蒸し返しダンサーに【毎週ショートショートnote】
高校のダンスの授業では、一年の最後にグループで創作ダンスを披露するという課題があった。
私はクラスで一緒にいることが多かった三人でグループを組んだ。
友人のサエはダンスが好きだったから、振り付けは彼女が担当した。
もう一人のカナはダンスが苦手で振り付けも覚えられなかった。
何度か練習した結果、カナはセンターでアドリブで踊り、私とサエがバックダンサーになることにした。
照明はバックライト。私たち二人はシルエットになって、バックダンサーに徹する。
カナにはスポットライトを当てて自由に踊ってもらう。主役はカナだ。
「大丈夫かな。他のグループは皆で合わせてるけど」
ちょっと不安な私に、二人とも大丈夫だと言う。
「カナ、傘持って踊ろうかな~」
「カナもこう言ってるんだから、蒸し返さないの」
各グループのダンスは録画され、後に鑑賞された。
傘を閉じたり開いたり、ペンギンのようにテトテト動くカナの姿は大いにウケた。
……これで本当に良かったのかな。
(410文字)
こんにちは。羽根宮です。
たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】に参加します。
裏お題は「蒸し返しダンサーに」です。
もっと色々と蒸し返したかったのが本心ですが。
でも、とりあえず投稿します。
明日の準備が何もできていないので、ちょっと駆け足で書きました。
今までに【毎週ショートショートnote】に参加したものはこちら
読んで下さってありがとうございます。
羽根宮でした。
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