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吉田まゆみ先生の今をリアルに…原画展@吉祥寺ギャラリー創さんに行ってきた!
もうあの夢のような日から、
はや1ヶ月。
ちゃんとしっかり書きたいものほど、遅くなる私…。
ライターあるあるなのだろうか。
いや、フッ軽で書くのがやはりよいのだと、今になって思う。
※この記事は随時加筆修正します!
きっかけは私のこの記事。
この記事きっかけに、お嬢さんであるナツミさんと、やり取りさせてもらったのも夢のようでしたが、
このタイミングで先生の初の原画展を開催とのこと!
たまたま推しのライブがその期間中にあるという奇跡で、スムーズに東京行き決定~
レポ長くなりますが、よかったらお読みください。
【10月9日、いざ吉祥寺へGo】
前日のライブでは最前で鼻血ブーになっていたが、それもすっかり忘れ、ウキウキと緊張で吉祥寺駅へ。
知り合いのライターさんが近くに住んでおり、昨年の冬に井の頭公園でダラダラと話していたばかり。
初めて憧れの吉田先生にお会いできるかもしれない…と、駅ナカの化粧室でいろいろ塗りたくる。
ギャラリー創さんまでは、Googleマップで10分足らず。
12時オープンだけれど、どれくらいの方が待っているのかがわからず、
一応30分前につくように行ったのだが…すでに行列!!
スタッフさんに「あと2人でしたよ」と明るく言われた私は、「おおお…ありがとうございますお代官様」くらいの気持ちで恭しくチケットを拝受。
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といっても、このとき私はシステムが把握できておらず、「先着でサイン会に参加」だと思っていたのだが、単にギャラリーのキャパに限りがあるので、第一陣が入れる「あと2人」だったに過ぎなかった。
しかしこの時点でもう興奮はマックス!!!!
【入場とともに、世界観に包まれて号泣&号泣&号泣】
いよいよ入館。
入り口には諸先生方や「有志一同」からのスタンド花が置かれ、それを見ながら進むと、そこはもう、吉田先生の世界!!
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広さはお部屋で言うと14畳くらいだろうか。真ん中にグッズや本が置かれ、その周りの壁には、先生の新旧の作品がズラリ。
チカちゃんはやっぱりカワイイ。
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確か、私が入った時に流れていたのは、ユーミンの「埠頭を渡る風」か「カンナ8号線」だったと思う。
ふと後ろの壁面を振り向くと、そこには「ロコモーション」の原画。
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そしてまた泣く。壁一面にアズちゃんの世界。
セリフが切って貼ってある生々しさに、心をわしづかみされる。
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そしてまさかの!
会場奥に吉田先生の姿が……。
この時点でアウト。
耳からはユーミン、視覚からは原画そしてまさかの先生のお姿。
あの、原宿や渋谷に憧れ、先生のPOPでラブリーな世界に夢見ていた中学生の頃に、すごい勢いで引き戻され、1人で嗚咽してしまったのです。
周りのあなたたち!
これを見て、なぜ冷静にグッズを選んで居られるのだ!!!
と、叫びたいほど、その時の私は浮いていました。
先生は私が少女の頃に夢見ていたイメージのまま、
むしろパワーアップされて、その周りはキラッキラと輝いていました。
ロコモーションの原画を見つつも、後ろの先生が気になり、チラチラと落ち着かない。
【聖地:清里のあの名店の方々も】
私が入った時には、すでに一桁番号の方が先生にサインをしていただきながら、写真を撮ったり、お話をしたり。
「あの時、資料提供に協力させてもらったんです」
「あのマンガの、○○ちゃんの『○○』っていうセリフが大好きで!」
そう、みんな作品の中に自分を投影し、40年をさかのぼっているのだ。
そして、本当に申し訳ないのだが…「清里ミルク」という名前が聞こえてきて、あの!!!!と、つい隠し撮りしてしまいました…本当にごめんなさい。
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だんだん場馴れしてくるとともに「いずれ私にも順番は回ってくるし、変な人認定で追い出されたら困る!」と平静を装い、グッズを見始める。
【グッズを爆買い! サインチケットゲット!】
グッズは「アイドルを探せ」が多かったように思いますが、どれも欲しくて、特にポストカードは「ここからここまで全部」と言いたいくらい。
文字通り「爆買い」。
これでもか、と買う。
昨日のライブでは1円も買わなかったのに笑
「見境がなくなってしまう」とはまさにこのこと。
会計の値段はここにはかけない。
っていうかこんな大荷物を持って行けるのか? 旅はまだ半日あるぞ。
お会計と同時に、グッズ購入特典のサイン会のチケットをゲット。
小さな紙が渡され「宛名を書いてくださいね」とスタッフさん。
迷っていると「わかります~、結構皆さん迷われていて、旧姓にしたり、その時の自分のあだ名にされてる方もいらっしゃいますよ」と。
いやはや、スタッフさんの優しさやおもてなしにも感動…。
待っている間にもたくさんの原画や諸先生方からのお花、そして今先生がされている活動のひとつである、マトリョーシカなどを拝見しました。
待っている間も楽しい。本当に楽しいし幸せ。
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マトリョーシカの下には、パンチ力抜群のだるまさん!
