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2024-2025 Val Gardena(ITA)ヴァルガルディナ 12/21 結果

アルペンスキーワールドカップ、2024-2025シーズンのスピード系種目は、Beaver Creek(USA)ビーバークリークでの開催に続いて2戦目がVal Gardena(ITA)ヴァルガルディナで開催されました!

12/21は、滑降(ダウンヒル・DH)が開催されました!残念ながら、日本では放送がありませんでしたがどんなレースだったか見ていきましょう!

Val Gardena(ITA)ヴァルガルディナのコースはこちらで紹介しているので、ぜひチェックしてくださいね!


欠場選手

残念ながら欠場の選手がいましたので、少しご紹介!

Aleksander Aamodt Kilde(NOR)アレキサンダー・オーモット・キルデ

昨シーズン、Wengen(SUI)ウェンゲンでのレース中にクラッシュして大怪我をしてしまったアレキサンダー。

複数回に及ぶ手術をしていました。オフシーズンになってからも自身のInstagramで経過を報告してくれていましたが、感染症になって再びの手術となってしまったり、思うようにリハビリが進まない状況が続いていました。

雪上トレーニングにもなかなか戻れない、辛い時間が続いていてシーズン開幕前に2024-2025シーズンはお休みすることを発表しました。

自身のInstagramで報告してくれていました。でも、「I'll be back」と力強いコメントも!焦らずリハビリしてほしい!強いアレキサンダーが戻って来てくれることを祈っています!

Niels Hintermann(SUI)ニールズ・ヒンツェルマン

スイスのスピード系種目、主力の選手であるニールズですが、こちらは怪我ではなくなんと病気とのこと・・・。おばさん、びっくりしました・・・。

swissskiteam公式Instagramで投稿がありましたが、リンパ節癌の診断だったようです。29歳とまだ若いニールズですが、首の左側と鎖骨の下のそのすぐ横に腫瘍があることがわかったそうです。この種の癌は非常に治りやすいものとのことなので、1日も早く雪上に復帰できることを祈っています!

自身のInstagramでは、ファンや関係者からの温かいコメントに感謝を伝える動画を投稿してくれていました。本当によくなってほしい!祈ります!

Guglielmo Bosca(ITA)グリエルモ・ボスカ

Beaver Creek(USA)ビーバークリークでのトレーニングランの際、クラッシュしてしまったグリエルモ。

大きなクラッシュの後、起き上がって自力で降りたようですがゴール地点でスキーを脱いでから歩けないことに気づいたそうです。

検査の結果、腓骨の上の骨折とのこと。自身のInstagramでもクラッシュ時の動画と長文で状況を説明してくれていました。

靭帯損傷のようなシーズンアウトになる重症ではなかったものの、しばらくレースには出場できないようです。昨シーズン好調だっただけに、早く治して帰って来てほしい!

Arnaud Boisset(SUI)アルノー・ボワセット

こちらもBeaver Creek(USA)ビーバークリークでレース中にクラッシュしてしまったアルノー。

ゴール直前のジャンプ後の着地中にクラッシュしてしまい、重度の脳震盪と顔と肩を負傷。自身のInstagramでも血だらけの痛々しい写真を投稿してくれていました。

現時点で復帰の時期は未定のようですが、2024-2025シーズンは世界選手権もありますし、早く復帰してくれることを祈っています!

Arnaud Boisset(SUI)アルノー・ボワセットの昨シーズンの活躍はこちらの記事で紹介しているので、ぜひチェックしてね!

Raphael Haaser(AUT)ラファエル・ハッサー

Val d'Isere(FRA)ヴァルディゼールの大回転(ジャイアントスラローム・GS)のレース中にバランスを崩しコースアウトしてしまったラファエル。skiweltcup.tv公式サイトで報道がありました。

どうやらその時に十字靭帯を損傷してしまったようです。半月板と軟骨は無傷だったようですが、約6週間は復帰までにかかる見込みのようです。

そのため、世界選手権も出場を見送ることになりそうです(涙)おばさんの推しがーーー!!悲しい・・・。2023-2024シーズンはスーパー大回転(スーパーG・SG)で年間3位に入って好調だっただけに、悔しいです!早く復帰してくれることを祈ります!

Raphael Haaser(AUT)ラファエル・ハッサーは、こちらの記事でも紹介しているのでぜひチェックしてね!

トレーニングラン

滑降(ダウンヒル・DH)のレースは、レース前に行われるトレーニングランに参加しなければ出場することができません。

Val Gardena(ITA)ヴァルガルディナでは、2日間トレーニングランが行われました。12/19(木)も予定されていましたが、天候不良のためキャンセルとなっていました。

トレーニングランの結果で調子の良し悪しがわかりますから、その結果を見ていきましょう。

トレーニングラン1日目

12/17(火)に行われたVal Gardena(ITA)ヴァルガルディナのトレーニングランの結果はこちらです!

