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NavelFilmによるゲーム企画の挑戦

小馬谷優介氏が主宰していた創作活動サークルNavelFilm。
小馬谷優介(komaya-yusuke)(@NavelFilm) / X

主な活動は小馬谷氏が撮影・編集した動画の定期投稿と、私が執筆したゲーム記事の定期投稿であったが、その他にも主にゲームに関する企画に挑戦し、動画を投稿することがあった。今回はそういったゲームに関連する動画の中で、主に私がプレイヤーや制作として関わった作品について紹介する。




MALICIOUS(マリシアス)RTA

厳密にいうとこの頃はまだNavelfilmというサークルの形で動画投稿等を始めてはいなかったのだが、小馬谷氏が私の自宅に来た際に、生配信の企画と遊びを兼ねて短時間で終わるゲームのRTAをニコ生でやってみようということで挑戦したのが、PS3ソフト MALICIOUS (マリシアス)のRTAである。
 
MALICIOUSというゲームについては当時記事としても投稿したが、私が最も理想的なアクションゲームだと妄信するくらいには個人的にとても気に入っていたアクションゲームである。1回あたりのプレイ時間が短く、私がタイムアタックで良績を残していたこともあり、真剣にRTAとして取り組んでみたら企画として面白いのではないかという小馬谷氏の思惑と、続編(MALICIOUS REBIRTH)も控えているしこれを動画化したことがきっかけでもっと上手い人のプレイが見る機会ができればという私の思惑が合致したことで行われた記憶がある。
<関連記事は後日投稿予定です>

こうして行われた2回の挑戦。結論だけ書き残すと、小馬谷氏と私の願いはどちらも半分叶い、半分は叶わなかった。
まず、このRTAを動画化したからといってMALICIOUSのRTAが活発に行われることにはならなかった。そのためこの記録がすごいのかどうかもわからずじまい。動画が特別注目を浴びるわけでもなく、我々としては企画上とりあえず設定した目標を達成したので、それ以上の記録を目指すことは無かった。

そしてしばらく月日がたったころ、MALICIOUS FALLENというマリシアスシリーズの決定版ともいえる作品が発売されると、上手なプレイヤーによる動画がいくつか投稿されるようになった。FALLENはPS3版MALICIOUSとは仕様が異なる点も多く我々のRTA動画の投稿が影響したとは考えにくいが、私にとっては時を経て有益な動画を閲覧する機会に恵まれることができ大変満足であった。当時の私の願いは叶わなかったが、上手なプレイを見ることができるという点に限れば、時を経て叶ったと言っても差し支えないだろう。
そしてもう一つ。いつのまにかSPEEDRUN.COMというサイトで、この時の記録が難易度ノーマルというカテゴリで1位として認定されていた。どうやら海外のRTAプレイヤーに認知されたらしく、ありがたいことにこの動画を基に記録の提出・受理がされていたようだ。

この動画がSPEEDRUN.COMにおける1位のプレイとして認定されていた

https://www.speedrun.com/malicious/runs/2yw4pv2z


このような形で世界1位?として認められるとは当時思ってもいなかったが、個人的には時を超えたうれしい発見だった。
当時の小馬谷氏の願いが叶った、と言っていいかはわからないが、2024年12月1日現在、SPEEDRUN.COMにはPlayer Komayaの名前が刻まれている。当時の私たちよ、おめでとう!


ファイアーエムブレム聖魔の光石 ふつう エイリーク編 RTA

ファイアーエムブレム 聖魔の光石 のRTAを、生放送、動画、ゲーム記事というそれぞれのコンテンツの総合企画として行おうという挑戦だった。
この挑戦自体は突貫企画も良いところだったのでプレイ自体も記録としてもあまり褒められたものではなかったのだが、このときに考案したゼトとターナを主軸としてエイリーク編を攻略する通称ゼトターナチャートというものを提唱した結果、乱数調整やバグ技等を用いないRTAにおいてこのチャートを参考に記録を出してくれた方々がおり、個人的には挑戦した意義があったかなと満足している。運営や動画投稿を行ってくれた小馬谷氏には大変申し訳ないが、この時の動画はプレイも動画自体の質もあまり良いものではないので、閲覧するほどの価値を保証できないことを承知の上ご視聴いただきたい。

<関連記事はこちら>


エスカ&ロジーのアトリエ 俺達のロジーさんのPVを作ろう!