で、アイドルを探せから40年????
チカちゃんは2つ年上だから、57歳ってことだね。
もうお孫さんもいるのだろうか。カンロちゃんや千明さんも元気だろうか…永江くんとミホちゃんは結婚したのかなあ…みんな幸せになっているだろうか(二次元と三次元がごちゃごちゃになってしまっている)
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私が物心ついてすぐに出会い、最初に影響を受けた里中先生からのお花もありました。
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ところが、待っている間に、私は気づいてしまいました。
実は、私が公私でお世話になっており、ロミロミの先生でもある、K先輩は、冒頭のリンク先にも書いように私以上にまゆみ先生を敬愛されている。
ゆえにグッズをお土産にしたのはいいのだが…
「2000円以上のお買い上げでサインします」なら、私が見境なく爆買いせず、レジを分けて買えばよかったのでは?と。
そう、推し活の世界ではよくあることで、限定販売してない限りは、何度並んでも、たいがいは許されているのです。
※後からチェックしたら「1回だけ」ってありました。関係者の皆様ごめんなさい。
迷いつつ「こんな機会は二度とないかもしれないから、東京みやげにしよう」と私はK先輩用の本を買い、もう一枚サインチケットをゲットしたのでした。
そして一息ついたところで、いよいよ私の番。
【ごたいめ~ん、なんて軽い気持ちにはとうていならず】
スタッフさんにいざなわれ、先生の前に着席。
サインの宛名をスタッフさんに渡してひといきついたところで、
「名古屋から来ました」
と言ったっきり、これまでの気持ちが再びいっぱいいっぱいこみ上げてきて、言葉に詰まる。
知らない間に涙がぽろぽろ出てくる。
先生は、その様子を察しつつもイラストの手を止めず、
「うん、うん」と優しく尋ねてくださる。
きっと、ナツミたちもこんな風に先生の温かさに包まれて、すくすく育ったんだろうな…と思うとまたキュン。
「先生のマンガには(グスン)、
地方の女の子たちの憧れが……(グスン)、
いっぱい詰まっていて…(グスン)、
本当にいつも(グスン)、
たくさん勇気づけられて、素敵で、キラキラしていて(グスン)」。
途切れ途切れの私の言葉に、先生は手を止めないままにも、私の気持ちに寄り添いながら(に、私には見えたのだ誰がなんといおうと!)、話をうん、うん、と聴いてくださる。
涙は止まらず、スタッフの方がティッシュをくださる。
なんて人騒がせな私。しかもおばさんですのに…本当すみません。
私が「マンガの世界が大好きで、マンガ家になろうと思っていたのですが、絵が下手すぎて。でも文章を書くのが好きだと気づいて、今はライターをしています」
と伝えると、先生
「目指していたんなら、今もちょっとは描けるんでしょ?」
いえ、犬とネコの区別もつけられません…とは言えず。
当時は見よう見まねでたくさん描いたけど。
そして「私、名古屋って行ったことないの。降りたことないのよ」と先生。
ついつい「あ、名古屋何にもないので…」と瞬時に答えてしまう。
確か「アイドルをさがせ」で、一番嫌な役どころの男の子は愛知出身だったと覚えている…名古屋ってそういうとこあるよね(苦笑)。
閑話休題
「私がお世話になっている、ロミロミをやっている先輩が、今日来られなかったんですけど、先生のことが好きすぎて、新婚旅行に清泉寮に行ったほどなんですよ」と伝えると、
「あ、さっき清里からいらしてたわよ。お話ししてきたら?」と先生。
そ、そんなハードルの高いこと…私には……無理。
「そうなんですね。さっきこっそり見させていただきました」
などなど話し。
あっという間に、イラストつきのサインが完成。
私がナツミさんのこともちょこっと伝えると「ライターさんなのよね。インスタとかやってない? もしやっているなら……(このあと、コメントくださいね、だったような気がします。インスタで繋がれるとかもう宇宙を超えるレベルの話だったので)」
写真撮影の際にまたまたスタッフさんが「お化粧大丈夫ですか?」と。
なんといい方々に囲まれているのだろう…それは先生が素敵な方だから。
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「じゃあ、これ読みながら、また元気だして。気をつけて帰ってね」
と言われるも、K先輩の分がまだあるので、
「はい、ありがとうございます。でも、もう一回並ぶんです…」
先生はどうやら拍子抜けされたようでした(苦笑)
【私たちファンにとっての「先生の空白の時間」】
私はずっと。少なくともこの10年は、先生の行方を捜していました。
時には講談社に尋ねようと思ったほどですが、もし引退されているならご迷惑だろうと、仕方なくメルカリで昔の本を集めては、毎日読みふけっていたのです。
ところが3年ほど前、先生のお嬢さんのナツミさんが、Xで先生のことをふっと書いていた内容が大バズリ。
先生の行方を思いがけなく知りました。
感激とともに、この感動を書かなくてはという思いにかられ、自社ブログに「とうとう見つけた!」と書いた私。
半年ほど経った頃でしょうか、ある時、上記ブログのアクセスがとんでもない数に。
原因を考えてXを見たところ、どうやらエゴサをされていたというナツミさんが、私のブログを見つけてくださり、「こうして今も母を応援してくれる人がいる」と書いてくださっているではないか!!