  1. Mattia Casse(ITA)マティア・カッセ

  2. Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット

  3. Romed Baumann(GER)ロメド・バウマン

  4. Christof Innerhofer(ITA)クリストフ・インナーフォファー

  5. Cyprien Sarrazin(FRA)シュプリアン・サラジン

地元イタリアのMattia Casse(ITA)マティア・カッセがラップタイム!好調のようです。滑降(ダウンヒル・DH)の前日に行われたスーパー大回転(スーパーG・SG)では、自身初優勝を上げましたしレース本番も楽しみですね!

トレーニングラン2日目

12/18(水)に行われたVal Gardena(ITA)ヴァルガルディナでのトレーニングラン2日目の結果はこちらです!

  1. James Crawford(CAN)ジェームス・クロフォード

  2. Mattia Casse(ITA)マティア・カッセ

  3. Stefan Rogentin(SUI)ステファン・ロジェンティン

  4. Simon Jocher(GER)サイモン・ジョッチャー

  5. Cyprien Sarrazin(FRA)シュプリアン・サラジン

この日もMattia Casse(ITA)マティア・カッセが好タイム!Cyprien Sarrazin(FRA)シュプリアン・サラジンも2日連続で上位に入っていますね!

スタートリスト

滑降(ダウンヒル・DH)とスーパー大回転(スーパーG・SG)は、スタートランキングトップ10の第1シードは、スタート順6~15の間で前日のビブドローイベントでくじ引きで決まります。

トップ11~20はスタート順1~5と16~20の間でくじ引きで決まるというルールになっています。

12月21日(木)Val Gardena(ITA)ヴァルガルディナの滑降(ダウンヒル・DH)のスタートリストはこちらです!

6.James Crawford(CAN)ジェームス・クロフォード
7.Justin Murisier(SUI)ジャスティン・ムリジェ
8.Nils Allegre(FRA)ニルス・アレグレ
9.Dominik Paris(ITA)ドミニク・パリス
10.Vincent Kriechmayr(AUT)ヴィンセント・クリッヒマイヤー
11.Bryce Bennett(USA)ブライス・ベネット
12.Ryan Cochran - Siegle(USA)ライアン・コクラン・シーガル
13.Cameron Alexander(CAN)キャメロン・アレキサンダー
14.Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット
15.Cyprien Sarrazin(FRA)シュプリアン・サラジン

出場選手は全部で64人!歴史あるコースで誰が勝つのでしょうか!?レッドビブは、Beaver Creek(USA)ビーバークリークで初優勝を上げたJustin Murisier(SUI)ジャスティン・ムリジェですよ!

FIS Alpine公式Instagramでは、コースコンディションが整ったVal Gardena(ITA)ヴァルガルディナのコースの様子を投稿してくれています!

レース結果

まず会心の滑りを見せたのが、4番スタートで登場したおばさんの推しFranjo von Allmen(SUI)フランヨ・フォン・オールメン!昨シーズン大躍進してレッドブルアスリートにもなりましたよ!序盤からどっしりと低い姿勢のクラウチング※でジャンプも上手くこなします。

コースが簡単に見えるほどの滑りで中盤で-0.98差と大きなリードでキャメルジャンプへ!キャメルジャンプでは少しバランスを崩すシーンもありタイムをロスしますが、スピードを繋げてゴール!-0.45差で暫定トップに立ちます!

※手を前にしてしゃがみ込むような姿勢のことで、これによって空気抵抗を減らしてスピードを上げます。

続くAlexis Monney(SUI)アレックス・モニー、第1シードのJames Crawford(CAN)ジェームス・クロフォードも攻めていい滑りをみせますが、難所でミスもありフランヨを上回ることが出来ません!

7番スタートで登場したのが、Beaver Creek(USA)ビーバークリークの滑降(ダウンヒル・DH)で自身初優勝を上げた、Justin Murisier(SUI)ジャスティン・ムリジェが登場!

序盤からウェーブの処理が上手くいかず、タイムをロス!ジャンプもかなり飛んでしまいタイム差が広がります。キャメルジャンプは上手くこなしタイムを縮めますが、ゴールして+0.82差の暫定3位と連勝とはなりませんでした。

8番スタートで登場したのが、フランススピード系のエースNils Allegre(FRA)ニルス・アレグレ!序盤は僅差で通過しますが、ジャンプでバランスを崩すシーンもありタイムは遅れてしまいます。中盤から終盤で大きくタイムを縮め、勝負はゴール前!僅差でゴールへ飛び込み+0.02差の暫定2
位!惜しいーーーー!でもナイスランです!