アニメ エスカ&ロジーのアトリエにおける、俺達のロジーさんのPVを作ろう!という企画に参戦した際の動画である。

アニメ公式ホームページのトップに掲載予定の受賞作品である

http://atelier-ps3.jp/escha-logy/anime/special.html

動画編集で腕試しをしてみたい小馬谷氏と、アニメの脚本や構成に批判的だった私の思惑が一致したことで、「我々は本気でPVを作ってみよう」と挑戦した作品であった。
傍から見ても、参加者としても、アニメファンの悪癖とアニメ公式の作品に対する不誠実さが浮き彫りとなった企画ではあったが、結果的にこのPVが受賞作品となり、公式ニコ生でエスカ役の村川梨衣さんから小馬谷氏の名前が呼ばれるなど、小馬谷氏の輝かしい実績の一つになったのではないかと思う。

動画冒頭で受賞プレゼントである「サイン入りたる」が紹介されている

※動画投稿時や受賞時に小馬谷氏とブロマガにコメント記事を投稿していましたが、連名での文章が残っていないためnoteでの投稿予定はありません。ご了承ください。


低レベルで楽しむBLUE REFLECTION(ブルーリフレクション)

直近ではBLUE REFLECTIONプロジェクトと題してアニメ(澪/RAY)、ソーシャルゲーム(燦/SUN)、ゲーム(帝/TIE)と展開されていったブルーリフレクションだが、動画で取り上げたのはそうした関連プロジェクトが立ち上がるよりずっと前。最初の作品であるブルーリフレクション 幻に舞う少女の剣(以下ブルリフ)が発売された直後のことであった。
ゲーム発売直後から、ブルリフは良質な百合描写や映像表現のこだわり、そして浅野隼人氏が手掛けるサウンドがとても高く評価されていたが、一方でゲームシステム(特に戦闘に関する要素)は大変酷評されている印象であった。
かくいう私も、ガストファンとしてサウンドトラックが欲しかったという理由だけで限定版を予約購入した程度にしか発売前は期待していなかった。事実、サウンドトラックについては一時プレミア化するほどに中古価格が高騰し、部分的に収録されたミニサントラがコミケで頒布されたり、次回作発売時に復刻販売されるなど、浅野隼人氏が手掛けたBGMについてはとても高く評価されている。私個人としても、この後の人生で最も視聴するサウンドトラックになるため当時の自分の先見の明を褒めたいところなのだが、これ以上のサウンドの評価は門外漢のため今回はさておくとして…。
そんな私がブルリフを遊んで抱いた最初の印象は、「この戦闘、とんでもなく面白いことができるんじゃないか」ということであった。そんな予感を抱き、初見プレイながらあえて低レベルでの攻略をしていくことにしたのだが、主人公のレベルだけは上げないと進行できないという仕様と本作の難易度の低さが相まって、主人公のレベルを最低限上げただけで容易にエンディングにたどり着きトロフィーをコンプリートすることができてしまった。
クリア時点では、目の前にある魅力的なはずの戦闘を堪能できないような、戦闘欲を発散できないようなもどかしさがあった。しかしレベルリセットアイテムで更に低いレベルでラスボスに挑むと、この戦闘システムの魅力をついに堪能できるようになった。
おそらく、私がブルリフをプレイした時間のうち、そのほとんどが低レベルでラスボス(とその前のイェソド)と戦闘していた時間だと思う。それほどまでに、ブルリフの戦闘は「遊べる」と思ったし、コマンドを選択するような戦闘システムにおいては同じく過去にガストから発売されたマナケミア以来に発明的だとすら思った。
とはいえこの遊び方はあまりに正常でないと自覚してはいる。してはいるものの、発売後の自称ゲーム通な方々の呆れるような御高説には少しばかり"リフレクト"したい思いがあり、そんな珍妙な遊び方に憑りつかれた私に興味を持ってくれた小馬谷氏が協力してくれたことで、ブルリフ発売後のゴールデンウィークに合わせてブルリフの戦闘を「遊ぶ」動画を投稿することになった。