驚いたり嬉しかったりだったのですが、同時に「しまった!写真を無断で使ってしまった…」と焦った私はナツミさんにDM。「そんなこと気にしてないですよ~風なお返事をくださり、母も元気ですと言ってくださった。
しかし現在元気にマトリョーシカに絵を描いていらっしゃるのは確認できたものの、一体マンガはどの時点で辞めてしまったのだろう…。
それがどうしても知りたく、K先輩の分を並んだ時に、先生に尋ねることにしました。
一応日々取材はしているので、そのテンションならきっと失礼ではないだろうと、自分に言い聞かせて。
先生はその間のことを話してくださいました。
大まかに言うなら
「産休明けの復帰のタイミングで、実家のリフォームが始まり、それをやりたかった」
「マンガに関しては描きたいことはほとんど描いた」
「私はずっと元気で楽しく暮らしていた」
の3つ。
話の中には「先生が私だけに教えてくださったこと」と感じた内容もありました。
そんな気がしたので、それは書かずに胸に大切にしまっておきますが、先生ほどの方でもそんなことがあるのか、じゃあ私はまだまだだ。
もっともっと頑張ってこの道を極めていこうと、新しい決意をさせてくれたようにも感じられました。
そして最後に、K先輩の分の写真を。
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ちなみにK先輩には当日、ここに書いたことを逐一メールで報告していたのですが、
「さっきから過呼吸で息ができない」
「涙が止まらない」という訴えをおこし、ハートやら泣き顔やらの絵文字が連打されて送られ、私も記憶を確かにしなくてはとすごい勢いで送ることに。
何日か後、お会いして本をお渡しし「存分にお泣きくだされ」とすぐにお別れしたのですが、直後に
「とうとう包みを開けてしまいました。そして過呼吸と涙でめちゃくちゃになっています」とのメッセージが。
次の日の朝は朝で
「目がもう開きません。話とお土産だけでこうなるのだから、もし行ってたら大勢の方に迷惑をかけていたはず。本当行かなくてよかった」とのこと。
本当はKさんにも行って欲しかったが、好きすぎるゆえの気持ちもわかるな。
というわけで、
「君は何時間、この場所にいるんだ?」とツッコミを入れられそうなほど、あっちへ行ったりこっちへ行ったりし、温かく楽しい空間にいつまでもいたかった、いや居座れそうでしたが、そろそろおいとま。
アーケードにも、先生の原画展のお知らせがありました。
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原画は半分以上売り切れていました。
一応経営者の端くれとしては、もっともっと売れるはずだから先生どんどん出して、ドバイに別荘でも買ってくださいよと伝えたいのだが(笑・もう既にいろいろな面で豊かだと思いますが…)
ちなみに、私とKさんがともに「これが一番心を動かされた」というのがこちらの原画。
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デジタルなんて全然なかった頃、イラスト、構図、キャラの選出、世界観、線の太さなどの技術面はもちろん、この80年代ならではの色合い、センス。
発色についても、どれくらいの色を混ぜたんだろう。
すべてが手作業と思うと、尊すぎて涙が出てきて、このイラストの前に何度も立ち寄り、そのたびに涙がうるうるしていたのでした。
以上、かなり長くなりましたし、まだまだ書けるのですが…
加筆修正をしながら、また充実したものにしたいな。
先生、そして私を見つけてくださったナツミさん、ありがとうございました。
この原画展に行かれた方や、先生のことが大好きな、あの日のティーンの皆様、よかったらコメントくださいね。