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39歳自営業、糖尿病になる #12 最終日|出所する、ヒト

ついに最後の朝がやってきた。新しい朝、希望の朝がきた。
実は午前4時に目が覚めた。この季節、もう外は明るい。
サンタマリアへの願いはようやく届いたようだ。

身体を起こし、音を立てないように着替える。
もう院内着は必要ない。

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そういえば先日差し入れをもらった。

誰かやるとおもったよ
ジグソーパズルとフレーム

面会はできないというのにご丁寧にメモを渡し、看護師経由で届けてくれた。どうしろっちゅうねん。

かぶってみた

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最後の朝食 ~8:00~

感慨深いものなど無い。個人のデータからバランスを考えられた食事ではあれど、もう昼からはシャバのメシが食える。
決して臭いメシを食ってきたわけではないが、それでも天と地ほどの差はある。

最後もSHAKE

牛乳の裏にはオレオレ詐欺の注意書き。学校給食と同じ形をしていながらも摂る対象者が違うとこうなるんだきっと。

福祉施設とかそういうところにも配給されてるやつなんだろう

入院中全ての食事は完食している。
手を合わせて食事を下げ、荷物のまとめに入る。

長かった。
長かったんだ。

もっと入院してる人もいるし、同室の患者は自分が入った時にもう居た。
同じ苦しみを抱える人たちを横目に退院していくのに何か思うところがないわけではない。しかし程度の差であったり、他の病気の関係もあるだろう。
お先に、いきます!

さよならありがとう、もう戻ってこないよ
荷物まとめたらコレ

まとめた荷物は1人じゃ持ちきれないくらいになった。
(ドンキホーテのデカい袋がそれに拍車をかけたが)

おくすりとおかいけい ~9:45~

次の来院は7月下旬。
そこで数値が問題なければ、痔の手術にようやく準備が始められるとのこと。

思い出した。

まだあったんだ病院ライフ

しかしそれはまだ先のこと。

ギリギリで思い起こされるこの入院が予定外で、本来であれば痔の入院期間であったこと。

まぁそれはいい。今この退院の喜びを存分に味わおう。

薬剤師が約2カ月分の薬を持ってきた。

朝2錠、夜1錠。
好ましくはないがもし飲み忘れたときの対処方などを教えてもらい、入れ替わりで看護師が来る。

会計のお知らせだ。

会計額については病院ごとだったり検査の内容によって変わるので参考になるかならないかは置いておいて、そうだなぁ飲み屋のお部屋で泡抜いたらまずこれくらいからだよねってくらい。

というかVIPクラスの方々でもない限り高額医療申請の対象になるはずなのと(もちろん庶民のワイもそう)、クレジットカードも使えるのでお支払いできないから出られませんてことはないはず。

歓喜のグララァーガァ!!! ~10:30~

そうして、ワイフがお迎えに来てくれておよそ2週間ぶりに外に出た。
屋上ではない、ホンモノの外だ。

見てくれこの晴れやかなツラを

車や人が行き交う、札幌市中心部。
その中に、帰れってこれたのだ。

タクシードライバーが収監時と同じだったのはネタとして、その後部座席から見る札幌の街は輝いて見えた。

二条市場を楽しむ観光客。
コインパーキングから出てくるサラリーマン。
買い物袋を提げた主婦。
横断歩道を渡る保育士と幼児の列。

生き生きとした人の営みがそこにあり、再びその中で過ごすことのできる感謝。
仕事にクソデカい穴が空いたとはいえ、これからそれを埋めにいける感謝。

連載の結びに

健康に生きよう。
両親の願いと共に名付けられた(であろう)健やかに太い人生を。

毎日の連載は今回で終了するが、今後も通院時などに更新をしていくことはあるかもしれない。
「39歳自営業、糖尿病になる」シリーズはいったんここで幕を下ろす。

長いようで短かった連載に反響をくれた、心を寄せてくれたすべての人に感謝を送りつつ、社会に貢献していくことを青年経済人としてここに誓う。
We Believe. 

マジうんめぇwwwwwwwwwwwww


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