ルルドの泉と聖母伝説と石灰岩

おはようございます。マルチライターの宙唄です。

今朝は朝4時から、大神島の朝日を眺めに行きました。
standfmでも音声配信しましたが、とても良い意識のつながりと風や光を感じた朝でした。

昨晩、一気に4つの記事をアップしました。

それぞれ興味やワクワク、想いがあります。

今日は、水の事、そして好きな音楽についてそれぞれ新しいテーマの領域についてワクワクしていこうと思っています。


水のプロによる調査報告! 世界一有名な泉の秘密とは?




世界で最も有名な泉のひとつ、ルルド(Lourdes)の泉。19世紀、村の少女ベルナデッタが(聖母マリアの導きで)見つけたという湧き水がその後に多くの大病患者の治癒をしたといわれることであまりにも有名です。
湧水が人々にスピリチュアルな感覚を喚起させるのは、それが命の源であるとすれば自然なことかもしれません。
しかしルルドが単なる寓話で終わらないのは、ルルドでその水の治癒力を目撃し奇跡的治癒を綴った紀行書を出版したのが、後にノーベル生理・医学賞を受賞したアレクシス・カレル博士であったこと、そしてカトリック教会が科学的に証明できないとしてこの水による多くの奇跡的治癒を認めたことからです。日本のミネラルウォーターでも「ルルドの泉と同じ成分」「ルルドの奇跡、ゲルマニウムウォーター」といった喧伝が後を絶たないのも、ルルドの泉がその類で世界で最も有名なことに端を発しているのです。



そのルルドの泉、本当のところどうなのか?治癒力のある水など存在するのでしょうか。飲料水の専門商社で世界中の1,000種類以上の水を知るグローバルウォーターは、2011年10月、調査のため改めて現地に飛びました。





石灰岩に磨かれた水

ルルドは南フランスのピレネー山脈の麓に位置しています。フランスにはマッシフ・セントラル(水源地の例:ボルヴィックのピュイ・ド・ドーム)、アルプス(エビアン)、ピレネー(ルション)の3山地があり、簡単に分類するとマッシフ・セントラルだけが火山帯(花崗岩質など)といえます。ボルヴィックが日本の水に近いのも火山岩でろ過されたものゆえ当然ですが、注意すべきはピレネー山脈が火山帯でないということ、つまり石灰岩質なのです。フランス北部やドイツなどでは平坦な地形による地下層の天然ろ過の長期化とその地下層が石灰岩質であることから、カルシウムとマグネシウムを豊富に吸収した超硬水(コントレックス、エンジンガーなど)が生まれますが、石灰岩質でもピレネーは急峻な山地であり、日本同様に降り注いだ雪や雨は比較的短期間で地下層を浸透していくため硬度はそれほど高くならないと予想していました。ルルドを訪ねてみると、泉のある聖堂より高い地点は広くなく、地下層でのろ過期間は数年から10年程度と想像しました。そして神聖なる源泉の洞窟を見れば、それは石灰岩。しかしその洞窟を見る限り石灰岩以外の岩層も見られ、その地下層が複雑であることを想像させるものでした。
ルルドの泉の成分を調べてみました

ルルドの水を模した奇跡云々を謳った水の多くが、その水に含まれる「活性水素」が活性酸素を除去してDNAの損傷を防ぎ、アンチエイジング効果があるというもの。しかし活性水素なるものとその効果は科学的に認められておらず、よって水広場ではまずpHを計り、追加的にORP(酸化還元電位)を測定しました。

結果  ●pH値:8.55(20℃)  ●ORP:133(20℃) 




つまり、ルルドの泉はアルカリ性であり、比較的還元性(=酸化と反対という意味)の高いものであることがわかります。
ミネラルなどの溶存固形物が多い場合はアルカリ性になりにくいのですが、ルルドの泉は強アルカリではないにしろ、しっかりアルカリ性でした。次に亜硝酸性窒素とカルシウム、マグネシウムを調べました。(自然変化を考慮してレンジで示す)