続く第1シードの地元イタリアの人気選手Dominik Paris(ITA)ドミニク・パリス、オーストリアのエースVincent Kriechmayr(AUT)ヴィンセント・クリッヒマイヤーは中盤での遅れが響きトップに立つことが出来ません!

そして11番スタートでこのコースで2勝しているBryce Bennett(USA)ブライス・ベネットが登場!序盤は姿勢が高いのか、僅かに遅れます。中盤のジャンプも大きく飛びすぎることなくうまくこなします。

そして他の選手たちが苦戦しているキャメルジャンプ、さすがベテランうまくウェーブもこなしてタイムを縮めます!勝負はゴール前!ゴールして+0.34差の暫定3位!昨シーズンに続いて優勝とはなりませんでした。

12番スタートは、同じくアメリカで2世スキーヤーのRyan Cochran - Siegle(USA)ライアン・コクラン・シーガル!序盤から低いクラウチング姿勢でスピードを繋げます!ジャンプもお手本のような姿勢で上手くこなしていきます!中盤遅れますが、終盤大きくタイムを取り戻しゴールして+0.01差の暫定2位!惜しいーーー!

続く13番スタートで登場したのはカナダのCameron Alexander(CAN)キャメロン・アレキサンダー!序盤はわずかな遅れで通過!ジャンプも上手くこなし緩斜面でタイムを伸ばします!中盤のウェーブとキャメルジャンプでわずかにバランスを崩しますが、タイム差は僅差!これは来るか?!ゴールして+0.19差の暫定5位!なんて僅差の争いでしょうか?!すごいレース展開です!

14番スタートは大本命、Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット!序盤は僅かに遅れます!ジャンプで伸び上がってしまうシーンもありタイム差が広がります。中盤のキャメルジャンプをうまくこなしターン技術でタイムを伸ばします!勝負はゴール前!-0.45差で暫定トップに立ちます!雄叫びを上げます!最後かなりタイムを伸ばしました!

FIS Alpine公式Instagramでは、この雄叫びをあげている様子を投稿してくれていましたよ!かなり手応えがあったのでしょう!

15番スタートは、こちらも大本命Cyprien Sarrazin(FRA)シュプリアン・サラジン!序盤はラップタイムで通過しますが、セクションごとにタイムは遅れていきます。ウェーブも伸び上がってしまう箇所が多くタイムをロスしてしまい、遅れが広がっていきます!ゴール前もタイムを伸ばせず、+1.05差で暫定8位!表彰台を逃してしまいました!

17番スタートは前日スーパー大回転(スーパーG・SG)で優勝した地元イタリアのMattia Casse(ITA)マティア・カッセが登場!今シーズン、金髪にしてさらにイケメンが増しています!w 序盤からスピードをつなげタイム差は僅差!しかし中盤のターンでタイムロス!ゴールして+0.87差の暫定7位!

シード最後の20番スタートは、スイスのStefan Rogentin(SUI)ステファン・ロジェンティンが登場!序盤からタイムをリード!スキーも滑っています!ターンもうまくこなしました!しかしキャメルジャンプでタイムをロス!+0.67差の暫定7位!惜しかった!

21番スタートは、兄弟レーサーJeffrey Read(CNA)ジェフリー・リード!序盤からラップタイムを叩き出し、中盤までタイムは僅差です!しかしキャメルジャンプから終盤で遅れタイム差は広がります。暫定14位!難しいですねー!

Jeffrey Read(CNA)ジェフリー・リードはこちらの記事でも紹介しているのでぜひチェックしてね!

おばさん注目のフィンランドの若手、Elian Lehto(FIN)エリアン・レトが22番で登場!序盤は低い姿勢で僅差で通過!中盤も低い姿勢をキープし僅差!これは面白い!しかし中盤のウェーブとキャメルジャンプで大きくタイムロスをしてしまい、+1.61差の暫定14位となりました!

そして怪我から復帰してきたMarco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマットの親友、Marco Kohler(SUI)マルコ・コーラーが28番スタートで登場!序盤から姿勢が高いのか、タイムは遅れます。中盤のウェーブはうまくこなしましたが、終盤もタイムが広がります。ゴールして+2.33差の暫定22位!これから調子を上げていってほしい!

この時点でトップ3は、以下の通り!

  1. Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット

  2. Franjo von Allmen(SUI)フランヨ・フォン・オールメン

  3. Ryan Cochran - Siegle(USA)ライアン・コクラン・シーガル

これでトップ10は決まりかと思われたところで、シード外の選手たちも会心の滑りを見せてくれました!

