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自然と人間社会

 人は自然を否定して発展してきた。人間の思いを最も簡単に打ち崩し、悲しみをもたらす自然の猛威。これに対抗すべく我々は生活を工夫し、多くの自然を天敵として駆逐してきた。その結果が、今まで経験したことのない猛暑、台風、豪雪など自然の逆襲である。

 今の世界では夏に運動することは危険が伴うし、冬は豪雪で物販運送が難しくなったりもする。所詮、目に見えない敵との戦いというのは人間にとって勝ち目のない相手なのである。 

 一方で自然からいまだに人間は恩恵を受けている。私事だが私はキャンプが好きだ。小さい頃は「なぜ、お金を払ってまで生活に不自由さを感じなければならないのか。」と否定的であったが、学校の研修旅行でアメリカのユタ州でキャンプを経験してから人生観が変わった。不自由だからこその自由と不自由になった時に初めて感じる自然の美しさ。それは人間が今のような発展を見せる中で失った大切なものを思い出させてくれる。

 ちなみに知られていない真実だが、キャンプは金がかかる。恐らく本気でやればリッツカールトンに年に数回泊まるなんて安いと感じるぐらいだ。リッツカールトンに宿泊すると「この成金が!」と否定的な目で見られるが、キャンプにお金をかけると何か良い印象を人に与えるのでそういう意味からもオススメだ笑。

 それはさておき、このブログのテーマはSDGsである。SDGsの恩恵を最も感じるのはキャンプだと個人的には思っている。通勤電車で仕事と家を往復する生活をしていると自然の素晴らしさをはじめとしたSDGsの大切さを感じることは困難である。

 しかし、東京では見られない天の川を見ながらお酒を飲み、流れ星に願い事をするような生活を一度経験するとこの自然を守りたいと誰もが思うであろう。

 人間社会には多くの欲望が渦巻いている。しかし、どんな欲望も大自然が作り出すドラマと心を満たす演出に勝るものはない。今考えれば、夏は汗だくになりながら部活をやり、たまに流れる市からの光化学スモッグ注意報を恐れたものだ。現代は光化学スモッグ注意報など発令されて当然である。

 自然破壊が進む現代だが、我々年配世代が一番考えなければならないのは、「どのような未来を子ども達に残せるか。」だと思う。ユタ研修に話しは戻るが、週末はユタの大自然を満喫しようとキャンプやロッククライミングに家族で取り組んでいる姿が印象的であった。このような環境は今後を生きる人たちにもぜひ経験してもらいたいと思わないか?

 残される者たちのために残し、生きる素晴らしさのバトンを繋ぐ。そんな意識を一人一人が持てば、きっとSDGsは達成される!そう信じる。


世界を旅するTraveler。でも、一番好きなのは日本、でも住みたいのはアメリカ・ユタ州。世界は広い、というよりも丸いを伝えたいと思っている。スナップシューターで物書き、そうありたい。趣味は早起き、仕事、読書。現在、学校教員・(NGO)DREAM STEPs顧問の2足の草鞋。