●亜硝酸態窒素:検出せず 
●カルシウム:45~50ppm ●マグネシウム:5~10ppm ●硬度:約130~170 




亜硝酸性窒素は水の汚染度(動物の糞尿によるものも含む)を示しますが全く反応しなかったのには驚きました。殺菌消毒なしの生水では普通ないことです。原水がきれいでありつつも、多数の取水者が持ち帰ることを鑑み、除菌しているのでしょう。




カルシウムとマグネシウムは日本の水よりリッチながらフランスの平均的な水より若干少なめといったところ。石灰岩質ながら、そこで磨かれる時間が比較的短いピレネーの特性が数値にも表れているようです。




ルルドの泉と同じゲルマニウム入り云々という健康商材がありますが、弊社の見解はゲルマニウムと健康効果の関係に科学的根拠は示されていないというものであり、今回も計測対象としていません。
まとめ: ルルドの泉はアルカリ性かつ石灰岩質の水

計測結果から導かれるルルドの泉質の特徴を短くまとめると、アルカリ性であること、そして石灰岩質の自然ろ過でカルシウムやマグネシウムを適度に含んだ水、となります。これは、水と健康に関する権威である東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生の60カ国以上での研究結果(アルカリ性の水はアンチエイジングと関連する、カルシウムを多く含む天然水は脳梗塞や心筋梗塞などを防ぐことがある、雪解け水の効用等)と整合するものとなっています。日本の水(特にミネラルウォーター)は火山岩質の地下水が多いため、同類の特性を持った水は、構造的・科学的にできにくいものといえます。
(藤田紘一郎先生の著書はこちら)





奇跡の水?

ルルドの水を飲んで病気が治ったという記録や言い伝えは多数存在しますが、ルルドの水による治癒なのか、あるいは他の要素が影響した中でたまたま水も飲んでいたのか、今となっては確かめる術がありません。

実際に調査して驚いたことは、カソリック信者以外にも大勢の人々がポリタンクやペットボトルを持って取水に訪れている事実です。つまり彼らは純粋にこの水の何らかの効用を期待しているということです。



ルルドの泉と日本のミネラルウォーターを比較すると?

ルルドの泉を日本のメジャーなミネラルウォーターと比較したのが下図です。日本の水は軟水(カルシウム少)で大体がpH中性であり、ルルドの泉とは性質が異なりますが、唯一の例外といえるのが、奥伊勢の洞窟で湧く硬水です。こちらは逆にルルドの泉と非常に近い水質であり、独特な構造の洞窟の石灰岩から生み出されて共通点があります。

https://www.mizuhiroba.jp/meisui/sp/lourdes2011_oct.html


ルルドの泉はつまり「石灰岩に磨かれたアルカリ性水硬水」という事です。
では石灰岩とはなんでしょうか?

石灰岩(せっかいがん、英語: limestone[1])は、炭酸カルシウム(CaCO3、方解石または霰石)を50%以上含む堆積岩。炭酸カルシウムの比率が高い場合は白色を呈するが、不純物により着色し、灰色や茶色、黒色の石灰岩もある。

性質・特徴
肉眼では結晶化しているように見えないが、ミクロのレベルでは結晶構造が存在する。現在、地上の鉱物中に観られる炭酸カルシウムの結晶構造は、六方晶系の方解石型と、斜方晶系のアラゴナイト(霰石)型がある。地上や地下浅くで結晶化させた場合は方解石型になるが、地下深くの高温高圧下で結晶化した場合はアラゴナイトになり、貝殻など生物活動で結晶化した場合もアラゴナイト型をとることがある。アラゴナイトは地上の雰囲気下では徐々に方解石に変化(転移)するので、一般的な石灰岩は方解石型である。

大理石の記事も参照。

成因

フズリナ(紡錘虫)の化石を含んだ石灰岩(大垣城の石垣)

パムッカレの温泉石灰棚
石灰岩の成因には生物起源と化学的沈殿の2種類がある。石灰岩には大量の二酸化炭素を含むため、地球上の石灰岩がすべて熱分解したと仮定する場合、気温が300度上昇するといわれる[2]。

