距離を置くしかなかったママ友の話②
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ある程度大人になって、っていつごろからだろう。
結構最近になってのこと。30歳ころか、もっと最近か。
ずっと当たり前だと思っていた、自分が育った環境、両親が与えてくれたものが、意外にも恵まれたものだったことに、よく思い至るようになった。
いわゆる典型的なサラリーマンと専業主婦の家庭の、よくあるふたりの子供の下の子だった私。特にお金持ちでもなく、でもお金に困った経験はない。そしてお金よりも大事な、親の姿勢というか態度というか、言動というのか。
必要に応じて厳しく叱られたことはあるが、今考えても正当なもので、叱られるべき時に叱られ、でも基本的には放任主義だった。
大人になってからの自分や夫、会社で出会ったたくさんの大人たちのことを考えても、私の両親はとにかく、優しくて穏やかで真面目で、声を荒げて怒鳴ることもないし、人格を否定する言葉なんて聞いたこともないし、否定するような言葉も言わない、とにかく善良な人たちなのだ。自分は、無条件に親に受け入れられ、愛されているということを、疑ったことは一度もない。
家は私にとって確実に安全な場所であり、いつどんな状況で戻っても迎えてくれて、その上で私は『大丈夫である』と信頼もしてくれている。助けを求めれば絶対に助けてくれると知っている。
そんな両親に育てられた私は暢気に健やかに育ち、自分のコンプレックスに向き合うことも、身の程を知ることも、自分の正体を知ることも、自分にどれほどの能力があるのかも、大人になる過程で向き合い、壁にぶつかり、そのたびに乗り越えてきた。もちろんみんなと同じくらいに落ち込んだりしながらも、我ながらとにかく、心が健康なのだ。
でも大人になってみると、そんな家庭環境が必ずしも『普通』ではないことを知る。そんな事実を知るたびに、自分がいかに恵まれているかに思い当たる。
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夫婦サバイバル(ワーキングマザー編)
ごく普通の女が結婚して妊娠~出産。35歳で『ワーキングマザー』になりました。 それまで世の中知ったような気になっていたけど、実は何も知らな…
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