ギリシャの郷土料理
ギロス (Gyros)
ギリシャで親しまれている伝統的なストリートフード。薄切り肉を串に刺し重ねた塊を、回転させながら火で炙って、焼けたところからそぎ切りにした料理です。一般的に野菜とともにピタと呼ばれる平たいパンに挟んで食べられることが多いですが、お皿に盛り付けをして供されることもあります。
その起源は、1920年代初頭、トルコからの移民によってトルコのドネルケバブが伝わったのが始まりであるとされています。(諸説あり)
グリークサラダ (Greek Salad)
ギリシャの田舎風サラダ。トマトやキュウリ、赤玉ねぎ、ピーマン、フェタチーズなどが入ったもので、別の名を「ホリアティキサラダ」( “Horiatiki” = 村 の意)といいます。
このフェタチーズは現存する世界最古のチーズといわれており、古代ギリシアの二大叙事詩の一つであるホメロスの「オデュッセイア」にも記述が残されています。
ピタ (Pita)
地中海沿岸、中東、北アフリカなど広い地域で食べられている平たく円形のパン。生地の中は空洞になっており、半分に切ったピタに肉や野菜を挟んでサンドイッチのようにしていただくのが一般的です。
紀元前2500年頃に中東で初めて作られたとされる世界で最も古いパンの一つであり、その名称はヘブライ語で「アラブのパン」、ギリシャ語で「パン」または「パイ」を意味します。
スパナコピタ (Spanakopita)
ギリシャのほうれん草のパイ。ほうれん草や玉ねぎ、フェタチーズなどを薄いフィロ生地に包んで焼いた料理です。キリスト教の四旬節やその他宗教的断食の際にも食され、その際はチーズや卵を使用していないものが供されます。
ムサカ (Moussaka)
ギリシャやトルコ、バルカン半島で親しまれている料理。その歴史は、13世紀のアラビア語の文献 “Kitab al-Tabikh” でスパイスを加えた肉やナス、玉ねぎなどを交互に重ねた料理がはじまりとされています。
ギリシャのムサカは、ソテーしたナスやじゃがいもにミートソース、ベシャメルソースを重ね、オーブンで焼き上げて作られます。このレシピで作られるようになったのは、1910年。
ギリシャ人シェフ、ニコラオス・ツェレメンテス氏 (Nikolaos Tselementes)によって従来のギリシャ料理にフランス料理の要素を取り入れたレシピが紹介されました。
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