数学が何の役に立つのか?数学とビジネスと WOVN
WOVN アドベントカレンダー23日目の T.T です。
大学時代は数学を専攻していて、社会人になってからもよく「数学って社会で何の役に立つの」と言われることも多いんですが、今日はそれをちょっと説明したいなと思います。
数学は論理をつないだ理解と説明ができるスキル
「A=B、B=C、ゆえに A=C」という三段論法は論理的な”説明”の基本ではありますが、理解においても結構数学って使ってます。
X^2 - a = 0
① a < 0 の場合、「解なし」(虚数は忘れてください)
② a >= 0 の場合、「x = ±√a」
こうやって、色々場合分けしていたかと思いますが、人との会話の中でも、「いくつかのパターン(場合分け)がある中で、この回答を選択する、ということは、〇〇に違いない」という推測を働かせることが出来ます。
『「解なし」と言うことは、a < 0 だったんだ。「x = ±√a」ということは a >= 0 だったんだ。』みたいな感じですね。(厳密には、命題が真だからといって、”逆”が真なわけではないんですが、厳密な説明より、感覚的な理解を優先させてください。。。)
また、
x^2 - a^2 = (x-a)(x+a)
という因数分解。これも、複雑な事象(二次)をシンプルな事象(一次)に分解しています。色々複雑な話をしていても、要は2つの話なんだな、みたいな理解ができます。
ビジネスでよく、「3つの話があります」、のように最初に話す内容を3つとかに区切って話した方が良い、と言われることがあると思います。3つに分けて話すのは、説明された受け手が理解しやすい(受け入れやすい)ようにするためですが、そもそも3つに分解しておくときには因数分解してるんですよね。
常識、に捉われない数学(定義には縛られてます)
小学校の時、「三角形の内角の和は180°」って習いましたよね。では、「内角の和が270°の三角形」って存在すると思いますか。
常識で言うと存在しなそうですが、存在しています。
球面(地球)をイメージしてください。球面の北極点からまっすぐ南下して赤道上で90°右向いて(東に向かって)赤道上を直進し、球の円周の1/4進んだところでまた北極点に戻る。
これって、全部の角が90°になってるんですよね。
なので、「一般的に」とか「常識的に」と言われても、「どこの一般だろう」「どこの常識だろう」というのはしっかり考える癖を持っています。
ただ、逆に大事にしていることは、上記の図にもあるように、「直線ってなに」「三角形ってなに」といった”定義”の部分です。
三角形:同一直線上にない3点とそれらを結んでできる三つの線分からなる図形
直線:線のうちその上のどの二点に対してもそれらの間の最短路となっているようなもの
(これもまた、厳密な定義(や公理)を持ち出されると辛いんでイメージで許してください)
これらの「定義を前提として、事象が成り立っているか」が大事なのであって、「一般論」とか「常識」というくくりで判断してるわけではないんですよね。
この「定義」というのもビジネスの感覚でいうと、「自分たちの言葉か」「お客様が使う言葉か」といったどっちの立場・視点で話すのか、に通いますよね。
このように、数学力があると、常識にとらわれない考えは身につくのです。
数学とビジネスと WOVN
メンバーに以前伝えたことがあるのですが、
「サイコロで1の目が出る確率は」
「1/6」
「じゃぁ、1の目が出た後、次に1の目が出る確率は」
「1/6」
「じゃぁ、1の目が100回連続出た後、次に1の目が出る確率は」
「1/6」
って教科書にはそう載っているのですが、目線を変えて
「このサイコロがいかさまの確率は高いと思いますか、低いと思いますか」
って聞くと、大体が「いかさまの確率が高い」って感じてます。
これって、教科書論にはまってるときは教科書的な回答をしてしまいますよね。さっきの定義によれば、「サイコロ」の定義ってなんだよ、って感じかと思いますが、そんな完全無欠なサイコロなんて存在してるって思う方が、きっとビジネスではおかしいことの方が多いんでしょうね。
WOVN はまだまだベンチャーです。教科書論に載ってることだけで対応するのではなく、自分の経験・勘、ゼロベース思考とかを駆使して、誰も考えたことがないこと、やったことがないこと、をやり続けないといけない、これってとっても面白いですよね。
# Writer Profile
名前(ペンネーム):T.T
部署:Sales & Marketing
WOVN 歴 :2年半
WOVNの製品・サービスをもっとよく知りたい方、サービス利用にご興味がある方は、以下よりご確認ください。
https://mx.wovn.io/