31番スタートで登場したのがドイツのRomed Baumann(GER)ロメド・バウマン!序盤からラップタイムで通過!中盤もスピードを繋げキャメルジャンプもうまくこなします!これは面白い!来るかも?!僅差で勝負はゴール前!+0.53差で暫定5位に入って来ました!すごい!

続く33番スタートで登場したスイスのLars Roesti(SUI)ラース・ロエスティ!序盤から中盤までなんとラップタイムで通過!-0.87差と大きなリード!これは来るかも!?しかしキャメルジャンプで大きくバランスを崩してしまいタイムロス!ゴールして+0.76差の暫定9位です!トップに立つかと思ったー!惜しかったー!

42番スタートで登場したのは、スロベニアの小さな巨人Martin Cater(SLO)マーティン・ケーター!2020年には、41番スタートから優勝したこともあります!

今日も序盤からラップタイムで通過!中盤以降もタイム差をキープしてかなり面白い展開!来るかもしれない!!しかし、キャメルジャンプでバランスを崩しタイムロス!ゴールして+0.50差の暫定5位に飛び込んで来ました!キャメルジャンプのミスがなければラップタイムだったかも?!ナイスランです!

そして50番スタートで登場したのは、カナダのBrodie Seger(CNA)ブロディ・シーガー!序盤からラップタイムで通過!これは面白い!緩斜面もスピードを繋げます!中盤遅れに変わりますが、ゴールして+0.70差で暫定10位に飛び込んで来ました!こちらもナイスランです!

54番で登場したのは、オーストリアの若手24歳のStefan Eichberger(AUT)ステファン・アイヒベルガー!序盤はわずかな遅れで通過し、中盤でラップタイム!ウェーブも上手く処理しますが、キャメルジャンプでわずかに遅れます!しかし僅差でゴールへ!+0.52差で暫定5位に入って来ました!元気がなかったオーストリアチームに新風が!!これから楽しみな若手が出て来ましたねー!

すべての選手が滑り終わり、表彰台も確定!Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマットの優勝です!スイスの1・2フィニッシュですよー!

FIS Alpine公式YouTubeでは、ウィニングランが公開されています!日本では放送がありませんでしたので、ぜひチェックしてくださいね!

最終結果

Val Gardena(ITA)ヴァルガルディナの滑降(ダウンヒル・DH)最終リザルトは、こちらです!

  1. Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマット

  2. Franjo von Allmen(SUI)フランヨ・フォン・オールメン

  3. Ryan Cochran - Siegle(USA)ライアン・コクラン・シーガル

  4. Nils Allegre(FRA)ニルス・アレグレ

  5. Martin Cater(SLO)マーティン・ケーター

  6. Stefan Eichberger(AUT)ステファン・アイヒベルガー

  7. Romed Baumann(GER)ロメド・バウマン

  8. Bryce Bennett(USA)ブライス・ベネット

  9. Cameron Alexander(CAN)キャメロン・アレキサンダー

FIS Alpine公式Instagramでも表彰台メンバーを紹介してくれています!なんか、3人とも身長が同じじゃないですかー?!w

今回のレースは、後ろのスタート順から上位に入ってくる選手が多くいるおもしろいレース展開でしたね!この後のレースも楽しみになります!

Marco Odermatt(SUI)マルコ・オデルマットが昨シーズン年間タイトル獲得の実力を見せましたね!今シーズン、滑降(ダウンヒル・DH)では初優勝!喜びを爆発させていましたね!

そしてなんと言ってもおばさんの推し、Franjo von Allmen(SUI)フランヨ・フォン・オールメンが2回目の表彰台!キャリアベストも更新ですよ!嬉しいーーー!まだ笑顔にあどけなさを感じますが、滑りは本当に素晴らしかった!この後のレースも全力で推していきたいと思います!!!

Ryan Cochran - Siegle(USA)ライアン・コクラン・シーガルも調子が良さそうですねー!今シーズンは世界選手権が行われる年。アメリカの選手って大きい舞台に強いんですよねー!ライアンもオリンピックの銀メダリストですから、世界選手権がますます楽しみです!

FIS Alpine公式YouTubeでは、レースのハイライト動画がアップされています!エキサイティングなレースでしたから、ぜひチェックしてください!

12/22(日)もイタリアシリーズは続きます!次はAlta Badia(ITA)アルタバディア、伝統のThe Gran Risa グランリサで大回転(ジャイアントスラローム・GS)が開催予定です。こちらも誰が勝つのか注目ですね!


その他のレーススケジュールはこちらの記事でチェックしてください!

この他にもアルペンスキーワールドカップについての記事を投稿しています!マガジンにまとめているので、こちらもぜひ読んでみてね。


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