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イスラムアカデミー賞!?

 東京は緊急事態宣言のゴールデンウィークとなった。昨年に続き2度目の自粛ゴールデンウィークだ。東京以外の地域でもコロナの蔓延防止のため多くの人が自宅で過ごすことが呼びかけられている。

この連休、自宅で映画を見て過ごす人も多いのではないだろうか?今回は自宅で過ごす人に是非ともオススメしたい1本の映画を紹介したいと思う。



昨年、アメリカで公開された「サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~」という映画をご存知だろうか?(コロナの影響なのか)日本での劇場公開は行われていない作品ではあるが、今年のアカデミー賞候補にもなった作品だ。

ストーリーは・・・
ある日、バンドマンの主人公ルーベンが起きると聴力の異変に気がつく。病院へ行くと聴力は失われるという診断を受けてしまう。1度は自暴自棄になるものの、自助グループに参加することで徐々に自分を受け入れていくが・・・(続きは映画で!!)

 アカデミー賞の授賞式で、この映画が注目されたのは作品もさることながら、主演のリズ・アーメッドの存在だ。リズはパキスタン系移民でムスリムである。今回のアカデミー賞の授賞式でリズはムスリムとして初めて主演男優賞にノミネートされ、世界的に注目を集めた。


 その一方で、リズが本作品で演じた主人公は「俺は宗教なんて信じない」という発言が飛び出すことからもムスリムという設定ではないようだ。当然ながら作品中にはモスクもコーランも出てこないし、礼拝のシーンもない。
 
 「自分ではない他人を演じる」それが演技の世界では当たり前のことだ。しかし、「ムスリムがムスリムではない役を演じる」というのは何故か非常に新鮮に感じられた。私は(おそらく多くの人が)宗教や国籍など演者自身のアイデンティティーを無意識のうちに配役の前提定条件としてしまっていた。


だからこそ、「ムスリム」という視点を抜きにして、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたリズの圧倒的な「演技」をこの機会に是非ともご覧ください。

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