地味に最強?農家なら知っておきたい農業者年金とは
こんばんは、ひらっちです。今日は、午前中にとある大学さんで取材、さらに午後からもう一件経営者さんのインタビューでした。ちょっと疲れましたが、いろいろと原稿が溜まっているので、もう少し仕事を頑張ろうかなと思います。というわけで息抜きのnote更新です。
<いつものように簡単な自己紹介です>
僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。
このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。
■どうやら来年度の年金は、ちょっぴり減額になるようですね・・・
あらためまして、ひらっちです。今日は「農家の老後対策」をテーマに書いてみたいと思います。
先日、厚生労働省から発表になりましたが、2021年度の年金はちょっぴり減額されるようですね。
現役世代の賃金水準を受給額に反映させるルールを適用したもので、減額は4年ぶりのことらしいです。自営業者が加入している国民年金については、40年間保険料を納めた満額支給の場合で66円減の月額6万5075円になるようですね。
ただ、国民年金は、厚生年金と違ってそもそも支給される額が少なく、66円減額されたところで足りないことに変わりはないわけで。自営業者の方は、やっぱり「どうやって老後の資金を蓄えていくのか」が大きな問題ですね。
■一見すると国民年金基金に似てるけど、農業者年金はもっとお得?
年金については、以前に「付加年金」というものをご紹介しました。「付加年金」というのは、国民年金保険料に月額400円を追加で支払い、将来の年金の受取額を増額させる制度のことで、少額ではあるものの、2年で元が取れて生涯支給が続くというコスパの良さについて書きました。
詳しくは上記の記事をご覧いただければと思いますが、ただこれを40年間支払い続けたとしても、1ヵ月あたり上乗せされるのは8000円。これではまだまだ足りないという方がほとんどだと思います。
というわけで、付加年金で足らない人は、イデコをさらに積み増すか、国民年金基金に加入することになります。
付加年金と国民年金基金は、イデコとは違って併用することはできません。なぜなら国年年金基金に付加年金分がすでに含まれているからです。なので「付加年金だけでは足らないよ」という人は、重複しないように付加年金をやめて国年年金基金に入ることになります。
・・・と、ここまでは一般的な年金のお話ですが、農家の方の場合、ベストな選択になる可能性が高いのが「農業者年金」です。農家以外の方だと縁がないかもしれませんが、この年金、めちゃくちゃお得な制度になっているんです。
大まかな仕組みは、国民年金基金と一緒です。イデコとの違いは国民年金基金と同様、65歳から一生涯受け取れる終身保険になっている点。日本人の平均寿命がこれからさらに長くなっていくと仮定すれば、一生涯もらえるという点に安心感を覚える方も多いはずです。
国民年金基金との大きな違いは、条件を満たすと農業者年金の月額保険料2万円のうち、4000円~1万円の国庫補助を受けることができる点です。国庫補助による保険料とその運用益は、将来、農業経営から引退した際に自分の保険料部分の農業者年金に上乗せして「特例付加年金」として受けることができます。ざっくり言えば、年金の支払いの一部を国が肩代わりしてくれるようなお得な仕組みになっているわけです。
詳しくは農業者年金のサイトを確認して欲しいですが、若い農家の方であれば、とりあえず1万円の国庫補助を受けて農業者年金に加入しておくのがベストな老後対策になりそうです。
■まとめ
農家の場合、老後対策の基本は「できるだけ働き続けること」です。同じ自営業者であっても、農家の方が一般的なフリーランスより職業人としての寿命は長いと思いますしね。年金を貰って仕事を辞めてしまうより、仕事をし続けた方が健康にも良さそうですから。
ただ、体力の続く限り仕事をするとしても、いつかは限界が来るもの。せっかくのお得な制度を利用して、しっかり老後に向けた準備をしておきたいものですね。