経営者に不可欠な本能の自制心について (2)
「三大欲求」とは
「三大欲求」とは、生きていく上で重要な3つの欲求の総称です。 一般的には「食欲・性欲・睡眠欲」のことを指します。 欲求の程度は人それぞれ違いますが、誰しも持っている欲求です。
これは生きていくうえで不可欠なために適切な自制心で過ごすことが前提になります。
「マズローの欲求5段階説」とは
これらの視点も踏まえてマズローの欲求5段階説は、アメリカの心理学者アブラハム・マズローによって1954年に提唱された理論で、人間の動機づけに関するものです。彼の理論は、人間の欲求が階層的に組み立てられていると考え、生理的な基本的な欲求から自己実現の欲求まで5段階に分けて説明されています。
生理的欲求 (Physiological Needs)
生きていくための基本的な欲求。食事、水、睡眠、呼吸などの基本的な体の欲求が含まれる。これらの欲求が満たされていないと、他の高次の欲求に目を向けることは難しい。
安全の欲求 (Safety Needs)
一旦生理的な欲求が満たされると、次に現れるのは安全性や保護に関する欲求。物理的、感情的安全、健康や財産の安全などが含まれる。
所属・愛の欲求 (Love and Belongingness Needs)
人は社会的な生き物であり、他者との関係や所属感、愛情や友情を求める。家族や友人、恋人とのつながりやコミュニティへの参加がこの欲求を満たす。
尊重の欲求 (Esteem Needs)
所属・愛の欲求が満たされた上で、自己尊重や他者からの評価を求める欲求が高まる。自己実現や成功を追求することで、この欲求は満たされる。
自己実現の欲求 (Self-Actualization Needs)
最上位の欲求であり、自分自身の潜在能力や能力を最大限に引き出すことを求める。個人の使命や目的を追求し、真の自己を実現することがこの欲求の目標。
マズローは、低次の欲求が満たされないと、次の段階の欲求が生じにくいと提唱しています。しかし、現実にはこれらの欲求が必ずしもこの順序で生じるわけではなく、個人や文化によって差異があることも指摘されています。
また、マズローの欲求5段階説は、ビジネスや教育、心理療法など、さまざまな分野で応用されています。人々の行動や動機づけを理解するためのツールとして活用されることが多い。
まとめると、マズローの欲求5段階説は、人間の動機づけや欲求を理解する上で非常に有用な理論であり、それぞれの段階の欲求がどのように我々の行動や考えに影響を与えるかを知ることで、人間関係や自己成長の手助けとなるのです。
さらに発展した考え方をすると
「三大欲求」の「食欲・性欲・睡眠欲」に加えて以下2点を加えて五大欲求と考えることもできます
社会的所属欲求(人間関係や共同体に属する欲求)
人は社会的な生き物であり、他者との関わりや共同体に属することで安心感や安定感を求める。家族、友人、仲間とのつながりや共同体での役割を持つことは、心理的な安定や幸福感に深く関わっている。
承認欲求(他者からの評価や認知を求める欲求)
人は自分の存在や価値を他者に認められることで自己肯定感を高める。成果や努力が評価されること、特定のスキルや能力を持つことが他者に認知されることは、自尊心や自己の価値を感じる上で重要である。
などが考えられます。
致命的なリスクやデメリット
しかし、この欲求については非常に注意が必要です。
次の記事でこの欲求が経営者にとって致命的なリスクやデメリットとなりえることの説明をします。
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