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呪われた女6
立川 M 生桃
たけのこ婆は、考えた。私の宝?
いったいなんだろうね。。。
わたしゃ。。。宝なんて持ってやしない。天狗が欲しがりそうな物は何だろうね。
もしかしたら。たけのこの山かい? 天狗は、笑って首を横に振りました。
それじゃ。般若湯が湧き出る井戸かい?天狗が笑ってまた、首を横に降りました。
お前、狐狗狸を呼ぶ古い道具を持っていたな。それをわしによこせ。
え。あんた、良く知ってるね。あれは、誰にも見せた事がない。この近くのお狐様のお社にある大切なもんだ。
あれを勝手に触ると、罰が当たると言われているもんだ。
やめた。やめた。 もっと簡単なものにしておくれよ。
そうか。それじゃ。お前の床の間に飾ってある。その、水晶玉をわしにくれ。
たけのこ婆は、考えた。天狗に教えてもらえる場所は多分、108歳の山姥の住む山だ。
水晶玉は、どうせ願い事が1つしか叶わない。
この水晶玉を渡して、簡単に道案内してもらおう。
よし。わかったよ。あんなには負けたよ。
この水晶玉を持っておいき。その代わり、約束だよ。必ず。私を毘沙門天の真言の書かれた巻物がある所に案内しておくれよ。