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Half time Old「0」に思うこと

夏が真っ盛りです。

最近noteを書き始めて、Half time Oldのことばかり書いていましたが、先日は少し異なる記事を書きました。

忘れちゃいけないこと、忘れたくないこと、誰かにとってどうでもいいことかもしれないけれど、私には忘れたくないこともたくさんあるな、と。

誰かに聞いて欲しいわけじゃないけど、文字に起こしたいこと、言葉にしたいこと。

そんなことを思いながらHalf time Old「0」を聞くとなんとなくしっくり来るような気がします。

Half time Old「0」という歌

このMVは塩顔イケメンボーカルが堪能できて眼福です。(関係ない)

「発見と疑問」というアルバムに入っている歌で、テレビ東京系「音流〜ONRYU〜」12月度エンディングテーマだったそうです。

切り刻んだ関係とかも 腹を割って話したあのことも
僕は心に残しときたい なにひとつ忘れてたくはない

ーHalf time Old「0」より引用

あんなに語り合ったのに、自分だけが覚えているのかな、と思うことがあります。少し寂しい気持ち。だけど、逆に私が忘れていることもあったりして、「あの時こんなこと言ったよね」なんて言われて思い出したり。

記憶は僕に黙って勝手に悪いことを隠そうとする
だから嫌いだったはずの人ともへーづらして喋れるようになる

ーHalf time Old「0」より引用

悪いことを忘れる、というのは人間として正常な機能であり、心を守るための機能なんですけどね。だけど、嫌いだった人と平気な顔をして喋っている自分に時々嫌気が刺します。でもその方がやっぱり生きていく上で簡単で、そう考えてしまう自分がなんだか過去の自分の感情を裏切っているような。

だから次の歌詞がとても深く染み込みます。

1分先で涙する僕は すでに他人とか
この先でいつかまた逢えたなら
今度こそ連れていくよ

ーHalf time Old「0」より引用

過去に置いてきてしまった感情、それを裏切る自分。いつか感じた感情も一緒に連れて行ってあげてあげればいいのに。でもそれは自分が重く苦しい荷物を持つだけなのかな。この先連れて行ってあげられるようにもっと大きな人間になりたいなぁと、そんな思いを呼び起こします。

忘れるまでは覚えておけよ
地元の地名くらい覚えとけよ

ーHalf time Old「0」より引用

本当にね、感情どころか地元の地名も忘れてしまっています。

東京に出てきて今年で23年目、地元で過ごした日々よりも東京で過ごす日が長くなりました。地元の地名も地元の友達もほとんど薄れてしまいました。

これはいいのか?いや悪いのか?
どうでもいいとか、んなこと聞いてない
感性を失った情緒なんてさ無理があんだよ

ーHalf time Old「0」より引用

多感な10代を地元で暮らしました。なのに忘れてしまった。

地名やかつての友なんて、本当はどうでもいいことなのかもしれない、そう思うこともあります。でも、そこで培った感性を忘れてしまったから、情緒がいまだに落ち着かないのだろうか。いや、表面的には落ち着いていますけどね。

「感性を失った情緒」このワードの意味は深く考えさせられます。

日本語的にいうと、感性とは印象を受け入れる能力のこと、情緒とはことにふれて起きる微妙な感情のことをを指します。

「感性を失った情緒」をそのまま置き換えると、「印象を受け入れることを失った者が、ことにふれて起こす微妙な感情」と言ったところでしょうか。

受け入れることを失った器で、一体どんな感情を受け入れるというのでしょう。

ダダ漏れになる自分の微妙な感情はどこへ向かうのか、わずかに残った感情の残り香が、いつまでも昇華できないしこりに残る現状を表すようです。

たった一言の言葉遣いが我が身を表すようで、やはりこの詞を生み出したHalf time Oldの世界観、言葉の紡ぎ方に敬意が湧き上がります。

何年先も待っててよ きっとそのままでいてよ
どれだけかかったってこの目に映る日を
ただここに誓おうと
何年前に見送って以来 消えて行った人々
記憶の片隅だって今でも
忘れることはないと仮定して

ーHalf time Old「0」より引用

ずっと忘れないことなんて多分なくって、どれだけ誓っても境遇が変われば見送るしかない人々がいて、いつかまた逢えたときには違う人に見えるその人が帰ってくる。記憶の片隅のあの人は、今とは違うあの人で。それが現実でもあります。

でも、最近少しまた思うことがあります。

人は簡単には変わらない。私が変わらないようにその他の人も変わっていないんじゃないだろうか、と。ただ上にぶくぶくと重ね着をし、重くなった身体と心を必死に動かしているだけじゃないかと。

だからね、

1000年後でも覚えときたい
ここにいたことを覚えときたい
生きてみて初めて見つかるような奇跡もあるんだってさ

ーHalf time Old「0」より引用

きっと覚えているし、覚えているから奇跡もあるんじゃないかなって思うのです。切ない、苦しい憤りの中でも希望をちゃんと最後に持ってくるのがHalf time Oldらしいなと思います。

どうでもいいこと

どうでもいいことなんてない、とは思いますが、この曲のMVをみながら思うのです。

最近の塩顔イケメンというのはどうにも前髪が長い人が多いなと。

いや、このバンドは4人中3人の前髪長すぎな件が気になるんですけどね。

いいんですけどね。

最近街中でも前髪長い子が増えていて、なんとなく気になります。

まいっか、あと何年かすると伸ばす髪もなくなる人もいますしね(笑)伸ばせるうちに楽しんでおくのもまた若き日の思い出です。と、隣にいる夫の頭皮を愛ながら、どうでも良い締めになりました。

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