホを充電したいという理由だけならコンビニのイートインに電源があるところも多いです。
更に、猫カフェなどの別の価値を負荷しているカフェに関しても、エンターテインメントという意味で、USJやディズニーランドのようなテーマパークがライバルになる可能性があると考えられます。
「美味しいコーヒーが目的でお客さんが集まる店」
の場合は、飲食店がライバルになる可能性が高いですが、それ以外であれば様々な業界がライバルとなる可能性を考えないといけないのです。
逆に相乗効果で集客を生む可能性もある
ただ、だからといってライバルのいない所を探すというのは難しいです。
ライバルのいないところは、お客さんもいない可能性がありますし、交通の便を考えても都会に出すことは大きなメリットがあります。
その上で、ビジネスが面白いと思うのが、たとえライバルでも一緒にやることで相乗効果を生む可能性があるということです。
いわゆる「激戦区」と言われる場所には、それ目的で集まったお客さんがたくさんいますので、新規店舗が最も苦労する「集客」が自然とできています。
地盤のあるところでビジネスができれば、軌道に乗るのも早いかもしれません。
お客さんを取り合う可能性がありますが、この時に「区分け」ができていれば良いと思っています。
例えば、猫カフェに行ったお客さんが、次に別の猫カフェをはしごする可能性は低いでしょう。
しかし、猫カフェの後にケーキを食べる可能性はあります。
猫カフェは、猫が勝手に食べてしまっても困りますし、衛生面もあるでしょうから、食べ物が出せない可能性があります。
そのため、食べ物をメインにしたカフェであればはしごの可能性があるのです。
・カフェでお腹を満たしてから猫カフェへ
・猫カフェに行った後にお腹が空いたからカフェへ
この二重の効果で互いに集客が出来るという事です。
この様に、近くにある店が提供できる物との区分けができていれば、ライバルは邪魔にならないどころか、win-winの関係になります。
これって、ビジネスとしてすごく面白いことだなと感じています。