見出し画像

妊娠3ヶ月までの備忘録


生理が予定日より遅れて1週間経った。
毎日の晩酌が楽しみなので杞憂なく明日も晩酌するために検査薬を使った。
二本線でてるな。あれ、陽性じゃん。

予想外だった。

たまたまいろんな友達から日本酒のプレゼントをもらっていたので冷蔵庫の野菜室を開けるとゴロゴロと日本酒の瓶が5本ほどでてきた。こいつらどうしようかな。来月には久しぶりに会う大学の友人と金沢旅行もあったっけ。お酒飲めなくなったな。金沢の日本酒美味しいのにな。

まず頭を駆け巡ったのはお酒の事が大半だった。ズボンも履かずにもんもんと考えてしまった。我ながら不甲斐ない母親だ。

さて、まだ帰宅していない夫にどう伝えようか。とりあえず早く帰宅してほしい旨を伝えたら電話がきたのでそのまま報告。

「ワ‼︎おめでと!」

ちいかわみたいに驚きながら喜んでくれた。
あまりにも可愛かった。一生忘れないだろう。

夫が帰宅し、ダブルチェックも兼ねて検査薬を2人でしげしげと眺めた。
子の存在確認をするためにクリニックの予約を諮るが空きがない。結局2週間後になった。少子化って本当に?

そして検診当日、子はいた。
2個の連なるお団子がぷかぷか浮いていた。
いるかいないかどぎまぎ2週間を過ごしていたが、実際に姿を見ると思った以上に嬉しかったと同時に、このお団子が人間かと不思議にも思った。

お子の確認ができたので金沢旅行を共にする友人各所に妊娠したため禁酒、禁サウナ、体調良好は約束できない旨を伝えた。
そもそも金沢旅行を取りやめる選択肢もあったが、幸いにもつわりが軽く、妊娠前と変わらず仕事もしていたため決行した。
皆優しく、一泊二日で困る事なく楽しく過ごせた。

次の検診の際、子はやや大きくなっていた。それでもまだ人間感はなく、前回より大きくなった細長いお団子だった。ぷかぷか浮いていた。週数通りの成長らしい。母子手帳のGOサインが出たので保健所へ。そして会社の上司だけには妊娠した旨を報告。私の職場は信じられないくらい人手不足なので上司が泡吹いて倒れたらどうしようかと思ったが、すんなり受け入れ、お祝いしてくれた。元から大好きだがもっと好きになってしまった。上司も2人の息子の母親なので、流石にその辺の理解はあるようだ。ありがたい。

この頃からつわりが少し辛くなる。朝起きた時が1番気持ち悪く、最寄り駅で吐いた事も数回あった。それでも午前中を過ぎればつわりはなくなり、バリバリ働いた。産まれる前から偉いじゃん。私の体調に関わらず、夫はなるべく早く帰宅し、できる限り家事を代わってくれる様になった。朝もぜんぜん起きられなかったのに、私の具合が悪いとせっせとお弁当を作ってれたね。君と結婚してよかったよ。ありがとう。

次の検診では完全に人間だった。
頭と身体がはっきりし、小さな手足があった。
落ち着きなく手足をバタバタ動かし、子宮の中をくるくる大回転していた。可愛すぎて驚いた。2週間でこんな急に赤ちゃん感でるものなのか。感嘆してしまった。成長も週数通り。手と足も確認できた。先生が消化管と膀胱もわかりますね〜って言ってた。全然わからん。心拍も等間隔、逆流もなさそうだった。NTの肥厚もなし。

夫とは話し合って、NIPT等の出生前診断はいっさいやらないと決めた。君がどうであろうと私達は君の両親になると腹をくくったよ。その腹の中でそのままぷかぷかすくすくと成長しておくれ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?