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MFクラウド確定申告の「簡単入力」の画面の動作をまとめてみた(2)支出のとき

前回は、Money Forwardクラウド確定申告の「簡単入力」の画面で、パターン1として、収入を登録する方法を説明しました。

今回は、支出の登録です。基本的には収入と同様で、お金の流れの方向が変わるだけです。

繰り返しですが、「収入・支出」は「収益・費用」とは違い、あくまで現金のやり取りが発生する場合です。

パターン2 支出のとき

支出のときは、「現金支払」と「口座振込」から選びます(「その他」もありますが、混乱するので、今は触れません)。

支出の選択肢

「現金支払」を選ぶと、リストが表示されますが、「現金」は、現金のそのもの以外にありえませんので、それしか選択肢はありません。

「現金支払」の選択

下の「補助科目なし」をクリックすると、「補助科目なし」と「小口現金」が表示されます。

補助科目の選択(現金支払)

補助科目とは、ある勘定科目の中に作ることができる、サブの科目のことで、別途、設定画面で増やすことができます。補助科目や小口現金については、「MFクラウド確定申告の「簡単入力」の画面の動作をまとめてみた(1)収入のとき」をご覧ください。

次に、「口座振込」を選ぶと、どの銀行口座から支払ったのかをリストから選べるようになっています。

「口座振込」の選択

「当座預金」や「普通預金」の意味についても、前回の記事をご覧ください。

「口座振込」のときも、補助科目を選ぶことができます。複数の口座があれば、どこからの振り込み(出金)なのかを選びます。

補助科目の選択(口座振込)

ただ、実際のところ、ここでの銀行口座からの出金の仕訳を登録するのは、MFクラウド確定申告と未連携の口座から出金した場合に限ります。口座の連携機能を使う場合は、「データ連携」で口座ごとの補助科目を作成し、連携されてきた出金情報には、「自動で経理」で勘定科目を設定し、仕訳登録することになります。

「データ連携」のメニュー
「自動で仕訳」のメニュー

次は日付です。取引が発生した日(ここでは出金があった日)を入力、またはカレンダーから選択します。前回の記事でも書いたとおり、MFクラウド会計は、まず、どの年度を扱うかを切り替えてから使うので、「月/日」だけを入力します。

日付の選択

次に、取引先を設定します。取引先は、同じなのに、取引によって入力が「XXXX株式会社」、「XXXX(株)」、「XXXX」のようにゆらぐと、集計などで困るため、別途、マスタに登録した上で、そこから選択する必要があります。

取引先の設定

マスタへの登録については、前回の記事のとおりです。

次に、取引内容、つまり相手側の勘定科目を選びます。支出ですので、仕訳は「(借方)勘定科目、(貸方)現金・預金」となります。

取引内容(相手側勘定科目)の選択

画面の最初で支出のもの(「現金支払」や「口座振込」)を選んだ場合は、関連する勘定科目に絞り込まれ、カテゴリ付で表示されます。

最初は、「現金」が選ばれた状態になっていますが、「現金支払」を選んだ場合、そのままだと「(借方)現金、(貸方)現金」になってしまうので、注意してください。その下の補助科目を変えて、財布間の資金移動をするなら、あり得ます。

次に、金額を入力します。

取引例:「机を1万円で買い、その場で現金で支払った」
仕訳:「(借方)消耗品費 10,000(費用の増加)/(貸方)現金 10,000(資産の減少)」

金額の入力

摘要を必要に応じて記入し、タグも必要に応じて設定します。部門も設定している場合は、それも選べるようになります。終わったら、「登録」をクリックして、取引を登録します。

その他事項の入力

登録内容の確認

登録した内容は、画面の下の方で確認でき、「編集」をクリックすると、借方・貸方で勘定科目を変更できます。

登録内容の確認

ただ、振替伝票入力の内容などもすべてここに出てくるのですが、仕訳によって「取引内容」の記述が少しまちまちな気がします。もし、仕訳のフォーマットで見たいのであれば、仕訳帳で確認するのがいいでしょう。

「仕訳帳」の選択

掛けでの取引はどうするのか

以上が、「簡単入力」画面で支出の取引を登録した時の動作でした。それでは、収入の時と同様に、掛けでの取引はどうすればいいかも考えます。

a) 「その他」を使う

「混乱するので今は触れません」と書いていたのですが、「その他」を選ぶと、リストに様々な勘定科目が現れ、そこから「買掛金」(販売するものを仕入れる場合)や「未払金」(それ以外の場合)を選ぶと、「(貸方)現金」を「(貸方)買掛金」や「(貸方)未払金」にできます。

「その他」の利用

しかし、こうするとfreee会計の時と同様に、支出と言いながら、現金が出ていく以外の費用の取引を記録することになり、混乱するように思います。

b) 振替伝票入力や仕訳帳入力を使う

前回説明した3伝票制の考え方に沿うならば、振替伝票入力を使うことになるでしょう。機能的には、現預金の減少の仕訳も含めて振替伝票入力で登録することもできますし、仕訳帳入力でも構いません。

「振替伝票入力」と「仕訳帳入力」

その際、「未実現」の機能を使うこともできます。これは、まだ実際に起こっていない取引を前もって登録しておく場合に使うものです。簡単入力にも振替伝票入力にもあります。

「未実現」の利用

まず、振替伝票入力で、費用と買掛金・未払金を計上する仕訳を登録します(振替伝票入力については、また説明の機会があればと思います)。

未払金の登録

次に、簡単入力か振替伝票入力で、その買掛金・未払金に対して現金が出ていく仕訳を「未実現」で登録しておきます。日付は将来の支払予定日にします。すると、将来の支払の管理ができる仕組みです。freee会計の「未完了」と言葉は似ていますが、違うので注意が必要です。

支払の「未実現」での登録(未払金の消込の事前登録)

支払をしたら、「実現」に切り替えられます。下は、仕訳帳で将来の支払の管理と「実現」への切り替えをする場合です。

将来の支払の管理と「実現」への切り替え

c) 「MFクラウド経費」や「MFクラウド債務支払」からつないでくる

Money Forwardの場合、レシート撮影をしたり、請求書から仕訳を登録するには、「Money Forwardクラウド経費」や「Money Forwardクラウド債務支払」といった別画面のサービスから情報を連携させて来る必要があります。これについては、レシートや請求書をすべて取り込む必要があるのかの話も含めて、もう少し実践し、理解を深めてから追記したいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。お役に立てたらサポートいただけると大変嬉しいです!