【LEVEL7:HARD】低レベルで楽しむBLUE REFLECTION

とても長尺の動画でありながら、高画質を保ちつつもとんでもない情報量の文章を動画にしてくれた小馬谷氏の編集技術が光る。そのおかげもあって、現存するブルリフのプレイ動画のなかで最も古く、最も実践的な戦闘資料になっていると自負している。
戦闘そのものへの思いや解説は動画を見てもらうとして、今回はなぜレベル7という中途半端なレベルでラスボスに挑む様子を動画にしたのか。そして、何故完封動画のレベルが22で、隠しボスに挑む動画がレベル25かつユズ単騎なのかについて記したい。
まず、何故レベル7かというと、「低レベルで挑むというのがわかりやすいのはレベル一桁だろう」ということを前提に、「低レベルで倒せてすごい!ではなく、面白い戦闘だよ!という動画にしたい」「この動画よりも更に低レベルで挑んでみたいと思えるくらいには余裕のあるレベルにしておきたい(ので多くの要素を縛ったり理詰めでレベル1で倒すような動画にはしない)」「動画の尺が1時間を超えないよう時間を調整して倒すことができる再現性を確保しつつ、かついろいろな技を紹介できる程度には最低限のステータスを振り分けできるレベル」を考慮して、「レベル7という低レベルで戦闘を楽しむ」という趣旨の動画にした。このレベル7というのが、いろいろ工夫できて、遊ぶという表現が丁度ぴったりなレベルなのは動画を視聴していただければわかると思う。
そういった理由もあって、レベル7で遊ぶ動画については様々な検証をしながらステータスの振り分けを変えたり、討伐までの時間を変えたりしながら他にも何パターンか撮影していたのだが、解説内容を吟味していく中で丁度良い構成の動画を小馬谷氏に提供し、編集していただいた経緯がある。
この動画がブルリフの評価を覆せたとは思わないが、このような形にして動画を世に送り出してくれた小馬谷氏には改めて賛辞を送りたい。

【LEVEL22:HARD】必要レベルの半分で完封するBLUE REFLECTION

参考資料として挿入した完封動画がレベル22で挑んでいることについては、ラスボスに挑むにあたりレベルを44まで上げなければ物語が進行しないため、動画のタイトルの通り「必要レベルの半分」というのが表記としてわかりやすいかなと思ったことと、レベル22もあると技やフラグメントの検証も兼ねながら完封動画を簡単に撮れるなと思ったためである。こちらはもともと挿入用資料としての活用を目的に撮影していたので、レベル22であることに特別理由があるわけではない。

【LEVEL25ユズ単騎:HARD】半人前のユズが挑むBLUE REFLECTION やさしいセカイ

隠しボスをユズ単騎でレベル25で挑むというのは、レベルカンストが50レベルなのでタイトルの通り「半人前」という表現でわかりやすいかなと思ったことと、隠しボスの行動特性上、十分なHPを確保すれば負けることは無いとわかっていたため、最大HPを上昇することができる拡張バイタルを習得できるユズのレベル25だけで挑むくらいが丁度良いかな、と思ったためである。この時も少し技やフラグメントの挙動を検証していたので、よく動画を見るとところどころ変な操作や挙動をしているのが見て取れる。


そして最後に。
挿入するイェソド完封動画が誤っていた件について、この場で謝罪させていただきます。
これについては、私が小馬谷氏に提供した資料を間違えたためです。検証を兼ねながら撮影していたので、最初の攻撃を受けてしまったけどそのまま検証用に続行した動画を削除せず、ちゃんと完封した動画と間違えて提供してしまいました。その節は大変申し訳ありませんでした。

今回、当時掲載するはずだった動画を発掘できたので、ニコニコ動画に投稿しています。面白味の無い動画ですが、もし興味があればどうぞ。

7年越しに公開できたイェソド完封動画
大変申し訳ありませんでした



NavelFilmの動画投稿を振り返る記事は以上となります。
次回からはNavelFilmのブロマガにて連載されていたゲーム記事を投稿いたします。そちらもお楽しみいただけますと幸いです。