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造影剤検査が見せる見えないはずの花火

未破裂脳動脈瘤の手術をするにあたり、造影剤による検査が行われました。
全身麻酔ではありません。
意識がある状態のまま、本番さながらに行われます。
なので、記憶は鮮明。
今回は、その時起こった不思議体験について。

造影剤検査は、
より精密に動脈瘤の位置や形状、状態を把握するためのもの。
必要不可欠ですよね。
で、造影剤を入れる瞬間に熱感があることが伝えられており、
かなりドキドキした状態ではじまりました。

麻酔は、カテーテルを入れる右太もも鼠径部にプスッと。
なので意識は普通。呼吸のためのマスクなどもなし。
普通に会話をすることが可能です。
緊張のあまり、わたしはかなり饒舌な状態。
「こんな感じですが、大丈夫ですか?」
「これは通常ですか?」
と、本当にいろいろ尋ねながら経過していきました。
そしてついに、カテーテルが左太ももから脳動脈瘤のある位置に到達。
「造影剤を流します」との声が。
「熱感があるのか……大丈夫かな」と思うのもつかの間、
頭の中心部に驚くほどの灼熱感!!!
今まで感じたどんな熱さよりも熱い!!!
本当に大丈夫なのか不安になり、「熱いです!」と告げると、
「大丈夫です。それが通常です」と。
いや、想像以上に熱いんだけど……とは思いつつ、
でも、通常であるなら……とほんの少し心を落ち着けていると、
今度は脳内に花火の映像が広がりました。
打ち上げ花火ではなく、チリチリとした線香花火。
それがとんでもないほど大きく、
脳内でいくつも、いくつも、花開きます。
色もカラフル。
様々な色でチリチリとまばゆく広がる花火は、
恐怖心を抱きながらもあまりにキレイで、今もしっかりと記憶しています。
ちなみに、施術中はずっと目を閉じていたため、
花火の映像は確実に脳内再生。
ドラマやマンガの設定で、
「今、あなたの意識に直接話しかけています」
なんて設定があるけれど、まさにアレ笑
それを実際に経験した、なかなかに貴重な体験となりました。

脳内に広がる線香花火を見た方、他におられるのかな。
ちょっと聞いてみたい気がします。

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