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「アロハシャツで売上げUP」を狙い、もちろん失敗した話
フリーランスが仕事を増やすためにはどうしたら良いか? あるVoicyチャンネルで耳にしたフレーズが心に残りました。
「フリーランスで結果を出す人は自責思考。出せない人は他責思考」
喉を痛めた女性のパーソナリティーが、かすれた声で訴えていました。
「自責」という言葉は、時として人を追い詰める凶器になります。だから私は他人に向けて使いませんし、強要もしません。
ただ、自分自身に限って言えば、この考え方に100%同意です。いついかなる時も自責で考える。でないとフリーランスは生き残れません。
依頼が少ないフリーランスが疑うべき4つのポイント
フリーランスとして仕事をいただけるどうかは、次の4点にかかっています。
①営業 ②マーケティング ③能力や専門性 ④人徳やキャラクター
もし依頼が少ないなら、どれかが不足していると考え改善しましょう。他人のせいにしていても、何も変わりません。
大切なのは、仮説が間違っていてもいいから、とにかく手数を出すことです。行動を起こせば起こすほど、筋の良い方向が見えてきます。私も手を替え品を替え、なんとか7年間サバイブしてきました。
その中には、盛大に滑った試みもあります。この記事のタイトル通り、今日お伝えしたいのは愉快な失敗談です。
アロハのワークショップデザイナーってどうよ?
唐突ですが、私は一時期、アロハシャツを着てワークショップをご提供していたことがあります。(思い出すだけで恥ずかしい…)
ワークショップの依頼が思うほど増えず、何かを変えたかった。それで「見た目で目立とう!」と考えたのです!
私は早速、駅前の専門店やメルカリを駆使し、10着近くのアロハシャツを仕入れました。理由はハワイが好きだから!
持ち前の行動力が、完全に裏目に出ました!
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目立つ格好をしていても…、見落としていた重大な事実
アロハでのワークショップは、明るい見た目を褒めていただくことも多く、私自身もポジティブな雰囲気に背中を押されました。
ところが。
何回かワークショップを終え、私は重大な事実に気づいてしまったのです。
「自分が写っている写真、無いな…」と。
ワークショップ中って、みんな参加者の様子を写真に撮るんです。もちろん私も。
なので、いくら目立った格好をしても、私の宣材は集まらないんです、アハハっ。
意味ないじゃん!(笑)
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追い討ちをかけるように変わる環境
さらには自分の状況も変化していきました。当時は学生や地域の方に向けたワークショップが中心でしたが、だんだん企業案件が多くなったのです。
アロハシャツ姿の私が役員合宿に現れるのは、どう考えても場違いでしょう?
だから私、ビビって着られなかったんですよ、アロハ(泣)
「服装で目立とうとしてもダメだ。実力で選ばれるように結果を出し続けないと…」
こうして私のアロハシャツたちは、あっという間にクローゼットの肥やしとなりました。
※その後すぐコロナウィルスが蔓延して、対面でのワークショップそのものが完全に無くなりました。泣きっ面に蜂!
「100m走」から「マラソン」への転換
成果には全く結びつきませんでしたが、果たしてこれは失敗でしょうか?
実は、私はそうは思っていないんです。思ったような結果はでなかったけどさ(笑)
なぜなら、アロハを試してみたことで「自分ブランドを形成するには時間がかかる」と、よく実感できたから。
小手先で目立つより、実績と信頼で選んでもらえるようになろう。改めてこう腹を括れた結果、私は地道な施策に専念する決心がつきました。
フリーランスは売上げUPを意識し、短期施策に偏重しがちです。しかし、長期の施策をおろそかにしては、事業が安定しません。
「短距離走だけでなく、マラソンも大切」と気づけたのは、貴重な学びでした。これに気づけただけで、投資した資金は回収できたと思うんです。
思いついたらやってみよう!
新しい行動を起こせば、必ず何かが見つかります。小さな気づきかもしれませんし、大成功につながる金脈かもしれません。でもそれは、試してみるまで分からないんですよね。
だから、どんな思いつきでもいいから、どんどん行動したら良いです! もし滑っても、何年か経てばネタになるから!
そうやって「日々あがいてみる」ことが、「自責で捉える」ということなのだと、私は思うのです。
2024年の年末。捨てられずにいた数枚のアロハシャツを手放しました。いつかまたアロハを迎えられる日を楽しみにしています。