ぼくらはまだクラファンの正しい使い方を知らない
直接顔を見てやりとりしたいから……
そんな理由で、クラウドファンディング(以下、クラファン)ではなくリアルファンディングを選択する人がいました。NPO法人にじまち代表の林ともこさんです。
近年、クラファンの認知度も向上し、新たな挑戦をする際に利用する人も増えました。そのような時代に、林さんは飛び込みで支援をお願いして回ったと言います。
陰キャで人見知りの私には、到底真似のできることではありません。一方で、何度も何度もクラファンを利用する人もいます。
「えっ?クラファンって何度利用してもいいの?」
じつは私もそう思っていました。クラファンは新規事業などに挑戦するための資金集めであり、その後は自己資金で事業を続けるのが当然だと思っていたからです。
「えっ?令和ロマンは今年もM1出るの?M1グランプリって、優勝した翌年も出場できるの?」
そんな感覚です。M1で優勝すれば一夜にしてスターともてはやされ、仕事も殺到します。それでもなお挑戦。今まで誰も考えなかったことを実践する令和ロマンは、やはり規格外だと思いました。
当選目的ではなく出馬した兵庫県知事選の立花孝志さんとは違います。明らかに連覇を狙っての出場です。
なんのはなしでしたっけ?
思い出した!
クラファンの話に戻しましょう。
多くの人に支援してもらえるようなアイディアを考えるなんて……
ホントに雲を掴むような話
と、上手く言ったつもりが大間違いです。クラウドコンピューターやクラウドサーバーの”クラウド”とは意味が異なるので要注意。
"cloud(雲)"と"crowd(群衆)"の違いです。
雲を掴むような話であってはいけません。「パチンコで3倍にして返すからお金を貸して!」なんて言われてお金を貸す人がいたとすれば、今すぐ自分でパチ屋に向かうべきだし、ついでに年末ジャンボも10万円分くらい購入すべきです。
クラウドファンディングとは、「群衆(クラウド)」+「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語。インターネットを通じて集客するからといって、どのような内容でもよいというものではありません。
つまり、実現できそうなアイデアであり、出資者に何らかのメリットがなければ賛同者、支援者は集まらないでしょう。
アイデアや事業が魅力的であることが重要です。なおかつ、呼びかける人が魅力的であれば尚良し。
とっても魅力的な方でした
取材をお願いしたのは、クラファンが始まる1週間ほど前。物理的距離も近かったのですが、今回の取材はオンラインでお願いしました。
オンライン取材を依頼した理由は、鮮度が重要だと感じたからです。
先日、自治会の会議で寿司を貰ってきました。しかし、私は生魚を食べないので、帰宅してから冷蔵庫に入れるべきか否か迷っていたところ
「そんなん、今すぐ食べなアカンやろ。オレ、食うわ!」
と夜10時過ぎに食べ始めた息子を想起させます。
受験生、頑張れ!!
藤野さんは妊娠が発覚した直後に癌(軟部肉腫)を宣告されました。喜びからの急転落は、スチールドラゴン級の乱高下です。
通常なら抗がん剤治療をするところ、藤野さんは医師と相談して手術と食事療法を選択。8年が経過した現在も癌は再発していないと語ってくれました。
今回は書籍も販売されたとのこと。書籍の表紙は、お子さんを見つめる藤野さんの眼差しが魅力的な一枚です。
「この写真はオフショット写真なんですよ」
表紙に採用された写真は、表紙用に撮影された写真ではなかったと言います。素の親子をすかさず撮影したカメラマンの腕に脱帽です。
室温が低いのでニット帽を被っていましたが、素早く脱ぎました。ちなみに、室内で帽子を被ると、剣道部の怖い先生に怒られるので要注意です。
藤野さんが二度目のクラファンに挑戦するきっかけは、一緒に活動している農家さんに勧められたから。しかし、クラファンは準備も大変だと思います。
何かクラファンに挑戦するメリットがあるのでしょうか。ビックリマンシール的な嬉しいおまけがついていたり、CMに出演できたり。おまけがあるなら、やってみようと思えるかもしれません。
藤野さんは以下のように語ってくれました。
「メディアに取り上げてもらえます」
そういう考えがあったとは。
これはもう、目から秦基博の鱗♪です。いろんな言い訳で着飾ってクラファンに挑戦する必要はありません。身にまとったものはすべて捨てて泳げばいい。
そう秦基博も唄っています。
情報発信能力に長けている人やインフルエンサーでなければ、多方面への情報発信は難しいでしょう。じつは、インフルエンサーでなくても、記者会見を開催することで新聞や地方情報誌に取り上げてもらえます。
それこそが、クラファンの正しい使い方なのかもしれません。
それでいいはずなんだ♪(by 秦基博『鱗』)
クラファンと言えばCAMPFIREが有名です。日本のクラファンのおよそ半数がCAMPFIREを利用しているとのこと。CAMPFIREは誰でも利用可能で、ノウハウも蓄積されており、さらに情報発信をする際にも有用です。
しかし、手数料が17%(+税)である点は、大きなデメリットかもしれません。デメリットとメリットを上皿天秤に載せて量ってみましょう。手数料以上のメリットを感じられる場合には、利用する価値があります。
藤野さんの場合は情報発信という点において、17%の手数料以上にメリットを感じられたようです。
詳しくはMediallの記事(前編・後編)をご覧ください。
藤野さんが挑戦しているクラファンはこちら。
少しは情報発信に貢献できたでしょうか。
私の情報発信能力など、ほとんど無いに等しいのですが、資金が無いので労働で支援したいと思います。
私も資金が欲しいので、歌手になって一攫千金を目指そうかと。まずは秦基博さんに『鱗』をオマージュした曲を作ってもらおうと思うので、クラファンを利用して依頼します。ぜひ応援してください。(大ウソ)
雲を掴むどころか、もはや悪天候すぎて雲すら見えません。お先真っ暗の人生です。聴いてください。曲は『烏鷺』……。
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