突如として現れた、未破裂脳動脈瘤
40歳になったある日。
なかなか治らない、しつこい頭痛に悩まされるようになりました。
鎮痛薬が効かない。
なんか変。
気になって病院へ行くと、MRI検査を受けることに。
そして見つかったのは、4mm大の未破裂脳動脈瘤。
それを告げる神妙な面持ちの医師に対し、
「年をとるとこんなこともありますよねー」なんて言う私。
なんかね、認めたくない自分と言いますか、
なんでもないってことにしようと頑張る自分がいました。
で、怪訝な顔をする医師。
そして返事は「いや、無いです」と。
そりゃそうですよねー。
破裂したら、大変なことになります。
脳ですから。
しかも、いつ破裂するかなんて、誰にもわからない。
大きくなって破裂する人もいれば、
私のように4mmでも破裂する人がいる。
私のその時が、“今”かもしれない。
そんなこと知っているはずなのに、
想定外の結果すぎて、私の思考にバグ発生。
しかも医師曰く、「ちょっと場所が良くないんですよね」と。
紹介状をもらい、受診日までの間。
ネットを見まくり、本を読みまくり、調べました。
手術について。
成功率について。
術中に亡くなる可能性について。
後遺症について。
こういうのって、知れば知るほど怖くなるもので。
考え込んで、泣いたりして。
でもね、面白いもので、
一定のラインを超えると、スンと冷静になれたんです。
手術までの期間で、子ども達にお手紙を書かなくちゃと。
きちんと愛を伝え、今後の指針を遺さなければと。
これが、母として絶対にやっておかなければならないこと。
そこからは、強くなりました。本当に。
泣いてる時間はない。
そんなことしてたら、時間が足りなくなってしまうから。
その時に書いた遺書は、10年経った今も、まだ持っています。