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他者を変えようとして自分のエネルギーをすり減らさない(心穏やかに生きる哲学|ストア派に学ぶストレスフルな時代を生きる考え方)

「昔に比べて生きづらくなった」という声を聞くことがあります。

生きやすさってのは、個人の主観が決めることだと思っているので、あくまでもそう言ってる人自身が「昔に比べて生きづらくなったと感じている」ということですけど、「昔に比べて生きづらくなった」と感じている人が増えてきている事実はあるのかもしれないですよね。

技術の進歩を中心にして、便利になっているのは間違いないと思いますけど、便利さと生きやすさは比例しないということですね。

情報が増え、多様な価値観が認められるようになり、選択肢が増えたことで、悩むことが増えている・・・これが、「生きづらい」と感じる原因の一つなんだと思います。

選択肢がたくさんあるのはいいことですけど、自分という人間を確立できていなければ、様々な情報や価値観に振り回されて、精神が疲弊してしまいます。

だから、自分なりの考えや価値観を確立させていく必要があって、それが自分が進むべき道を明確にしてくれます。

自分ではコントロールできないことをコントロールしようとしてしまうというのも、生きづらさを生み出す原因です。

多様な価値観が受け入れられるようになって、「その考えは間違っている」という主張がしにくくなったんだと思います。

一昔前であれば、「こういう価値観を持ちなさい」という指導が通じていたけど、今はその導きができなくなっているというのはあるかもしれません。

まぁ、価値観は人それぞれでいいと思うので、「こういう価値観を持ちなさい」という指導自体はなくなっていいと思いますし、多様な価値観を受け入れながらも、違いを認め合いながら共に生きていくという世界観を実現していけばいいわけです。

僕としては、価値観をみんなで揃えようとすること自体がよくないことだと思っているので。

だから、「他人を変える」というコントロールできないことにエネルギーを使わずに、自分でコントロールできることに時間とエネルギーを使いましょう(他人は変えられないけど自分は変えられる)。

他人を変えようとすればするほど、自分のエネルギーがすり減っていきます。

変えようとしても変わらないから、イライラして、悩んで、つらくなって、状態がどんどん下向きになっていきます。

人間関係の悩みにおいて、「どうすれば変わってくれるんですかね?」という相談はとても多いです・・・相手を変えたい気持ちはわかりますけど、相手を変えようとしても、あなたにはその人を変えることはできません・・・その現実を受け入れましょう。

条件が揃えば、相手を変える導きをすることはできますけど、関係性に悩んでいる相手に対してはその条件は当てはまらないことが多いので、相手を変えようとしないことが懸命な判断です(相手を変えるには互いの信頼関係や尊敬関係が必要)。

そういう相談をくれる人には、「他人を変えようとして、生きづらい人生を送るなんてもったいないから、自分の人生を生きるように意識を変えていきましょう」と伝えます。

これは自分と向き合うトレーニングでもあるので、僕としては、日々の過ごし方に伴走するようにしています。

相手のことは気にしない、相手のことが気になったら自分に矢印を向けて、自分がどう変わればいいかを考える・・・これを日々やっていくことが、自分の人生に集中するためには必要です。

『心穏やかに生きる哲学|ストア派に学ぶストレスフルな時代を生きる考え方』という本には、以下のような内容が書かれていました。

なんて生きづらい世の中でしょう!
ノートパソコンに前かがみになって、疲れてしょぼしょぼの日で画面を追いながら、世界中から飛び込んでくるニュースに心を痛めて、私が毎日口にした言葉です。まるで私たちが終わりのない危機的状況の中にいるように感じられました。次から次へと、世界を揺るがす出来事が積み重なり、現実はますます殺伐として、私たちはそれに適応するためにちょっと息をつくことも許されません。世の中の混迷ぶりを数え上げたらきりがありません。

物事に意味を見出そうと、私はいつでも心がけてきました。意味が道しるべとなり、迷える状態を抜け出すことができます。

ストア派のように過ごすにあたり5つの基本原則がありました。数年たった今でも、私は以下の5つの原則に常に立ち返るようにしています。
①人生で起こることの大半は自分にはコントロールできないと認識する。
②世界をどのようにとらえるかが自分の感情を生み出すことを理解する。
③悪いことは時に起こるべくして起こり、誰にでも同じようにあることだと受け入れる。
④自分を、切り離された個人ではなくより大きな全体の一部としてとらえる。人類の、そして自然の一部として。
⑤自分が持っているものすべてを、ただ借りているだけで、いつか返す日が来るものだと考える。


ストア派は私たちの「限界」についても現実的です。彼らは忠告しています。相手を説得して自分の望むように行動させたり振る舞わせたりしたいかもしれないが、それは結局のところ自分の手に負えるものではない。だから他者を変えようとして自分のエネルギーをすり減らしてはいけないのだと。

本日は以上です。

今回も読んでいただき、本当にありがとうございました。

これからも、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに、心をラクにするキッカケになり得ることを発信し続けます。

「心をラクに」というのは、「快く安らかに過ごしている状態」という意味で使っている言葉であり、「サボる」という意味ではありません(快く安らかに過ごすために、時にはサボる時も大切ですけどね)。

少しでも多くの人に『心をラクにするキッカケ』を得てほしいと思っているので、興味を持っていただけたなら、他のnoteにも目を通してもらえると嬉しいです。

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