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「毎度、細やかなご対応をありがとうございます」と言われ続けて、人間が変わった話。

仕事で月に1、2回やり取りするSさんという方がいる。
直接お会いしたのは一度きりで、そのあとはずっとMessengerでのやり取り。

私が何かしらの報告をする度に「毎度細やかなご対応をありがとうございます」と返ってくる。「いつもお気遣いありがとうございます」の時もある。

そのお返事を見るたびに「わーい、私って細やか~!」と喜んでいた。
けど昨日ふと、Sさんは「細やか」と私を称することで、私のことを「本当に細やか」にしてくれているのでは? と思った。

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私には小学生の子供がいて、彼女はやることがいちいち細やかで、2歳の頃からピシッとベッドメイクして、お気に入りのぬいぐるみたちを美しく並べてからじゃないと布団に入らない(どうせ寝てるうちにぐちゃぐちゃになるのにね)

例えば宿題の漢字の書き取りも、丁寧にお手本を書き写し、納得いかないクオリティだと、これまた消しゴムで丁寧に消して書き直す。
「よくやるのぅ(もっと手を抜いてもバレないのに)」と思いつつ「◎◎ちゃんは目がいいね。よく観察してるから、そんなに字がキレイに書けるんだね」と、毎日伝えていた。
本当にそう思うけど、隣で見ていて「はよしろ」と思ってしまう自分を諫める気持ちも少しはあった。

で、ふしぎなのはここからで、そんなふうに声を掛けているうちに彼女が「私は目がいいから、絵も上手なの」と言うようになってきた。
一年生の頃は「△△ちゃんの方が上手いし」と自信なさげに言っていたのが、いつの間にか意識が変わっている。
授業参観の時に廊下に貼られていた絵を見たら、もっと上手な子は何人もいたけれど、彼女の中では「私は絵が上手い」ということになったらしい

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掛けられる言葉によって、人間って変わるのね。

Sさんとの仕事は、もちろん自分なりにしっかりと対応をしているつもりだけど、毎度そう言ってもらえるほどの事ではないような気もする。それでも言われていると段々と「私は細やか」という意識が根付いて、人間が変わってきた……ような。どうだろう。
少なくとも、文字だけのやり取りだけど、私はSさんが好き(笑)。

すごい法則に気付いてしまったので、これからは相手に「なってほしい姿」を意識して声を掛けてみようと思う。
まずは夫に「いつも好きにさせてくれて、ありがとう♡」と伝えてきます。



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炭田友望(すみだともみ)|コピーライター
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