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秋の向日葵7

                           立川 生桃

そうこう話をしていると純純が私達を探しに来てくれた。

席に座り、インスタで何度も恵子に見せられたあのローストビーフ丼がとうとう私の前に現れた。


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しかし私と恵子のローストビーフ丼と純純達のローストビーフ丼とでは、肉の厚さが違うのだ。

恵子が勝手に良かれと思って、私達の分だけ薄く切ったのを注文していた。

一瞬。ムッとしてしまった。だけど恵子の気持ちもよくわかる。

お上品に純純の前で食事をしたいのだ。

でも、つい、『あーぁ。厚いお肉が食べたい。』そう言ってしまつた。

すると、あの連れの美容師が僕、まだ手を付けてないから、交換してもいいよ。と言ってくれた。

でもね。恵子が凄い顔して私をみていた。

『いえ。大丈夫。』そう言って断ると彼が厚いローストビーフを少し私に分けてくれた。

とても美味しかった。やつばり。皆んなの話は本当だった。私もいつもの様にニンマリしてしまった。

恵子を見ると少しも食べていなかったのだ。

『純純、私、さっきジュース飲んだから、あまり食べれないの。』

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そう言って『純純に大丈夫よ。まだ手を付けていないから』と純純の丼の中に恵子の薄いローストビーフを半分わけたのだ。

恐ろしい。恵子。そう私は思ってしまった。

いつも、私が恵子の引き立て役なのだ。

気にしないで、美味しく食べた。

『純純と恵子が今日は、天気が良くてよかった。』と笑顔で言った。

見晴らしの良い小高い山の中腹あたりにお店がある為、海がとても綺麗に輝いていた。

すると突然。純純の連れが、『この間、会った時に向日葵の柄のワンピース着ていたね。

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2人とも色違いだったよね。

今度、向日葵を見に行かない?』

『えっ?こんな時期に向日葵?』

そう言うと、『秋に咲く向日葵がこの辺りに確かあるって聞いた事がある。

僕ね。秋の向日葵、赤い向日葵が見たいんだ。』

そう言った。

本当に?そんな花があるのか?不思議だったけれど、皆んなで今度、見に行く約束をした。

純純が帰り道は、別の道を通って帰ろう。と言い出した。お店を出てしばらくすると黄色い向日葵畑に沢山の黄色い向日葵が咲いていた。誰か向日葵畑の中に入って写真を撮っている男女の姿があった。

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9月に向日葵? そう思ったけれど、ここの土地や気候の影響なのだろうと思った。

それから道の駅や寄り道をしながら帰った。

帰ってすぐ、恵子からライン電話があった。

もう1人の彼のバイト先に遊びに行こうという内容だった。

それから9月も終わろうとしている頃にバイト先のホストクラブに行った。






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