生物起源
主に熱帯から亜熱帯の比較的浅い海域において、炭酸カルシウムを主成分とする、サンゴ、海棲動物の骨、貝殻などが堆積し、その後の続成作用によって形成されたものである[3]。生物起源の石灰岩には明瞭な化石を含むものも多い。

顕生代においては、古生代のオルドビス紀頃と石炭紀〜ペルム紀頃、中生代の白亜紀頃の3回、海生生物起源の石灰岩が大量に生成した。例えば、古生代後期〜中生代に存在した海域(テチス海)で生成した石灰岩は、現在、アルプス山脈・ヒマラヤ山脈・極東アジアの各地で見られる。また、白亜紀の語源となったイギリスのドーバー海峡に見られる白亜(チョーク)も、海生微生物起源の石灰岩である。同様な生物活動は現在も続いており、サンゴ礁では今も石灰岩が生成されつつある。

その組成は、水分と二酸化炭素が48.0%、残りの52.0%が炭酸カルシウムである[3]。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%81%B0%E5%B2%A9

石灰岩はとても特殊な様子。生物由来と化学由来に分類されるようで、珊瑚礁など亜熱帯の海で生成される。
アルプス山脈やヒマラヤ山脈、極東アジア地域に多く見られる。

地球の全ての石灰岩が熱分解されると300度上昇するとされていて、石灰岩の存在が、地球温暖化の命運を握っていると言っても過言でもない。

石灰岩は堆積・沈殿した元の場所に産出する原地性のものと、一旦できた岩石が運ばれて二次的に堆積した非原地性のものがある。世界的には非原地性のものも多いが、日本の石灰岩産地は大部分が原地性である。
石灰岩は比較的風化されにくいので、山脈中の高いピークや大きな山となっている場合が多い。ヒマラヤ山脈のエベレストの頂上や、アルプス山脈のアイガー等は石灰岩でできている。日本では伊吹山藤原岳武甲山が全山、石灰岩である。
石灰岩の主成分である炭酸カルシウムは雨水に溶解するため、溶食によってドリーネ鍾乳洞を造り、特徴的なカルスト地形を形成する。日本では秋吉台吉備高原、また四国西部や北九州地域(平尾台)にカルスト地形が存在する。また、風化に強いが溶食され易いことから、中国の桂林のような特異な地形を形成する場合がある。
また、南西諸島沖永良部島喜界島伊良部島のような隆起サンゴ礁英語版)と呼ばれる島々では、現在も島周辺で大量の造礁サンゴが石灰岩を生成し、島自体は成長を続けている。これらの島は大部分が石灰岩でできている。また、ドーバー海峡の白亜にもあるようである。
これらの山の岩場やカルスト地形の地では石灰岩地に特有の植物が見られる(ヒメフウロなど)ことから、それらを石灰岩植物、あるいは好石灰岩植物、その性質を好石灰岩性などという。動物にも例がある。特にカタツムリなど陸産貝類は石灰質をの形成に必要とするために石灰岩地帯では特に多産し、独特の種がいる例も多い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%81%B0%E5%B2%A9

日本には、秋吉台や吉備高原、四国西部や北九州地域などに存在している様子。

しかしなぜ日本の水道水は軟水なのか?そして飲み水も軟水が好まれるのでしょうか?

恐らくそれは豊富な河川水と、水道水設備によるものと考えられます。

料理やお茶、コーヒーにも軟水は適しています。

液体の水は隙間に多くのものを吸収することが可能です。洗濯や、掃除に水を使います。さまざまなものが溶け込むことができます。


・・・と、色々見てきましたが、
一話で解決出来る分量を遥かに超えているので、
ルルドの水と石灰岩から派生した奇跡の水、治癒についてはまたライティングしていこうと思います。

今日も良い1日をお過ごしください。



私は地球生命、生態系、精霊、神々は一つであると捉えています。人類が千年先にも続いていく為にも地球生命体との共存共生は、今人類社会を生きる我々全ての責務です。これからも地球規模で、生態系保全や風土に紐づいた文化、生態系資源を未来へ繋ぐの活動を、皆さんと共に共有して生きます。