最後まで食べなかった魅惑の男と、ツァイガルニク効果の話。
私はこの世でいちばん好きな男と結婚した。その人のことは、これまで何度もnoteに書いてきた通りだ。
彼の名誉のために明言しておくけれど、今も彼のことをいちばん愛している。そしてこれからもそうであるように願っている。
でも、私にとって“生涯で1番魅力的な男”が彼だったのかというと、実はそうとも言い切れない。
もちろん魅力的な男は他にもいた。
いっぱいとは言わないまでも、何人かいた。
私はそもそも出会いの母数が人よりずっと多い人生を送ってきたし、
割と惚れっぽい方だから。
その中には、「あの時は好きだったけど今考えると別に大した男じゃなかったな」てのもいる。「今もすごく素敵だし好きだけど、実際は相性悪いだろうな」ってのもいる。
恋はナマモノなのだ。自分も成長するから、いつの間にか相手を飛び越えてしまっていることもあるし。
でも、出会ってから今までずっと一定の尊敬と愛情をもっている“魅力的な男”というのが、一人だけいる。
こんなに長い期間この気持ちを保っていられるということは、彼こそが、「私がこれまでに関わったなかで、1番魅力的な男」なのだろうと思う。(今のところ)
そして彼は今も進化を続けている。だから色褪せることがない。
偶然出会って互いに惹かれあって、1万km以上離れて用事もないのに何年も何年も連絡を取り合って、年に1度だけ会って食事を共にする男。たったそれだけの男。
彼とは、手すら握りあったことがない。
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